フランス鉄道 周遊パス「ユーレイル フランスパス」徹底解説

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フランス国鉄SNCFが乗り放題になる周遊「ユーレール フランスパス(旧フランスレイルパス)」の購入方法、料金などを徹底的に解説します。

また、ユーレール フランスパス(Eurail France Pass)を購入したほうがよいのか、チケットを個別に購入したほうが安いのかも比較します。TGVなど座席予約が必要な列車は、パスの購入とは別に有料で座席予約をしなくてはいけないので、その方法もご紹介します。

ユーレール フランスパスの基本情報

ユーレール フランスパスを購入する上での基本情報をまとめます。

・ユーレール フランスパスはフランス国鉄SNCFが乗り放題になる鉄道パスです。パリの首都圏高速鉄道(RER)も乗車できます。
・TGV、夜行列車など座席指定が必要な列車は、パスホルダー割引料金で乗車券を購入する必要があります。
・TGVの国際線、タリス、ユーロスターなど国際列車は、割引運賃で予約ができます。
・適用日は3日、4日、5日、8日から選べます。1ヶ月間の間で購入した日数分、乗車することができます。連続した日程でなくても大丈夫です。
・1等車(1st class)用と2等車(2nd class)用のチケットがあります。
・2名~5名で一緒に旅行する場合は、セーバーパスという15%オフになるパスが購入できます。
・12歳から27歳はユース割引のチケットになります。
・夜行列車に乗車する場合、7:00pm以降の出発便は1日分の
・2016年までは、フランスレイルパス(France rail pass)でしたが、2017年からは「ユーレイル フランスパス」になりました。

ユーレール フランスパスと個別の切符購入どちらが良い?

フランス国鉄は早割でチケットを購入すると、正規料金の半額程度でチケットを購入することができます。

たとえば、移動距離が長いパリ-ニース間の場合、正規料金は115€ですが、早割で購入すると最安で39€(約5,200円)になります。

一方、ユーレイルフランスパスの4日間用の料金だと1日あたり約5,250円になります。TGVに乗車すると座席指定料金約10€(1,250円)も追加でかかるのでパスだと元が取れません。

ただし、早割は早めに予約しないと売り切れたり、直前の変更ができなかったり、制限が多いというデメリットもあります。

以下にユーレール フランスパスと個別の切符購入のどちらが安いか判断する際のポイントを挙げます。

Point1:早割での切符購入の料金を調べレイルパスの料金と比較
 手間はかかりますが、主要な旅程については早割で切符を購入する場合の料金を調査して、レイルパスとどちらが安くなるかを調べるのが一番確実です。フランスパスは利用日が多くなれば1日あたりの金額が下がり割安になります。フランス国鉄SNCFのサイトで早割料金を調べる方法は下記の記事で詳しく説明しているので参考にしてください。


 
Point2:TGVに乗車する場合は、座席指定料金も忘れずに
 フランスパスは座席指定が不要なTER(普通列車、快速列車)はパスでそのまま乗車できますが、予約が必要なTGVなどは有料の座席指定(パスホルダー用料金)が必要です。この分、運賃がプラスになることを考慮してください。

Point3:ユース料金が使えるか
27歳以下はユース料金になり通常のパスより20%ほど安くなります。

以上解説したように、どちらがお得かは一概に言えません。

安く旅行するには早めに旅程を確定させて早割で個別にチケット購入するのが一番効果的です。逆に予定が直前まで決められない場合は、

正規料金で長距離チケットを購入すると、かなり高額になるのでフランスパスを利用すると安く購入できます。ただ、この場合もTGVの予約は別途必要なので注意が必要です。

ユーレール フランスパスの値段

ユーレール フランスパスの料金(レイルヨーロッパ)は下記の通りです。同行者(2~5名)がいる場合は、15%OFFになるセイバーチケットが購入できます。また12~27歳は「ユース」料金が適用されます。ユース料金はこちらのEurail.comのサイトを参照してください。

 2 等車1 等車
1日89 USD118 USD
2日133 USD177 USD
3 日168 USD224 USD
4 日199 USD265 USD
5 日227 USD301 USD
6 日251 USD335 USD
7 日274 USD365 USD
8 日297 USD396 USD

ユーレール フランスパスの事前購入

ユーレール フランスパスの事前購入は、Eurail.comなどから購入できます。

補足:フランス国鉄SNCFの公式サイトにも下記のパス購入ページがあります。レイルパスはヨーロッパ居住者向けインターレイルパス(Interrail Pass)とヨーロッパ非居住者向けユーレイルパス(Eurail Pass)があります。フランス国鉄のページで購入できるのは、ヨーロッパ居住者向けのインターレールパスになります。

Eurail.comで購入する場合は、下記のリンクになります。

ユーレール フランスパスの予約(Eurail.com:日本語)

ユーレール フランスパスの現地購入

ユーレール フランスパスは、フランスの主要駅で現地購入できるようですが、公式サイトなどで発売している駅に関する情報を見つけられませんでした。下記で説明するTGVの予約なども考慮すると日本にいる間に購入しておくほうがよいと思います。

ユーレール フランスパスのバリデーション

ユーレール フランスパスは、利用開始時にバリデーション(利用開始手続き)をする必要があります。

バリデーションはフランス国鉄の駅の窓口で行います。窓口で、利用開始日をスタンプしてもらいましょう。

利用日前日など、利用開始前にバリデーションをすることも可能ですが、交渉しないと断られることもあるようです。パリの駅などでは、フランスパス用の窓口に長蛇の列ができていてバリデーションに時間がかかる場合もあるようです。

TGVなど座席指定が必要な列車の予約

フランスパスを利用する場合、一番悩ましいのがTGVや寝台列車に乗車する場合の座席指定の購入です。座席指定が必要な列車は別料金での座席指定が必要になります。

さらに、パスホルダー用(フランスパス利用者用)の席数も限られていて、予約できないこともあります。座席指定は、フランス現地の駅での購入と、日本で事前購入が可能ですので、それぞれについて説明します。

現地フランスの駅で予約

駅の窓口で予約することができます。ユーレイルフランスパスを提示して座席予約を依頼しましょう。余計な手数料などがかからないというメリットは大きいですが、パリなど窓口が混雑する駅では待ち時間が長くなることもあります。またパスホルダー用の席数は限られているので、出発日間際だと売り切れているケースもあります。地方の駅は比較的スムースに予約できるようです。私の経験では似たような地方駅ですが、アルル駅では窓口に誰も並んでおらず、オランジュ駅では30分近く待たされました。このようにケースバイケースなので、乗車前日など時間に余裕をもって予約することをお勧めします。

日本でオンライン予約

一番確実なのは旅行に出発する前に日本でオンライン予約することです。メリットは、そのまま列車に乗れることと、満席を回避しやすいこと、です。デメリットは、手数料がかかること、事前に予定を確定させなくてはいけないことです。

以下のEurail.comのサイトで座席予約が可能です。座席予約に関する説明も書かれているのでよく読んでください。

座席予約ページ(Eurail.com:日本語)

補足:フランス国鉄SNCFの公式サイトでも座席指定ができますが、フランスパス購入の補足でも説明したように、ヨーロッパ居住者向けインターレイルパス(Interrail Pass)用の座席指定のようです。使用するパスには、Eurail France Passの選択肢がありませんし、居住国(home country)に日本を選択できません。居住国を別の国にして購入することは可能だと思いますが、厳密には適用外の座席指定になるので利用しないほうが無難だと思います。

以上、フランス国鉄SNCFが乗り放題になる「ユーレイル フランスパス」について購入方法、TGV座席指定の方法などをご紹介しました。なお、フランス国鉄の乗り方などについては下記の記事で詳しく紹介しています。参考にしてください。

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