【2023年版】ロンドンの地下鉄をわかりやすく解説 – お得な切符、乗り方、料金

ロンドン

ロンドン地下鉄に乗るために必ず知っておきたいお得なチケット料金乗り方自動券売機の使い方、などについてどこより詳しく解説します。

新型コロナ後の2023年1月にロンドンを訪問して地下鉄に乗車してきました。現地調査にもとづき最新の情報に更新しました。

ロンドンの観光スポットをまわるのに便利な地下鉄(Underground/Tube)ですが、十分な知識なしに乗車してしまうと、最低運賃が約1,100円と異常に高額です。

そこで本記事では、高額なロンドンの地下鉄に安く乗車する方法から、ルート検索のしかた、基本的な乗り方まで、必要な知識を分かりやすく解説します。また、ロンドン地下鉄最大の弱点、駅構内でネットがつながらない問題への対策についてもご紹介します。

ロンドン 地下鉄の攻略法

ロンドンの地下鉄は、現地でTUBE、UNDERGROUNDと呼ばれています。大英博物館、ウエストミンスター寺院、ロンドン塔など、ロンドンの観光スポットは地下鉄を使って簡単にアクセスできます。

ポイントさえ理解してしまえば、ロンドンの地下鉄はとても簡単に利用できます。以下、ロンドンの地下鉄を利用するうえて知っておくべき攻略ポイントをご紹介します。

攻略法1:オイスターカードやコンタクトレス決済を使えばラクチン

ロンドンの地下鉄は、日本人には馴染みのないゾーン制やピーク・オフピーク制を採用していて、一見、難しいシステムになっています。そこで便利なのが、日本のSUICA、ICOCAのような交通カード「オイスターカード」(oyster)です。

オイスターカードを購入し、事前にチャージしておけば、タッチするだけで運賃を自動的に引き落としてくれます。

ロンドンではオイスターカードを購入しなくても、タッチ決済(コンタクトレス決済)に対応したクレジットカード・デビットカードで地下鉄にそのまま乗車できます。

オイスターカード、コンタクトレス決済どちらの場合も行き先の駅のゾーンや、乗車する時間帯を考える必要がありません。オイスターカードは、券売機で購入できるので入手も簡単です。

日本でも交通カードを当たり前に利用しますが、料金システムが複雑なロンドンでは日本以上に便利さを感じます。

攻略法2:オイスターカードやコンタクトレス決済を使えばお得

利便性に加えて、オイスターカードは運賃が通常の切符の半額になるという大きなメリットがあります。通常運賃£6.7ですが、オイスターカードを使うと£2.8になります(Zone1の場合)。

また、1日に引き落とされる上限金額が決まっています。Zone1-2内の乗車の場合は、£1日8.1が上限です。4回目の乗車で上限を超過するので、5回目の以降は引き落としされません。自動的に乗り放題になるというありがたいシステムです。

コンタクトレス決済に対応したクレジットカード(デビットカード)やApple Pay、Google Payなどスマホのタッチ決済も、オイスターカードと同じ料金で利用できます。コンタクトレス決済については、こちらの記事をごらんください。

攻略法3:乗車時も下車時も自動改札を通過

ロンドンの地下鉄は、乗車時も下車時も切符やカードを自動改札に通します(タッチします)。ヨーロッパには入場の自動改札しかない地下鉄も多いですが、ロンドンは下車時も改札があるので注意してください。

攻略法4:Google Mapを使えば路線を覚える必要なし

ロンドンの地下鉄は、黄色のサークル線(Circle Line)、赤のセントラル線(Central Line)、青のピカデリー線(Piccadilly Line)、水色のヴィクトリア線(Victoria Line)など、10路線以上あります。覚えるのに越したことはありませんが、日本と同じようにGoolge Mapでルート検索ができるので、覚える必要はありません。

地下鉄(Underground)のマークと、鉄道(Rainway)のマークは覚えておくと便利です。

ロンドン地下鉄でのGoogle Mapの使い方は後で詳しく説明します。

攻略法5:工事・遅延は当たり前

ロンドンの地下鉄は世界最古なので、老朽化が激しく、常にどこかが工事されている状態です。工事のため路線が一部区間利用できなくなっていたりします。

駅構内には、下記のような工事情報が掲示されていることがあるので確認してください。

また、遅延も頻繁に発生します。移動は時間に余裕をもってスケジュールを組んでください。

駅には、下記のような運行状況を表示するディスプレイも設置されています。

下記URLでロンドン交通局(TFL)が提供している運行情報を閲覧できます。
ロンドン地下鉄 運行情報(TFL)

また、Google Mapのルート検索にも遅延情報が表示されます。後ほど説明します。

攻略法6:列車内・駅構内ではスマホが使えない

ロンドン地下鉄の最大の難点は、列車内だけでなく駅構内も電波が入らないのでスマホがネットワークに接続できなくなります

改札を通過してから経路をもう一度確認しようとしても、ネットがつながらずにどうしようもなくなったりします。

以下のWifi情報は2019年時点の情報で新型コロナ後は現地確認できていません。申し訳ありません。

ヨーロッパ旅行用に人気があるイギリスの通信会社Three(スリー)のプリペイドSIMを利用していれば、駅構内のWi-Fiを利用することができます。

ThreeのプリペイドSIMは、日本のAmazonで1,000円以下で売っているので買っておいて損はありません。
※SIMフリーか、SIMロック解除したスマホで利用可能です。

ロンドン地下鉄でのWi-Fi接続方法はThreeのプリペイドSIMについて紹介している下記記事で詳しく説明しています。

ロンドン 地下鉄の料金・お得な切符の選び方

ロンドン 地下鉄の運賃や料金体系の基本を紹介し、お得な切符の選び方を解説します。

地下鉄のゾーン(Zone)

ロンドンは、バッキンガム宮殿周辺を中心としてほぼ同心円状にZoneが設定されています。地下鉄の運賃は、移動するZoneで決まります。

オイスターカードを利用する場合は、料金を自動計算するので、ゾーンを意識する必要はありません。ただし、乗車するゾーンによって1日の上限金額は変わります(Zone 1のみとZone 1-2の上限は同一)。

ロンドンの地下鉄(tube)、ナショナル・レイル、DLRのZoneマップを以下に掲載します(クリックで拡大)。

<出所>tfl.gov.uk

バッキンガム宮殿、ロンドン塔、大英博物館、ウエストミンスター寺院、セントポール寺院などロンドンの観光名所はZone 1内あります。また、キングス・クロス駅、セントパンクラス駅、ユーストン駅、パディントン駅、ウォータールー駅など、鉄道の拠点となる駅もZone 1内にあります。

したがって、地下鉄での移動はZone 1内がほとんどです。

詳細なマップは、ロンドン交通局(TFL)の公式サイトからダウンロードできます。

ロンドン・地下鉄 マップ(公式サイト)

地下鉄の運賃・オイスターカード運賃

下記の表がロンドンの地下鉄の料金です。

Zone1回券
現金購入
オイスターカードトラベルカード
1回乗車
ピーク / オフピーク
1日上限ピーク / オフピーク7日間
Zone 1£6.7£2.8 / £2.7£8.50£15.90 / £15.90£42.70
Zone 1 - 2£6.7£3.4 / £2.8£8.50£15.90 / £15.90£42.70
Zone 1 - 3£6.7£3.7 / £3.0£10.00£15.90 / £15.90£50.20
Zone 1 - 4£6.7£4.4 / £3.2£12.30£15.90 / £15.90£61.40
Zone 1 - 5£6.7£5.1 / £3.5£14.60£15.90 / £15.90£73.00
Zone 1 - 6£6.7£5.6 / £3.6£15.60£15.90 / £15.90£78.00

※2023年3月調査

上の表では、券売機で毎回切符を買う場合の1回券、オイスターカードで乗車した時の運賃・1日の上限金額、1日乗り放題になるトラベルカードの1日券の料金、7日間券の料金を並べています。

料金は、混雑する時間帯(ピーク)とそれ以外(オフピーク)で異なります。ピークは平日の朝6:30-9:30と夕方の16:00-19:00の時間帯です。これ以外の時間帯や土日祝日はオフピーク料金です。

運賃は変わる可能性があるので最新情報は、下記のロンドン交通局(TFL)の公式サイトで確認してください。
オイスターカード上限額とトラベールカードの料金(公式サイト)

お得な切符は?

1回券は£6.7(約1,1000円)と異常に高いので、基本的には、攻略法で説明したオイスターカードかコンタクトレス決済の利用がマストです。オイスターカードを使えば1日上限が£8.1(約1,350円)と常識的な金額になります。

オイスターカードの他に、ロンドンの公共交通機関が1日乗り放題になるトラベルカードも販売されています。こちらはバスも乗り放題になります。ただし、上の表のように、£15.2(約2,500円)とオイスターの倍近い価格です。コスパで言えば、オイスターカードが勝っています。

結論:ほとんどの場合でオイスターカードかコンタクトレス決済での乗車が最もお得になります。ただし、以下の補足があります。

・オイスターはカード購入後、24時間以上経過しないと払戻ができないので滞在が2日以内の場合、コンタクトレス決済に対応したクレジット(デビットカード)やスマホのタッチ決済の方が良さそうです。

・5日間以上滞在する場合は、トラベルカードの7 Dayが£40.7(Zone1-2)なのでお得になります。

オイスター・カードとコンタクトレス決済について下記記事で詳しく解説していますので、こちらを参考にしてください。

ロンドン 地下鉄の乗り換え検索

ロンドンの地下鉄でもGoogle Mapの乗り換え検索が日本と同じように利用できます。

基本的な使い方は、日本と同じです。主要な駅や観光地は日本語で入力することができます。ここでは例として、「ビクトリア駅」から「ロンドン塔」への経路を検索します。経路の候補が表示されます。のマークが地下鉄です。下記のようによくDistrict line/Circleと表示されます。この2ラインは一部経路が重なっているので、どちらに乗車しても大丈夫です。

経路の候補を選択すると詳細な乗車ルートが表示されます。画面の上部は、目的地までのルートが地図上に表示されます。

ルート情報は、この例の場合、地下鉄District lineTower Hill方面に乗車して、タワーヒル(Tower Hill)駅で下車します。District lineが緑で表示されていますが、実際の駅構内でも緑色で表示されているので、わかりやすいです。

上記のように、車内の混雑状況や遅延情報も表示されます。混雑時は、スリなど犯罪も増えるので注意が必要です。

お知らせをタッチすると、ロンドン交通局(TFL)が提供している遅延情報や工事情報を閲覧することができます。

Citymapper

Google Mapの他にもCitymapperというアプリがあります。

主要機能はGoogle Mapとほぼ同じですが、各経路の運賃が表示される点は便利です。スポットを日本語で検索することもできます。

ルートの詳細もわかりやすく情報が表示されます。

Google MapとCitymapperには両方良いところがあるので、併用するのもありだとと思います。

ロンドン 地下鉄の乗り方

(1)地下鉄の入口

ロンドンの地下鉄はUNDERGROUNDと書かれた標識が入口に掲げられています。例えば、シャーロック・ホームズで有名なベーカー・ストリート駅の入口はこのような感じです。

一見、普通のビルの入口に見える場合もあります。

駅の中には、下の写真のように路線ごとに乗り場への案内があります。色分けされているので、色を目印に改札まで進みます。鉄道から地下鉄に乗り換える場合も、このように目的の路線の案内へ進みます。

(2)自動券売機でオイスターカード・切符を購入

自動改札の手前に下記のような自動券売機が並んでいます。ここで、オイスター・カードや切符を購入することができます。クレジットカードのコンタクトレス決済を利用する場合は券売機をスルーして、そのまま改札へ向かいます

券売機には支払いがクレジットカードやコインのみのものや、お札も仕えるものなど、いくつか種類があります。基本的には、機械の上の部分に対応している用途と支払い方法が記載されています。

ロンドンの自動券売機は、日本語表示に対応しているので大変ありがたいです。画面の下の国旗で表示する言語を切り替えます。オイスターカードの新規購入や切符購入も日本語で書かれた通りに進めれば大丈夫です。

オイスター・カード購入の詳しい手順は、以下の記事で分かりやすく説明していますので、参考にしてください。

(3)自動改札から入場

入口には自動改札が並んでいます。

入場用の自動改札には、下の写真右上のように緑の↙が表示されています。オイスター・カードで入場する場合は、黄色いセンサーの部分にタッチします。切符で入場する場合は、その下の挿入口に切符を入れます。

コンタクトレス決済に対応したクレジットカード・デビットカードを利用する場合もセンサーにカードをタッチします。

(4)プラットフォームへ移動

自動改札を通過すると、各ラインのプラットフォームまでの案内が表示されています。

地下深くのプラットフォームまでエスカレーターで降りる場合もあります。エスカレーターは左側を歩く人用に空けます。

プラットフォームが近くなると、どちら方面のプラットフォームなのか表示があります。Google Mapで表示される終点の駅名を覚えておきましょう。下記のようにNorthband(北方面)、Southband(南方面)という表示もあります。

行き先のプラットフォームが分かれる地点には、下記のように、その方面の路線図があります。目的の駅があるか、ここで確認しましょう。

プラットフォームには、電光掲示板があり、行き先と到着予定時刻が表示されています。路線によっては行き先が複数あり、特定の電車でしか目的地へ行かないこともあるので、Google Mapや構内の路線図で確認してください。

(5)地下鉄に乗車

列車が到着しました。世界最古のロンドンの地下鉄は技術が未発達の時代に作られたトンネルがあるため、狭い円形になっている部分があります。そのため、列車は少し丸みを帯びたデザインになっていて、そのことからチューブ(TUBE)とも呼ばれています。

列車には扉の開閉ボタンが付いていますが、最近は自動的に開閉するようになりました。

地下鉄の車内です。写真を見ていただいてもわかるように狭い!です。東京近郊にお住まいの方には、都営大江戸線より狭いと言えば、狭さを理解いただけると思います。

車内の頭上には路線図があります。電光掲示板が両サイドにある車両もあります。

下記の写真のような電光掲示板もあります。車内のどこかには電光掲示板があるので、次の停車駅が表示されます。

扉の車内側にもボタンがありますが、地下鉄は自動的に扉が開きます。

(6)下車・乗り換え

ホームには駅名が表示されているので、確認して下車しましょう。

出口へ向かう場合はWay outの方向に進みます。乗り換えの場合は、路線名が表示されているので、その方向に進みます。

出場時にも自動改札があります。オイスター・カードは黄色いセンサーにタッチ、切符は挿入口に入れます。オイスター・カードの残金は、黄色いセンサーに付いている緑色の液晶に表示されます。残金が足りなくても、出場できますが、この状態で入場するとペナルティになるので、すぐに必要な金額をチャージしておきましょう。

出口には、その出口から行ける主要なスポット(下の写真では、セントポール寺院St. Paul’s Cathedral)が書かれています。

DRLなど特殊な路線

ロンドンには、通常の地下鉄の他に、ドックランズ・ライト・レイルウェイ(DLR:Docklands Light Railway)というライトメトロが運行しています。

DLRには自動改札がありませんが、その代わりに入口に下記の機械が設置されています。オイスター・カードで乗車する場合は、乗車時と降車時にタッチしてください。

ヒースロー空港-ロンドン市内間の地下鉄


ロンドンの玄関口ヒースロー空港とロンドン中心部は地下鉄ピカデリー線および新しく開通した地下鉄ヴィクトリア線でつながっています。

ピカデリー線は通常の地下鉄で停車駅が多く1時間ほどかかりますが料金は安いです。

ヴィクトリア線は少し特別な快速的な路線で料金が高いかわりに約35分で中心部にアクセスできます。

地下鉄ピカデリー線およびヴィクトリア線でヒースロー空港にアクセスする方法を下記で詳しく解説しています。参考にしてください。

ロンドン 地下鉄の治安

ロンドンの地下鉄は、通常利用する分には問題ないとおもいますが、スリ・ひったくりなどは多発しているので十分に注意して乗車してください。車内だけでなく、エスカレーターの乗車時も注意が必要です。

特に混雑時は、極端なことをいえば「まわりはみんなスリ」くらいに考えた方が安全です(ロンドンに限らず、海外全般での心構えです)。旅行客に見える東洋人というだけで狙われる確率が上がるので注意してください。

自動券売機での切符の買い方

オイスター・カードを利用する場合は、不要ですが、自動券売機で通常の切符の買う方法を解説します。

下記が自動券売機の画面です。最初は英語で表示されているので、画面下の日本の国旗にタッチして表示を切り替えます。切符購入は、画面左側のメニューを操作します。ロンドン中心部Zone1の切符を購入する場合は、左下のゾーン1まで片道(しくは往復)をタッチします。中心部以外の切符を購入する場合は、Zoneがわかりにくいので「目的地から」をタッチします。

目的地の駅名をキーボードで入力します。先頭の何文字かを入力すると、下の駅名の候補が絞り込まれます。目的地の駅名が表示されたらタッチします。

次に片道か往復かを選びます。往復は当日有効です。

経路が複数ある場合は、選択します。下記の例は、Abby Woodという駅まで上は地下鉄のみで行くルートで、下は途中鉄道に乗換えるルートです。そのため、エニータイムという終日利用可の切符が、オフピーク限定の切符より安くなっています。チケットと枚数を選択したら、画面右下の「確認する」をタッチします。

支払いをします。この自動券売機は、クレジットカード(バンクカードと表示される)、紙幣、コイン、いずれでも支払えます。

参考)ロンドン 地下鉄公式ページ

ロンドン交通局(TFL) 公式ページ

以上、ロンドンの地下鉄を乗りこなすために必要な情報をご紹介しました。

ロンドン観光の必須アイテムはご紹介したオイスター・カードと、ウエストミンスター寺院など入場料が高額な観光スポットが入場フリーになる「ロンドン・パス」です。下記ではロンドンパスを徹底解説しています。


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