ローマ－ミラノ間の電車移動をわかりやすく解説【2023年版】

イタリアの人気都市ローマ－ミラノ間を鉄道で移動する場合、所要時間は3時間前後～、運賃は最安で約5,500円～です。

また、途中のフィレンツェからミラノに移動する場合は、所要時間1時間40分～、運賃は4,300円～です。

ローマ－フィレンツェ－ミラノ間は、旧国鉄トレニタリアの高速鉄道フレッチャロッサ(Frecciarossa)と私鉄のイタロ(.italo)が走っています。どちらがお得かなども解説します。この記事では、ローマ－ミラノ間の移動を実際にイタロに乗車したレポートなどをまじえてわかりやすく解説します。フィレンツェ－ミラノ間の移動についても補足します。

なお、ローマ－フィレンツェ間の移動については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

ローマ－フィレンツェ間の電車移動をわかりやすく解説【2023年版】

1 ローマ－ミラノ間列車移動の所要時間・運賃
2 フィレンツェ－ミラノ間列車移動の所要時間・運賃
3 ローマ－ミラノ間のチケットの事前購入
4 ローマ－ミラノ間の電車移動レポート

ローマ－ミラノ間列車移動の所要時間・運賃

ローマ－ミラノの所要時間は一番速い便で約2時間40分、通常は3時間前後です。

所要時間が短い便は、途中フィレンツェを通過します。トレニタリアのフレッチャロッサとイタロの所要時間はほぼ同じです。フレッチャロッサとイタロを合わせると多い時間帯は、10分に1本の間隔で運行しています。

1ヶ月先のローマ－ミラノ間のフレッチャロッサとイタロの便を検索した結果が以下になります。

イタロの最安運賃は€40です。フレッチャロッサは€30です。2等席の正規料金はイタロが€89.9、フレッチャロッサが€95です(便によって値段が変わります)。

ヨーロッパ鉄道の検索・予約サイトOmioを使うと両方を一度に検索することができます。下記のリンクからローマ－ミラノ間の便を検索できます。

ローマ ⇔ ミラノの列車を検索(Omio:日本語)

ローマ－ミラノ間は電車以外にも飛行機、バスで移動できます。しかし、飛行機はローマ、ミラノそれぞれ空港へ移動するために30分強かかりますし、搭乗手続きの時間もあるので、トータルでは列車のほうが早いケースが多いです。バスも時間がかかりますので、鉄道がベストな移動手段だと思います。

フィレンツェ－ミラノ間列車移動の所要時間・運賃

途中フィレンツェからミラノまで乗車した場合の所要時間は約1時間40分～です。

1ヶ月先のフィレンツェ－ミラノ間のフレッチャロッサとイタロの便を検索した結果が以下になります。

イタロの最安運賃は€30です。フレッチャロッサは€17でした。2等席の正規料金は、イタロが€49.9、フレッチャロッサが€56です(便によって値段が変わります)。

フィレンツェ－ミラノ間の運賃は下記のリンクでチェックできます。

フィレンツェ ⇔ ミラノの列車を検索(Omio:日本語)

ヨーロッパ鉄道の検索・予約サイトOmioについては下記記事でわかりやすく説明しています。

【10％オフクーポン】Omio(オミオ)：日本語でのヨーロッパ鉄道予約の評判・予約方法をわかりやすく説明

Omioは通常の割引料金には対応していますが限定の特別セールには未対応なので最終的には公式サイトでも運賃を調べてみてください。

ローマ－ミラノ間のチケットの事前購入

ローマ－ミラノ間のチケットは早割購入で安くなります。私は乗車1ヶ月ほど前にイタロのチケットをオンラインで事前購入しました。

一番安い座席クラスのSmart(2等席)を割引率が大きいLOW COSTで購入したので€34.90でした。さらに、イタロが期間限定で実施しているクーポン(プロモーションコード)を適用したので25%割引の€25.8になりました。

トレニタリア、イタロ、それぞれのオンライン予約の方法について、下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。イタロのクーポンについても使い方を詳しく解説しています。

【2023年最新】イタリア鉄道(Trenitalia/レニタリア)のチケット予約徹底解説

イタリア鉄道Trenitalia(トレニタリア、トレンイタリア)のチケット予約方法を詳しく解説します。ローマ、ヴェネツィア、フィレンツェ、ミラノ、ナポリなど、イタリア旅行において都市間の移動にトレンイタリアの列車は欠かせません。 Trenitalia公式サイトでのオンラインチケット購入方法やイタリア－フランス、イタリア－スイスなど国際列車の購入のノウハウもご紹介します。ト

イタリアには旧国鉄のトレニタリア(Trenitalia)と民間運営の高速鉄道.italo(イタロ)があります。どちらもイタリアの5大都市ローマ、ミラノ、ヴェネツィア、フィレンツェ、ナポリ間を走っています。同じ区間をトレニタリア運行の高速列車フレッチャロッサ(FrecciaRossa)も走っていますが、.italo(イタロ)のほうが運賃が安いケースが多く、.italo利用で主要都市をお得

実際に購入したローマ－ミラノ間のイタロのチケットが以下です。出発時間(DEPARTURE)や列車番号(TRAIN)や、COACH(車両番号)、SEAT(座席)を事前に確認しておくとよいでしょう。

ローマ－ミラノ間の電車移動レポート

実際に、イタロの高速鉄道でローマ・テルミニ駅(Roma Termini)からミラノ中央駅(Milano Centrale)まで移動した様子を詳しくレポートします。

イタロで移動しましたが、フレッチャロッサで移動する場合もほぼ同じです。別区間になりますが、下記記事でフレッチャロッサでフィレンツェからローマを移動した様子をレポートしています。

ローマ－フィレンツェ間の電車移動をわかりやすく解説【2023年版】

本レポートはローマ・テルミニ駅から乗車していますが、逆方向のミラノ中央駅から乗車する場合は、下記の記事でミラノ中央駅からイタロに乗車した様子をレポートしています。参考にしてください。

ミラノ－ベネチア間の電車移動をわかりやすく解説【2023年版】

ローマ・テルミニ駅

イタリアの首都ローマ最大の主要駅ローマ・テルミニ駅(Roma Termini)です。恐竜のような形をした天井が特徴的です。1日の乗降客数がイタリアで一番多く約50万人です。乗降客数が多いということはスリなどの犯罪も多いということなので十分注意してください。

ローマは広いため、ホテルからテルミニ駅までは地下鉄(Metro)、トラム(Tram)、バスなどを利用することが多くなります。地下鉄の場合は、A線、B線のTermini駅で降り、鉄道のテルミニ駅に乗り換えます。

ローマの地下鉄/バス/トラムの乗り方などローマ観光に役立つ情報を、下記メニューから参照できます。

ローマ・メニュー

地下鉄を降りて改札を出ると地下にでます。電車のマークでTreni Trainsという標識がでているのでそれに従って0階(日本式では地上1階)のプラットフォーム階に上がります。
以下がローマ・テルミニ駅の0階プラットフォーム階の地図です。左から右へプラットフォームが1番線～24番線まで並んでいます。ローマ・フィウミチーノ空港へ行くレオナルド・エクスプレスは23番線のあたりから出発します。25～29番線は離れたところにあります。

<出所>テルミニ駅公式サイト

当日切符を買う場合は、プラットフォーム階にトレニタリア、イタロの窓口があります。

大量のトレニタリアとイタロの自動券売機が並んでいます。窓口は混んでいることが多いので、時間がないときは自動券売機で切符を購入するとスムースです。自動券売機で切符を購入する方法は下記の記事で詳しく解説しています。

イタリア鉄道(トレニタリア/イタロ) 自動券売機でのチケット購入ガイド

イタリア旅行に欠かせない鉄道のチケットを現地の駅にある自動券売機で買う方法をわかりやすく解説します。イタリアには、旧国鉄のTrenitalia(トレニタリア)と、フェラーリ特急の異名を取る私鉄の.italo(イタロ)があります。トレニタリアは、普通列車とローマ、フィレンツェ、ヴェネツィア、ミラノなど主要都市を結ぶ高速鉄道フレッチャロッサ、フレッチャルジェント、フレッチャビアンカを運行しています

ローマ・テルミニ駅には、パン・サンドイッチなどを購入できるお店がたくさんあります。ミラノまでは2時間40分の長旅になるので、列車内でも購入できますが軽食や飲み物を買っておくと良いでしょう。

イタロに乗車

列車の出発時刻が表示された電光掲示板がプラットフォーム階のいたるところにありますので、乗車する列車の出発予定時間や出発するプラットフォーム番号を確認しましょう。ミラノ行きの列車はナポリが始発の便も多いので、乗車時刻の10分くらい前にならないとプラットフォーム番号が表示されないこともあります。

プラットフォームに行くには、ゲートを通る必要があります。トレニタリア、イタロに関係なくどこのゲートからでも入れます。優先入場(FAST TRACK)する場合は、トレニタリアとイタロが別ゲートになります。ゲートでは、切符や印刷した電子チケット、アプリで予約した場合はスマホの画面を見せます。普通列車の場合は、乗車前に切符に打刻する必要がありますが、イタロは便・座席指定の切符ですので、打刻は不要です(フレッチャロッサも不要)。

表示された3番線に行くと、ミラノ中央駅行きのイタロが到着しました。念のため表示されている列車の行き先、出発時刻、列車番号を確認しておくと安心です。車両は旧型のETR575でした。

チケットに表示された車両番号のところまで移動します。イタロは車両番号が大きく書かれているのでわかりやすいです。

シート番号が下の写真のように席に表示されているので、切符に記載された番号の席に座りましょう。

イタロの車内

イタロで一番安い座席クラスのSmartです。座り心地は悪くなく、3時間弱の乗車ではまったく問題がありませんでした。

小型～中型のスーツケースであれば座席の上に置くことができます。離れた場所に置くと、盗難の危険性があるので、できたら頭上に置いておきましょう。

座席には、コンセントがついています。C型のコンセントですので、変換プラグと充電器があれば、乗車中、スマホを充電しておけます。

定刻通り、ローマ・テルミニ駅を出発しました。

イタロ車内では、無料でWifiに接続し、インターネットを利用することができます。Wifiにつなぐだけでなく、ユーザー登録をしなくてはいけないので、少し手続きが複雑です。以下の記事では、イタロでWifiを接続する手順を詳細に説明しています。参考にしてください。

車内には、LAVAZZAのコーヒーやスナックや水を買える自販機があります。

Primaクラス(1等席)に乗車するとクッキーなどの軽食とコーヒーなどの飲み物が無料サービスがあります。下記の記事では、Primaクラスへの乗車をレポートしています。参考にしてください。

ミラノ－ベネチア間の電車移動をわかりやすく解説【2023年版】

車窓にはイタリアの田園風景が続きます。

新幹線と同様に車両の先頭部分には、電光掲示があります、次の停車駅などはここで確認して降り忘れないようにしてください。フィレンツェサンタ・マリア・ノヴェッラ駅を経由する便はローマ・テルミニ駅を出発して約1時間半で到着します。所要時間の短い便は、フィレンツェを通過します。

ミラノ中央駅

定刻通りに3時間でミラノ中央駅に到着しました。

ゲートを通ってプラットフォームから出ます。出るときはチケットを見せる必要はありません。

ミラノ中央駅はヨーロッパ有数の美しい駅として知られています。

ミラノ中央駅はドォーモやスフォルツェスコ城など中心部から少し離れているので、地下鉄などで中心部へ移動します。プラットフォームは地上2階になるので、階段やエスカレーターで地上階に降ります。なお、ミラノ・マルペンサ空港に空港シャトルバス(ブルマン)で行く場合は、プラットフォームを背に右側に進むとバス乗り場があります。