フランス鉄道(SNCF)のTGVなどついて、便利なSNCF公式アプリの使い方、自動券売機の切符の買い方、発車番線、遅延状況の調べ方など、乗り方をわかりやすく解説します。
フランス鉄道、TGVは遅延などのトラブルが多いので公式スマホアプリを活用して遅延状況や発車番線などの確認を行うと快適に旅行ができます。
また、長期間のストなどで、運行休止になることもあります。ストライキの場合の運行情報の調べ方もご紹介します。
目次
フランス鉄道・TGV 乗車時のチケット購入
TGVなどフランス鉄道のチケットは、(1)SNCFのウェブサイトや公式アプリ、(2)駅の窓口、(3)駅の自動券売機、で購入できます。
それぞれの切符購入方法について以下で解説します。
(1)SNCFウェブサイト・公式アプリ(sncf connect)で事前購入
オンラインで早めに購入すると、早割でかなり安くなります。運賃の高い長距離列車の切符は特にオンライン購入をおすすめします。
またTGVは全席指定なので当日購入だと、満席で乗車できない可能性もあります。
SNCF公式サイトや公式アプリでのチケット予約方法を下記記事で詳しく説明しています。
オンラインで購入した場合は、乗車前に切符、チケットを所持しているか確認しましょう。
(2)駅の窓口で購入
駅のSNCF窓口でも切符を購入できます。一番手軽に購入する方法です。
ただし混雑している場合も多く10~20分は平気で待たされるので、チケットを窓口で購入する場合は、時間に余裕を持つことをお勧めします。
自動券売機でのTGVチケットの買い方
フランス鉄道駅にはたくさんの自動券売機が並んでいるので、窓口よりスムースにチケットを購入することができます。
ただし、特にTGVのチケットは自動券売機の操作がかなり面倒です(昔と比べて入力する情報が多くなっているように感じます)。
以下で自動券売機の使い方を詳しく紹介します。自動券売機のタイプによっては、ここで説明するほどたくさんの操作をしなくても購入できるものもあります。
最後、支払いの画面になるので画面の右横にあるクレジットカード挿入口にカードを入れ、PINを入力します。
窓口、自動券売機とも混雑している場合は、その場でアプリを使ってチケットを購入してしまったほうが早いかもしれません。
アプリでの運行状況・遅延の確認
フランス鉄道SNCFのスマホアプリを使うと最新の列車の遅延状況を確認することができます。
iPhone用とAndroid用、それぞれの下記のボタンからインストールできます。
アプリを起動すると下の画面になります。
アプリでチケットを購入している場合は、メニューのMy tripsからも乗車便の運行状況や出発プラットフォームを確認できます
当日、発車プラットフォームが決まるとプッシュ通知で情報を通知してくれます。
このようにアプリを使いこなせば、事前に遅延情報や出発するプラットフォームを把握できます。
フランスでスマホを安く使う方法については下記の記事で詳しく解説しています。
SNCF WebサイトでのTGV運行状況
フランスでは頻繁にストライキが発生し、鉄道の運行が停止します。
ストライキが発生している場合は、運行予定が前日までに公表されます。例えば、過去のストライキでは、前日17時までに公式サイトや公式アプリで確認できるようになっていました。
「当日駅に行ったら運行がキャンセルだった」ということがないように、ストライキ期間中は特に事前に確認しておくと良いです。
ストライキで運行中止になった便には、CANCELLEDと表示されています。
唯一運行している便もFULL(満席)になることが多いので鉄道以外の手段を考えたほうがよさそうです。
運行予定を確認する一番簡単な方法は、上記の通り公式アプリで便を検索することです。
SNCF公式サイトでも運行状況を確認できます。
ストライキが発生すると以下のようにINFO Grève(ストライキ)の情報が表示されています。情報はフランス語で表示されるので、翻訳機能で訳してください。
Train numberに列車番号の数字部分を入力します。TGV 1234なら、1234を入力します。Depature date(乗車日)を選んで、Search(検索)をタップします。
運行情報が表示されます。下記の例は、Saint-Male行きの便が手前のRennes行きに変更されています。
SNCF列車への乗車の流れ
TGVなどSNCFの列車に乗車する流れを以下で解説します。
(1)出発ホームの確認
駅構内のプラットフォームへの入口には電光掲示板があります。
電光掲示板には出発時刻、便名、行き先、プラットフォーム番号が表示されています。出発便(Départ/Depature)と到着便(Arrivée/Arrival)が並んで掲示されていますが、青い表示が出発、緑の表示が到着です。間違って到着の方を確認しないように注意してください。
発車プラットフォームは一番右に表示されます。なお、出発プラットフォームは出発時刻の10分前くらいまで決まらないことが多く、空欄になっています。
遅延が発生している場合は、retard ** minと表示されます。
上で説明したように公式アプリで出発ホーム・遅延状況を確認すると簡単です。
(2)改札・切符の打刻
SNCFの駅には、入場時の改札がないところが多いです。
一部の駅には、自動改札が設置されています。電子チケットの場合は、スマホの画面などでQRコードを表示して読み取らせます。
プラットフォームの入口に係員さんがいてチケットを確認するケースもありました。
TERなど普通列車・快速列車に乗車する場合は、乗車前に下記の打刻機に切符を差し込んで、打刻をします。TGVは全席指定ですので、打刻は不要です。
(3)乗車位置の確認
TGVなど座席指定できる電車のチケットには号車と座席番号が下記のように表示されています。
たとえば、COACH 17 – SEAT 96 Windowは、17号車の96番シート(窓側)ですので、17号車の停止位置で待ちます。
座席指定がない列車やTGVでも座席指定なしの場合(Tarif Sans Placement)は座席番号が表示されません。
停止位置は、ホームにA、B、C、D、・・・のようにアルファベットで表示されています。
乗車する号車がアルファベットのどの位置に停車するかを確認します。駅によって異なりますが、ホームに下記のような乗車位置の掲示があります。
TER(普通列車)など座席指定がない列車は、1等車(1st)/2等車(2nd)がどの場所に停車するかが表示されています。
(4)乗車・座席番号の確認
車両には、クラス(1等車、2等車)が下記のように表示されています。クラスを確認して乗車しましょう。TGVの場合、乗車口に号車が表示されています。
座席番号の表示は、車両の種類によって異なります。こちらの車両は座席の肩の部分に表示されていました。
フランスの列車では、座席番号を気にせずに他人の席に座っている人が多いです。他人が自分の席に座っていたとき、「エクスキュゼ・モワ」(すみません)といって、チケットを見せて代わってもらいましょう。他の空いている席に座ってもよいですが、その席に後から人がくると面倒です。
(4)車内の荷物置き
TGVの車両には、たいてい荷物を置くスペースがあります。大きなスーツケースはここに置くことができます。ただし、途中駅から乗車する場合は、スペースが埋まっていることもあります。
また、荷物が盗まれる危険性があるので、荷物を置く場合でも絶対に貴重品を中にいれないようにしましょう。ワイヤーロープでつないで置くのもよいです(他の荷物のじゃまにならないように)。
頭上の荷物置きにも小型のスーツケースくらいはおけるので極力、目の届くところに荷物は置いておきましょう。
(5)車内検札
車掌さんが検札に周ってきます。オンラインで購入した電子チケットの場合は、印刷したPDF(A4の紙)を提示しましょう。アプリの場合は、スマホ画面でチケットを表示しましょう。
(6)電車の降り方
乗車ドアにボタンが付いている場合は、押して扉を開けます。古いタイプの電車では下の写真のようなハンドル式のレバーになっています。指示通りにレバーをまわせば、ドアが空きます。
フランスの人気観光スポットへ電車で行く方法(モンサンミッシェル/ディズニーランド・パリ/ヴェルサイユ宮殿)
モンサンミッシェル、ディズニーランド・パリ、ヴェルサイユ宮殿など、フランスの人気観光スポットへTGVや普通列車で行く方法を下記の記事でご紹介しています。
列車で移動する方法を具体的にご紹介しているので参考にしてください。
モンサンミッシェルとディズニーランド・パリはTGVに、ヴェルサイユ宮殿はTransilien(トランシリアン)というSNCFがパリ近郊で運行している路線、に乗車しています。
パリの電車・地下鉄の乗り方
パリには、RERと呼ばれる近郊鉄道やメトロが網の目のように走っています。乗り方がフランス国鉄SNCFの列車と少し異なります。パリのメトロ、RER(近郊鉄道)の乗り方について下記記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
国際列車(ユーロスター・旧タリス・Thello・TGV/AVE)の乗り方
フランスとイギリス、イタリア、スペインなど隣国間にはユーロスター(EUROSTAR)などの国際列車が走っています。それぞれの乗り方について説明します。
フランス⇔イギリス間 ユーロスターの乗り方
フランス-イギリス間を海峡をまたぎ走っているのがユーロスター(EUROSTAR/特急列車)です。下記の記事では、ユーロスターの乗り方などを具体的に紹介しています。イギリスはシェンゲン協定に加入していないので、手荷物検査や入出国審査が必要になります。記事では、ロンドンでの出国手続きについて説明していますが、パリでの手続きも基本的には変わりません。
フランス⇔ベルギー・オランダ間 ユーロスター(旧タリス/Thalys)の乗り方
国際列車タリス(Thalys)が、パリとブリュッセル(ベルギー)、アムステルダム(オランダ)、ドルトムント・ケルン(ドイツ)を結んでいます。
タリスはバー車両も備えており、楽しく旅をできるのもメリットです。
タリスの乗り方を下記で解説しています。参考にしてください。
フランス⇔イタリア間 国際列車Thelloの乗り方
フランスのニース・マルセイユとイタリアのミラノ・ジェノバやパリ-ミラノ-ヴェネツィアを結ぶ国際列車がThello(テッロ)です。フランス国内列車の乗り方と大きくは変わりません。下記の記事でThelloについて詳しく説明しています。
フランス⇔スペイン間 TGV/AVEの乗り方
フランスからスペインのバルセロナなどへTGVやスペイン国鉄Renfeの高速鉄道AVEへ行くことができます。
下記記事ではTGV/AVEについての乗車レポートを掲載しています。バルセロナからフランス行きの列車に乗るときは、荷物検査がありましたら、フランスからスペイン行きのTGVに乗車するときは時に荷物検査などはないようです。
番外編:フランス鉄道のジングル(チャイム)
列車が構内に入ってくるときにアナウンスが流れます。このとき鳴るジングルに、とてもフランスっぽいなまめかしさがあり、フランス旅行後、しばらく頭の中で鳴り続けてました。
Youtubeでも公開されているので、フランスに行く前に聞いていくと、ちょっと感動するかもしれません。
たくさんリミックスバージョンも公開されています。個人的に好きなのはこちらです。
以上、フランス鉄道SNCFのTGVなどの乗車方法についてご紹介しました。
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