スイス国鉄(SBB)のチケットを日本から安くオンライン予約・購入する方法、スイス現地での電車の乗り方をわかりやすく解説します。
運賃が高いスイス国鉄ですが早割チケット「スーパーセーバーチケット」(Supersaver ticket)を活用するとお得に切符が購入できます。早割についてもご紹介します。
また、SBBのスマホアプリ(SBB Mobile)を利用するとチケットの購入や利用がとても便利です。SBB Mobileの使い方も説明します。
目次
スイス鉄道の攻略法
スイス鉄道を賢く利用するための攻略法、事前に知っておくと便利なことを4つご紹介します。
攻略法① 半額カード・トラベルパスを活用する
スイスの鉄道チケットを正規運賃で買うと驚くほど高くなります。
そのため以下のような鉄道パスの活用がとても大切になります。
正規運賃が1ヶ月間半額になるカード
スイスの鉄道(交通機関)が乗り放題になるパス
どのパスがベストかは旅程や日数によって変わります。
こちらの別記事で旅行プランに応じたお勧めの鉄道パスをご紹介しています。オトクな鉄道パスを選ぶ参考にしてください。
多くのケースでオトクなのがスイス ハーフフェアカード(半額カード)です。こちらの別記事でハーフフェアカードを安く購入する方法も紹介しています。
この記事の後半ではスイス ハーフフェアカードでチケットを半額で購入する方法も説明します。
攻略法②:座席指定不要な列車が多い
スイス鉄道SBBでは登山鉄道や寝台列車を除いて座席指定が不要な列車が多いです。
切符は有効期間・有効区間であれば、どの電車にも乗れます。ただし、スーパーセーバーチケット(Supersaver ticket)は指定便のみに乗車できます。
IC(Inter City)など特急は有料の座席指定も可能です。座席指定の具体的な方法は記事の後半で詳しく解説しています。
なお、氷河急行やベルニナ急行など人気の観光列車は座席指定が必須です。
攻略法③:早割チケットで最大70%安くなる
スイス鉄道SBBでは、早期購入で最大70%の割引になるスーパーセーバーチケット(Supersaver ticket)が発売されています。
当日まで購入可能ですが、割引率も10%以下に下がりますし、売り切れが多いです。
ハーフフェアカードとも併用できるので早割で半額になったチケットをさらに半額で購入できます。
通常チケットは購入区間の列車であればいつでも乗車できるケースがほとんどですが、スーパーセーバーチケットは指定便にしか乗車できないので注意してください。
スイス旅行では山の散策など予定(時間)を決めきれないことも多いですが、乗る時間が確定している列車は早めの予約がお得です。
攻略法④:SBBスマホアプリの活用が大切
SBBのスマホアプリを活用すると、時刻表や乗り換えルートの検索、チケット予約・支払い、チケット提示などすべてのことが可能です。
アプリを使いこなせばとても簡単です。この記事でも使い方を詳しく説明しています。
私も現地で駅へ移動しながら直前にチケットをスマホで買ったりしました。
攻略法⑤:指定席予約は60日前から
指定席は60日前から予約が可能です。
ただしチケット自体はもっと早くから予約でき、2024年7月に確認したところ早割チケットは約5ヶ月先まで購入できました。
氷河特急やベルニナ急行では、それぞれの公式サイトで60日以上前から座席を予約できます(氷河特急は93日前、ベルニナ急行は約1年先まで)。
乗車券販売の60日前に座席指定をすると良い席が埋まっていることがあります。先行して座席の予約をすることをおすすめします。氷河急行、ベルニナ急行の予約方法は記事の後半で解説しています。
スイスの鉄道チケットのオンライン予約・購入方法
スイス国鉄 SBBのチケット購入方法を説明します。
予約は英語で手続きを進める必要がありますが、詳細に手順を紹介しているので大丈夫だと思います。
スイス国鉄SBBの日本語予約
- 日本語でスイス国鉄SBBのチケットを予約できるベストなサイトを調査しました。ハーフフェアカードを利用できる予約サイトもありました。次の項目で詳しく説明します。
日本語でのスイス国鉄 予約の説明へ
スイス鉄道SBBのユーザー登録
それでは、チケットを予約する手順を詳しく解説します。
最初にスイス鉄道のスマホアプリ(SBB Mobile)のユーザー登録方法を説明します。
パソコンの場合は以下のリンクからユーザ登録ページをアクセスしてください。
⇒ スイス国鉄 SBBのユーザ登録
※サイトへのつながらないこともあります。何回か試してみてください
ハーフフェアカード(半額カード)の登録
運賃が半額になるハーフフェアカードを購入する場合、SBBモバイルアプリで設定しておくと便利です。
半額カードの設定を忘れると通常料金でチケットを購入してしまうので注意してください(予約途中でも設定可能)。
スイス鉄道SBBのチケットの買い方(スマホアプリ)
スマホアプリでSBBのチケットを予約・購入する方法を説明します。
スイスの鉄道チケットをパソコンで買う場合
大まかな流れはSBBスマホアプリと同じなので注意点を簡単に補足します。
ユーザー登録してチケットを購入することをおすすめします。購入したチケットをスマホアプリで提示できます。
下記のリンクから、公式サイトにアクセスします。
チケット購入が不要なEasyRide機能
SBBモバイルアプリでEasyRide機能を利用すればチケットを購入せずに、アプリで乗車時にチェックインできます。
自動的に最安の料金が計算され、登録しておけばハーフフェアカードも自動適用されます。
下メニューでEasyRideに切り替えます。近くの駅が認識されたらボタンをスワイプしてチェックイン、チェックアウトを行います。
EasyRide機能の使い方はSBB公式サイトをごらんください。
スイス鉄道の座席指定の方法
スイス鉄道SBBのアプリで座席指定(有料)をする方法を説明します。
座席指定は、IC(InterCity)など一部の特急のみ可能です。
IR(InterRegio)は座席指定ができないものが多いです。座席指定が可能かどうかもアプリで確認できます。
座席指定は、1列車につき5 CHFかかります。乗り換えが発生する場合は、それぞれの列車に座席指定の料金がかかります。
座席予約ができる列車は詳細の画面にRマークが表示されます。
チケットの料金の選択画面で画面を下のほうまでスクロールさせるとSeat reservation only(座席指定のみ)のオプションがあります。
日本語でのスイス鉄道チケット予約
スイス国鉄SBBアプリは英語で操作が必要ですし、クレジットカード決済のトラブルを避けたい、という方のために日本語で予約できるベストなサイトを調査しました。
現時点ではOmio(オミオ)かKlook(クルック)が候補です。
人気の区間チューリッヒ中央駅-インターラーケン・オスト間の1ヶ月先のチケットをそれぞれのサイトで予約するといくらになるか調べました。
SBB公式サイトで調査した料金はこちらです。半額カード適用後のSupersaverの料金で25CHFでした。
Omio(オミオ)
日本語でヨーロッパの鉄道を予約する場合の定番サイトはOmio(オミオ)です。
ただし、Omioは最終的に手数料と場合によってはカード手数料もかかってしまうのがデメリットです。
手数料がかかるOmioですが定期的にクーポン(新規ユーザー限定)が発行されています。割引率がいいと公式サイトより安く買えることもあります。Omioの詳しい予約方法や最新のクーポン情報を下記記事で解説しています。
Klook(クルック)
Klookはチケット予約サイトですがヨーロッパの鉄道チケットも一部予約できます。
手数料無料が最大のメリットです。ユアトリップ限定クーポンで割引も受けられます。
Klookは日本語に対応していない駅名もあるのですが、「チューリッヒ」「インターラーケン」は日本語で検索できました。
検索結果には公式とほぼ同じ料金が表示されました。早割Supersaver料金にも対応しています。
Klookの最大の問題は半額カードが利用できないことです。また主要路線は予約できますが、全区間を網羅しているかは確認できていません。
半額カードを利用せずに予約する場合には手数料がかからないので公式と同額になります(念のため公式でも調査してください。)
割引:6%OFF
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割引上限金額:1,500円
有効期限:2025/01/31
コピーしたクーポンコードを貼り付けてください。コード URTRIP6OFF を直接入力しても大丈夫です。クーポンを選択したら画面を下へスクロールして「適用」ボタンをタップします。
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スイス鉄道の乗車方法
スイスでの列車は、駅構内にちゃんと掲示がされていますので、基本ルールを理解してしまえば、電車での移動は難しくありません。
列車への乗り方については下記の記事で説明しています。ご参照ください。
スイスの人気鉄道
美しい山や湖に囲まれたスイスには、世界的にも人気がある鉄道が多く走っています。
いくつかについてチケットの購入方法や乗り方を解説しているのでご紹介します。
(1)ユンググラウ鉄道(Jungfraubahn)
登山鉄道ユングフラウ鉄道(Jungfraubahn)に乗車すると、スイスアルプスを代表する名山ユングフラウ(Jungfrau)の間近まで行くことができます。
終点のユングフラウヨッホ駅(Jungfraujoch)はヨーロッパ鉄道で最も高い駅で標高が3,454mもあります。トップ・オブ・ヨーロッパ(Top of Europe)と呼ばれています。
駅からは、世界遺産にも登録されているアレッチ氷河が目の前に見えます。
ユングフラウ鉄道のチケットの購入方法、乗車レポートは下記記事で詳しく解説しています。
(2)ゴルナークラート鉄道(Gornergrat Bahn)
スイスNo.1の人気観光地ツェルマット(Zermatt)は、マッターホルン観光の拠点となる美しい街です。
ツェルマットの中心部からからゴルナークラート鉄道に乗車すると、目の前にマッターホルンを望めるゴルナークラート展望台まで行くことができます。
ゴルナークラート鉄道のチケットの購入方法、乗車レポートは下記記事で詳しく解説しています。
(3)氷河急行(Glacier Express)
人気観光地ツェルマット(Zermatt)とサン・モリッツ(St. Moritz)間を走行するのが、人気のパノラマ列車 氷河急行(グレッシャー・エクスプレス)です。
急行にも関わらず平均時速が34kmと遅いため「世界一遅い急行」と言われています。
豪華な車内では、美味しい料理を楽しみながら、ランドヴァッサー橋などスイスの美しい風景を堪能できます。
氷河急行のチケット予約方法などは下記記事で詳しく解説しています。
(4)ベルニナ急行(Bernina Express)
レーティシュ鉄道のアルブラ線・ベルニナ線は、なんと世界遺産に登録されています。
このアルブラ線・ベルニナ線を走る人気のパノラマ列車がベルニナ急行(Bernina Express)です。
※氷河急行も世界遺産に登録された区間を一部走行します
切り立った崖を渡る高架橋や、高低差を克服するために作られた美しいループ橋など、見どころが溢れています。
ベルニナ急行のチケット予約方法などは下記記事で詳しく解説しています。
スイス鉄道で人気観光地へ行く
スイス鉄道SBBを使って、スイスの人気観光地、チューリッヒ、ツェルマット、ユングフラウヨッホ・グリンデルワルト、ザンクトガレン、リヒテンシュタインなどへ訪問する方法を紹介しています。
ツェルマット⇔ユングフラウヨッホ・グリンデルワルト
スイス山岳地方の2大人気スポット「ツェルマット」と「ユングフラウヨッホ・グリンデルワルト」を効率よく電車で移動する方法を以下の記事で解説しています。
チューリッヒ⇔ツェルマット・ユングフラウヨッホ・グリンデルワルト
スイスの玄関口「チューリッヒ」から上でも紹介した山岳地方の2大人気スポット「ツェルマット」と「ユングフラウヨッホ・グリンデルワルト」へ電車で移動する方法を以下の記事で解説しています。
世界遺産「ザンクト・ガレン」への行き方
息をのむ美しさの修道院や修道院付属図書館がある世界遺産「ザンクト・ガレン」はチューリッヒから電車で1時間ほどなので、気軽に訪問できます。ザンクト・ガレンへ行く方法を以下の記事で解説しています。
隣接する小国「リヒテンシュタイン」への行き方
カリオストロの城の舞台とも言われているスイスと接する小国「リヒテンシュタイン」(Liechtenstein)にもチューリッヒから電車で2時間ほどで訪問できます。リヒテンシュタインへ行く方法を以下の記事で解説しています。
スイス 国際列車の予約
スイスと隣国イタリア、フランス間、ドイツ間の国際列車について解説します。
チケットはスイス国鉄のほか、イタリア国鉄(Trenitalia)、フランス国鉄(SNCF)、ドイツ国鉄(DB)のサイトでも予約できるので、どちらで予約するほうが良いか比較しました。
スイス国鉄SBBとドイツ鉄道DB、どちらが安い?
スイス⇔ドイツ間のチケットをドイツ鉄道で買う場合と、スイス国鉄SBBで買う場合、どちらが安いかを調査しました。
主要ルートであるミュンヘン-チューリッヒ間の運賃を調査し、以下の結果になりました。
スイス国鉄SBB:64CHF(7,392円)
結果:約100円違いで、ユーロとスイスフランの為替の誤差という感じでした。
一概にどちらが安いわけでもなさそうなので両方調べて比較したほうがよさそうです。
なお、スイス側でスイス半額カード(Swiss half-fare card)を所有しているケースでも調べました。半額カードを所有している場合、スイス国内の料金が半額になりますが、上記のケースでは運賃はかわりませんでした。
ドイツ鉄道DBでの運賃検索・チケット予約については下記の記事で詳しく説明しています。
スイス鉄道SBBとオーストリア鉄道OBB、どちらが安い?
スイス⇔オーストリア間のチケットを、スイス鉄道SBBとオーストリア国鉄OBBのどちらで買うのが安いかを調査しました。
主要ルートであるインスブルック(Innsbruck Hbf)-チューリッヒ(Zürich HB)の運賃を調査し、以下の結果になりました。
スイス鉄道SBB:37€
結果:オーストリア国鉄OBBの方が安くなりました。
一応、スイス鉄道側では料金が半額になるスイスハーフフェアカードを適用しましたが料金は変わりませんでした。
オーストリア国鉄OBBでチケットを予約する方法は下記の記事を参考にしてください。
ドイツ、オーストリア間は上記結果になりましたが、イタリア-スイス間、フランス-スイス間もどちらで予約する方が安いかは、ケースバイケースです。両方調べることをお勧めします。
イタリア-スイス間は、同じ区間の電車でも片方のサイトでしか検索されない便があるので注意してください。
なお、ハーフフェアカード(半額カード)を購入する場合、スイス国鉄で購入するとスイス分が半額になります。
イタリア国鉄(Trenitalia)、フランス国鉄(SNCFB)でのチケット購入方法は下記の記事を参考にしてください。
チューリッヒ、ベルンなどスイス各都市の公共交通機関のチケット購入
チューリッヒ、ベルンなどスイス各都市で、地下鉄、トラム、バスなどのチケットを購入する方法を下記で解説しています。参考にしてください。
マメ知識:スイス鉄道時計
スイスで鉄道に乗ると目を引かれるのがスタイリッシュなデザインで小気味良く動く駅の時計です。
スイス鉄道時計と呼ばれるこの時計はスイス鉄道のシンボルになっています。iPhoneの時計アプリケーションがスイス鉄道時計のデザインを模倣した疑いがあり、アップルがSBBに巨額のライセンス料を支払ったという話でも有名です。
Stop To Goという仕掛けがあり、秒針は58秒で1回転した後、2秒間停止しまた動き出します。スイスで鉄道にのった際は、ぜひ時計の動きを観察してみてください。
お土産としても大人気のようで、MONDAINE社がスイス鉄道時計のデザインの壁掛け時計や腕時計を販売しています。イス鉄道の窓口でも販売していました。
スイスお土産にぜひ購入したいものです。
以上、スイス鉄道SBBのチケット予約方法やモバイルアプリの使い方を解説しました。
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ツェルマット⇔
グリンデルワルト -
チューリッヒ
⇔ツェルマット・
グリンデルワルト -
ツェルマット⇔
イタリア・ミラノ
スイス鉄道予約の分かりやすい解説 ありがとうございます
7月18日にミラノからツェルマットに行きます ブリーグからツェルマットのチケットを入手したくて説明どおり順調に進みましたが 最後の支払いの段階で拒否されます
カードを3種替えて試みましたが不可でした お気づきの理由があれば教えて下さい
ミラノからブリーグまでの切符は持っています ブリーグでの乗り継ぎ時間が短くて駅で切符を買う時間がないと思うのです
お忙しいところ申し訳ありません
けいこ様
ミラノからブリーグの乗り継ぎは乗り換え時間が短いですし、私もブリーグのSBB窓口でスイスハーフフェアカードを購入しましたが、混雑していて予定の電車には乗れませんでした。事前に購入されるのが正解かと思います。
他の方からも同様のお問い合わせいただき、3種類のカード(VISA)で決済が失敗したとのことでした。その方は、MASTERカードを新規に作られて、そのカードでは無事決済できたとのことでした。SBBのオンラインシステムとカードに相性があるようです。今回、試されたのはVISAとMASTER両方でしょうか。
私は、PCサイト上でVISAのカードを登録し、記事でもご紹介しているSBBのモバイルアプリでチケットを決済しましたが、問題はありませんでした。現地でスマホを使えるのであれば、モバイルアプリでチケットを購入するのも解決になるかもしれません。
ご説明ありがとうございます
先ほどからカードを再三替えて挑戦しましたがやはり受け入れてもらえませんでした 日を改めても無理でしょうかね VISA3種とMASTER2種で試しました
ここまでくると諦めてレイルヨーロッパで購入しようかなと思っています
郵送でなくEチケットで購入できるサイトはご存じないですか
お忙しいのに申し訳ありません