スペイン鉄道 Renfe・AVEの乗り方【最新版】 – マドリード・アトーチャ駅~バルセロナ・サンツ駅

バルセロナ マドリード

スペイン国鉄Renfeの高速鉄道AVEAVANTへの乗車する時のポイント駅での切符の買い方などを、どこよりも詳しく解説します。また、マドリードアトーチャ駅からバルセロナサンツ駅まで実際にAVEに乗車したときの様子、注意点などもご紹介します。

スペイン国鉄Renfeが運行する高速鉄道AVE、AVANTは人気都市マドリード、バルセロナ、トレドグラナダなど移動するのに、とても便利な手段です。

便利なAVEですが、乗りこなすには知っておくべきポイントがいくつかあります。本記事では、これらのポイントを分かりやすく説明します。

また、移動の起点となるマドリード・アトーチャ駅、バルセロナ・サンツ駅について詳しく解説します。

スペイン鉄道Renfe AVE乗車のポイント

スペイン鉄道Renfeが運行する高速鉄道AVE、AVANTを乗りこなす上で、知っておくと役立つポイントをご紹介します。

①早割でチケットを安く購入できる

AVE、AVANTなどのチケットは早期購入で最大70%引きになります。現地で当日または前日などに購入すると正規運賃になります。

事前予約は3ヶ月前から可能なので、日程が決まっている場合は、早めにオンライン予約していくとお得に乗車できます(時々、直前まで予約が開始されない路線がありますが)。

下記記事で、Renfeチケットをオンラインで予約する方法をできるだけ分かりやすく説明しています。

②人気の便は早めに予約する

AVE、AVANTは全席指定なでの満席になると乗車できません。

例えば、マドリードから日帰りで行ける人気観光地トレドへのAVANTの切符は下記例のように午前中11時以前は満席です。私も当日購入して午前中にトレドへ移動しようと思っていましたが、満席で予定が狂いました。

満席かどうかは、RenfeのWebサイトやアプリで確認できます。確認方法は上と同じくこちらの記事を参考にしてください。

③タッチ支払い対応クレジットーカードのみ利用できる自動券売機が多い

マドリード・アトーチャ駅など大きな駅にある自動券売機は通常のクレジットカードや紙幣・コインでの支払いに対応していません。下記写真のような電波アイコン(paywave)が付いているクレジットカードのみ支払うことができます。

なお、窓口は通常のクレジットカードも利用できます。

④窓口が大混雑していることがある

一番確実な切符の購入場所は、駅の窓口です。しかし、窓口が大混雑していて切符購入に長時間かかることがあります。前日までに購入しておくか、時間の余裕をもって駅に行く必要があります。

上記のポイント①~④を総合すると、事前にオンライン予約しておく方がベターという結論になります。一方、スペイン鉄道のオンライン予約はシステムが不安定で、失敗して苦労することもありますが、これを差し引いても事前予約がおすすめです。

⑤主要駅では手荷物検査があるので余裕を持った行動を

マドリード・アトーチャ駅、バルセロナ・サンツ駅など主要駅では、ホームに入場する前にチケットおよび手荷物の検査があります。日本で言えば、飛行機の国内線のようなイメージです。手荷物検査で並ぶこともあるので、ギリギリの到着でなく、少し余裕をもって移動してください。

駅での切符の買い方

上で説明したように、人気路線は満席になっていることもあるので、事前にオンライン予約しておく方が安心です。もちろん、スペイン現地で切符を購入することも可能で、駅の自動券売機とチケットカウンターが利用できます。

ただし、マドリード・アトーチャ駅やバルセロナ・サンツ駅の自動券売機はpaywaveというタッチ式支払い対応のクレジットカード、デビッドカードでしか購入できません。対応カードがない場合は、窓口で購入してください。

以下のマークが付いているカードが対応しています。最近は対応しているカードも多くあります。

<出所>VISA公式サイト

以下、マドリード・アトーチャ駅(MADRID-P.ATOCHA)駅を例に自動券売機と窓口のでの購入方法について説明します。

自動券売機での切符の買い方

駅構内には、下記のようにスペイン国鉄Renfeの自動券売機が並んでいます。

自動券売機の右側にはクレジットカードの暗証番号を入力するキーが付いていますが、カード差し込み口はなく、paywaveをタッチするセンサーが付いています。

自動券売機の最初の画面は、下記のように広告が表示されています。タッチして購入画面を表示します。

最初はスペイン語で表示されているので、画面下のイギリスの国旗をタッチして英語表示に切り替えます。

チケットの購入は、Purchase(購入)ボタンをタッチします。

SINGLE(片道) / SINGLE AND RETUEN(往復)を選択します。

行き先を選択します。バルセロナ(BARCELONA)、トレド(TOREDO)、グラナダ(GRANADA)など主要駅は、最初から候補に表示されています。候補にない駅を選ぶ場合は、右上のMORE DESTINATIONSをタッチします。行き先の駅を選択したら、画面下部で切符の枚数を入力します。行き先と枚数を選択したら、右下のAcceptをタッチします。

行き先を選択すると、当日の便が表示されます。明日以降の切符を購入する場合は、右下のChange travel date(旅行日の変更)をタッチします。

カレンダーが表示されます。旅行日をタッチします。

指定日の便が表示されます。満席の便は、TRAIN FULLと表示され、予約ができません。予約する便・クラスの料金をタッチします。

下記の確認画面になります。画面下、中央のChoose seatを選択すると座席指定ができます。チケットに誤りがなければ、右下のAcceptをタッチします。

画面には支払い装置の指示に従って支払うように、とメッセージがでます。

券売機の右側にある支払い装置の指示に従って、カードをセンサーにタッチして支払ってください。

チケットは券売機の左下から出てきます。

駅窓口での切符の買い方

駅のRenfe窓口でも切符を購入できます。窓口では、通常のクレジットカードも利用できます。

駅によっては、銀行のように整理券をとって順番を待つ形式になります。アトーチャ駅も整理券方式です。

順番になると、窓口の電光掲示板に整理券番号が表示されます。

なお、上の写真では空いていますが、長時間待たされることもあります。窓口で切符を購入する場合は、乗車前日の購入など、時間に余裕をもった計画をおすすめします。

自動券売機で予約した切符をプリントする方法

ネットで予約したチケットを駅の自動券売機でプリントすることができます。現地でチケットをネット購入して印刷できない場合に便利です。

印刷せずにスマホ画面で電子チケットのPDFを表示しても大丈夫ですが、切符があったほうが改札を通るときなども手軽です。

チケットの予約が完了すると下記の電子メールが届きます。メールに記載される6桁の英数字を自動券売機に入力するので控えておいてください。

上で説明した切符購入と同じ自動券売機でプリントできます。

表示を英語に切り変えます。右下のPrintボタンをタッチします。

「プリント済の場合は、再びプリントする必要はありません」という当たり前の警告がでるので、Continueをタッチして次に進みます。

Booking Referenceをタッチします。

控えてきた予約番号を入力します。入力したらAcceptをタッチします。

予約内容が表示されます。右下のPrintボタンをタッチします。

画面にプリント中の表示ができます。

画面の左下からチケットがでてくるので受け取ります。

乗車の流れの詳しく解説

AVE、AVENTなどスペイン国鉄Renfeの列車に乗る流れを詳しく解説します。

実際に、マドリード・アトーチャ駅(Madrid Puerta De Atocha)からAVEに乗車し、バルセロナ・サンツ駅(Barcelona Sants)に行った時の内容を踏まえて具体例に説明します。乗車に関する基本的な流れは他の駅や路線でも同じです。

マドリード・アトーチャ駅

アトーチャ駅には、AVEが発着するプエルタ・デ・アトーチャ駅(Madrid-Puerta de Atocha)と近郊電車が発着するアトーチャ・セルカニアス駅(Atocha Cercanias)があります。

ソフィア王妃芸術センターやプラド美術館側に近い、下記の旧駅舎正面口がある方が、プエルタ・デ・アトーチャ駅側です。

旧駅舎正面口の反対には、下記写真の入口があります。右側の時計台がある方がプエルタ・デ・アトーチャ駅の入口(裏口)です。右にずっと進むと旧駅舎正面口です。写真の左側の赤い看板がアトーチャ・セルカニアス駅の入口です(AVEは発着しません)。

旧駅舎正面口からアトーチャ駅に入る場合は、この写真のように左右から回り込む感じになります。

旧駅舎側は、植物園のような装飾になっています。植物を見ながらまっすぐ進みます。切符を現地購入する場合は、下の写真で左手前方にあるRenfeの窓口で購入できます。

出発ホームの確認

駅には下記のような大きな電光掲示板があります。出発:Salidas(Depatures)と到着:Llegadas(Arrivals)があるので、Salidasの方を確認します。

出発時刻、行き先、列車番号、出発ホーム(Via)、入場階(Observaciones)が表示されています。写真では出発ホーム(Via)が表示されていませんが、出発時刻の20分くらい前まで表示されないことが多いです。また、アトーチャ駅でわかりにくいのが入場階です。ホームへの入場口は、地下階(PLANTA BAJA)と地上1階(PLTA.PRIMERA)の2ヶ所あります。入場フロアは、行き先でほぼ決まっています。バルセロナ・サンツ行きは、PLTA.PRIMERA(地上1階)です。トレド行きは、地下階でしたが、便によっては変わるかもしれません。

出発ホーム確定前でも、入場口へ移動しておく方が時間に余裕が持てます。

入場口への移動

旧駅舎の植物園は地下階にあたります。したがって、入場口が地下階(PLANTA BAJA)から入場する場合は、このまま進みます、バルセロナ行きは地上1階なので、左右にあるエスカレーターで1階に上がります。写真の左前方に見えるのがエスカレーターです。

エスカレーターで1階まで上がります。

エスカレーターの正面に地上1階の入場口があります。

入場口では、チケットのチェックと、手荷物検査を行います。多少並ぶこともあるので、時間に余裕をもって入場口へ向かってください。

続いて、地下階(PLANTA BAJA)から入場する場合を説明します。

先程の電光掲示板の下をまっすぐ進むと、お店が並んでいる下記のエリアに出ます。ホームは左から順に1番~15番線になっています。1~12番線は左側の入場口から、13~15番は右側の入場からと表示があります(中では同じエリアになります)。

通路を進むと、地上1階と同じようにチケットのチェックと、手荷物検査のエリアがあります。ここから入場します。

出発ホームへの移動・AVE乗車

出発ホームが表示されたら、ホーム番号が表示された場所で待機します。飛行機のように乗車待ちの列ができています。入場時にチケットを見せるので準備しておきましょう。通常、出発の15~20分くらい前から乗車を開始します。

エスカレーターを降りてホームへ向かいます。AVEの流線型の車体が見えました。

チケットには下記のように号車番号(Coach)、座席番号(Plaza)が記載されています。

指定の号車まで進みます。

写真にうまく写っていませんが、車両の扉付近には、号車番号が表示されています。確認して乗車しましょう。

AVEの荷物置き場

入口付近に広いスペースの荷物置き場があります。盗難も発生しているようなので、ここにスーツケースを置く場合、貴重品は絶対入れておかないようにしましょう。

席の頭上にも荷物を置くスペースがあります。小さめのスーツケースなら頭上に置くことができます。

AVEの座席

AVEは全席指定なので、チケットに記載された座席番号を探して座りましょう。下の写真だとわかりにくいですが、座席番号が頭の上あたりに表示されています。自分の席に他人が座っていることもありますが、臆せずチケットを見せて席を空けてもらいましょう。

2等席(TURISTA PLUS)でしたが、前の席の間には余裕があります。新幹線と同じくらいのスペースです。席は1列-2列の計3列でした。

1人列にも向かい合わせのシートがありました。真ん中にテーブルがあって便利そうです。

シートの座り心地は極めて普通でした。しいて言えば、表面が合成皮っぽいので滑り安い感じです。マドリードからバルセロナまで2時間半、乗車しても疲れたりしませんでした。

AVEの座席設備

前に収納式のテーブルがあります。

足元に電源があるので、スマホの充電もできます。当然、C型の変換プラグが必要です。

車両中央のテレビでは映画などが上映されます。

座席の横に飛行機のようなヘッドフォンを指す場所があります。ヘッドフォンは係員が配ってまわります。必要な場合は、係員さんに声をかけてもらいましょう。

AVEの車内設備

車内にはトイレがあります。また、カフェテリアの車両もあります。

車内販売もまわってきますので、飲み物、軽食を買うこともできます。

発車と車窓風景

AVEは遅延が頻発するヨーロッパの他の鉄道と比べて時間通りの運行が多いです。私が乗車した便も定刻に、マドリード・アトーチャ駅を出発しました。

マドリード発バルセロナ行きの所要時間は2時間半~3時間です。私が乗車した所要時間2時間半の便は、マドリード-バルセロナ間をノンストップで走ります。途中、カラタユド(CALATAYUD)やサラゴサ(ZARAGOZA)で停車する便もあります。

内陸のマドリード付近は、土地も乾いた感じで荒涼としています。

途中、サラゴサに近づくあたりでは、緑が増えてきてオリーブ畑などが見えます。

バルセロナに近づくと緑も豊かになってきます。途中、少しだけ地中海が見える区間もあります。

下車・バルセロナ・サンツ駅

あっという間に2時間半が経過し、バルセロナ・サンツ駅に近づきました。

到着も定刻ぴったりでした。Renfeは優秀です。

エスカレーターで出口のあるフロアに上がります。

出場時は、改札など特にないので、そのままサンツ駅の構内に出ます。

サンツ駅構内です。乗り換えの地下鉄、近郊線、タクシーなどの案内が出ています。

バルセロナの地下鉄について、こちらの記事で詳しく解説しています。参考にしてください。

バルセロナ・サンツ駅から出発する場合

バルセロナ・サンツ駅からAVEに乗車する場合も基本的には同じ流れです。

こちらにも大きな電光掲示板があります。出発:Sortides(カタルニア語)の表示を確認しましょう。

Via(出発ホーム)を確認します。

AVE、AVENTは1~6番ホームの出発になることが多いです。1~6番線の入場口に並びます。アトーチャ駅と違って、入場口はすぐそばにあります。ここでチケットのチェックと手荷物検査があります。

セキュリティチェックを通過したら、出発ホームの番号で入場を待ちます。

下記記事では、バルセロナ・サンツ駅からフランスのカルカソンヌまでAVE/TGVで移動したときの様子を詳しくレポートしています。参考にしてください。

以上、スペイン鉄道Renfeの高速鉄道AVEなどの乗り方、切符の買い方を詳しく解説しました。また、マドリード・アトーチャ駅からバルセロナ・サンツ駅へのAVEでの行き方を詳しく解説しました。

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