【ドゥオーモ】「クーポラ」と「ジョットの鐘楼」のチケット予約、見学方法の比較

フィレンツェ

ドゥオーモの展望スポットとして人気の「クーポラ」と「ジョットの鐘楼」、どちらに上ったほうがいいのか悩まれる方もいると思います。

そこで本記事では、クーポラとジョットの鐘楼の、高さ・眺望・見どころ・上りやすさ・予約方法を比較し、どちらに上るか選ぶために参考になる情報を説明します。

また、クーポラとジョットの鐘楼、それぞれについて見学の流れや見どころを詳しく解説します。

クーポラとジョットの鐘楼の比較

はじめに「クーポラ」(Cupola)と「ジョットの鐘楼」(Campanile di Giotto)を、(1)高さ・階段数、(2)眺望、(3)見どころ、(4)上りやすさ、(5)混みぐあい、のポイントで比較します。

(1)高さ

展望する場所は、クーポラは頭頂部のランターン、ジョットの鐘楼は塔の屋根、です。ここまで上ります。

みんな気になるのか、ジョットの鐘楼にわかりやすく比較した図がありました。

クーポラは92m、階段463段です。ジョットの鐘楼は82m、414段です。クーポラのほうが10m高いですが、劇的な違いはありません。

(2)眺望

高さに大差なく、どちらも360度見渡せるので、見える景色は、ほぼ同じです。最大の差は、ジョットの鐘楼からは、クーポラが見え、クーポラからはジョットの鐘楼が見えることです。

「クーポラ」から見えるジョットの鐘楼

「ジョットの鐘楼」から見えるクーポラ

眺望に関しては、壮麗なクーポラの姿を見られる「ジョットの鐘楼」に軍配があがります。

なお、「ジョットの鐘楼」から見てクーポラは東にあるので、ジョットの鐘楼に朝早く上ると逆光になります。クーポラの写真撮影を重視される場合は、朝早い時間を避けたほうが良いです。

(3)見どころ

眺望以外の「見どころ」では、ヴァザーリによる天井画『最後の審判』を間近で見られるクーポラが勝っています。

ジョットの鐘楼には、これと比較できるような見どころはありません。

また、クーポラに上ると、ブルネレスキが苦労して建設したクーポラの2重構造を体感できます。見どころに関しては、クーポラの圧勝です。

(4)上りやすさ

どちらもエレベーターはなく、自分の足で登らなくてはいけません。階段の段数は、クーポラ463段 vs ジョットの鐘楼 414段です。単純な段数比較では、クーポラのほうがハードです。

どちらの階段も狭いので、後ろからのプレッシャーを微妙に感じながら登ります。

クーポラは上る途中、クーポラ内側のバルコニー手前に彫刻が展示されている小部屋があります。ここが少し開けているので、彫刻を見ながら休憩を取れます。

クーポラ内側の通路は狭いので、立ち止まると邪魔になります。

ジョットの鐘楼は、全体の2/3の高さにある吹き抜けでゆっくり休憩できます。

上りやすさに大変さに大差はありません。しいて言えば、途中休憩がしやすいジョットの鐘楼が上りやすいかもしれません。

(5)混みぐあい・チケット予約

これまでは、クーポラの方が人気があり、事前予約が必須になっていました。

夏休みなど繁忙期は数日先までクーポラの予約がいっぱいになり、泣く泣くクーポラを諦めてジョットの鐘楼に上る方もいました。

しかし、新型コロナの影響で2020年6月から、どちらの塔も事前予約が必須になっています。

15分単位での予約人数の最大は、どちらも16人に限定されています。

どちらに登るべきか?

個人的には、景観の良し悪しもさることながらクーポラはフィレンツェのシンボルですので、ぜひ登ることをおすすめします。

ジョットの鐘楼も、美しいクーポラを間近に望めるので、可能な限り両方登ることをおすすめします。

同じ日に登るのは、体力的に厳しい場合、クーポラとジョットの鐘楼の予約を別の日にすると良いと思います。

天気の面からも別の日にしたほうが、悪天候を回避できる可能性が高くなります。

クーポラ・ジョットの鐘楼のチケット予約

上記の通り、2020年6月現在、クーポラ、ジョットの鐘楼、どちらも事前予約が必要になっています。

クーポラの入場料は大人 15€、子供(7-14歳) 7€です。

ジョットの鐘楼の入場料は大人 15€、子供(7-14歳) 7€です。

最新のドゥオーモの予約方法は下記記事で詳しく解説しています。参考にしてください。

以下、クーポラとジョットの鐘楼について、それぞれ入場の流れや見どころをご紹介します。

クーポラを先に説明するので、ジョットの鐘楼の見学を先に参照したい場合は、下記ボタンでスキップできます。

ジョットの鐘楼へジャンプ

①クーポラの見学

クーポラの歴史

1380年に大聖堂が一旦完成したとき、現在のクーポラの場所には空洞が残りました。他の都市より大きなクーポラを作ろうとして、建設の難易度が跳ね上がり、工事が進まなかったかったからです。

クーポラは高さ55mの場所に建設する必要があったので外側に足場や仮枠を組むことが難しく、不可能とさえ思われましたが、ブルネレスキがクーポラを2重構造にし、仮枠なしで建設する革新的な方法を提案しました。

14年かけてブルネレスキはクーポラを組み上げ、ドゥオーモ全体も建設から140年後の完成を迎えました。

入場の流れ

クーポラの入場口は、大聖堂北側の真ん中にあります。十字架の根本のあたりです。

入場時間に近くなって入場口付近へ行くと、このように列ができています。入場者数は決まっているので、長蛇の列になることはありません。ただし、5分以上遅れると、チケットが無効になる可能性もあります。最低でも5分前には列に並んでおきましょう。

入場口の扉は、時間になるまでは、このようにロープが張られて閉じられています。この北門は、「マンドルラの門」という名前です。扉の上には、ギルランダイオの「受胎告知」のモザイク画があります。

なお、ドゥオーモ周りをうろうろしているいと、首にパスをかけた人から声をかけられることがあります。オフィシャルな係員のように見えますが、チケットの販売です。クーポラ当日券を25€で売りつけていました。

門のところでチケットの確認を受けて、大聖堂内部に入ります。最初にセキュリティ・チェックを受けます。

その先にある読み取り機にチケットを読み取らせます。

見どころ

クーポラへ上がる階段は、大聖堂の主祭壇の左側にあります。頭上に見えるクーポラの内側通路(バルコニー)が最初の目標です。

階段をひらすら上っていきます。

途中、明り取りの窓があります。地上にいる人が、すでに小さく見えます。

クーポラ内部の手前には、彫刻が展示されているスペースがあります。

クーポラ内部のバルコニー(通路)に着きました。祭壇がはるか下に見えます。

通路は、非常に狭く人一人が通るのがやっとです。通路は2つあり、「上り」の時は丸窓の下側にある通路を通ります。「下り」のときは、丸窓の上にある通路を通ります。

天井にはヴァザーリによる『最後の審判』が広がります。ヴァザーリは、天井の明かり窓を取り囲んで描かれている『黙示録の24人の長老』などを描いた後、亡くなってしまいます。弟子のフェデリコ・ツッカリらが跡をついで完成させました。

身廊の先には、パオロ・ウッチェロの時計が見えます。

クーポラ内部の見学のあとは、再び階段を登ります。

クーポラ部分の通路では、2重構造になっているのがよくわかります。外側の壁は薄く、厚さは1m未満です。

最後は、クーポラの傾斜にそって丸くなっている階段を上ります。クーポラに上っている実感があって、個人的には好きな場所です。

ランターンの展望回廊に着きました。360度、周囲を見渡せます。

クーポラ頭頂部にあるランターン(明り取り)は、クーポラ完成時にはのっていませんでした。ブルネレスキが引き続き建設する予定でしたが、死去してしまっためミケロッツォが引き継ぎ完成させました。

西側ではジョットの鐘楼とドゥオーモの屋根を見ることができます。右奥には、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会とサンタ・マリア・ノヴェッラ駅が見えます。

ジョットの鐘楼の頂上で、見学している人たちが見えます。クーポラの写真を撮っている人も多いことでしょう。

南側には、ヴェッキオ宮殿のアルノルフォの塔が見えます。写真左端(南東)の大きな教会は、サンタ・クローチェ聖堂です。中央に2つ並んでいる塔の右側は、映画『インフェルノ』の冒頭でゾブリストが飛び降りたバディア・フィオレンティーナの塔です。

真下には、クーポラの屋根のスロープがあります。

下りは、クーポラ内部の上のバルコニーを通ります。明り取りの丸窓が下に見えます。

通路の壁のすぐ上に、天井画があります。

上りより、かなり間近に見ることができます。

途中、クーポラの工事に使った道具を展示している部屋があります。現在も修復のときに使われている道具もあるようです。

以上、クーポラの見学について説明しました。

②ジョットの鐘楼の見学

ジョットの鐘楼の歴史

正面ファサードの右側にそびえるジョットの鐘楼(Campanile di Giotto)は、鐘楼の名前の通り、鐘を鳴らすための塔です。英語では、BELL TOWERと表記されます。

アルノルフォ・ディ・カンビオの死後、建設を引き継いだジョット・ディ・ボンドーネは、大聖堂本体でなく鐘楼の建設に注力しました。

ジョットは画家としても有名で、『荘厳の聖母』はウフィツィ美術館のハイライト作品の一つです。

しかし、塔の下層部分を完成させた時点で、ジョットも亡くなってしまいます。ジョットの跡を弟子のアンドレア・ピサーノが引き継ぎ、ピサーノ没後はフランチェスコ・タレンティが引き継ぎました。

その結果、塔の基底部分はジョットが、真ん中の2層はピサーノが、残りをタレンティが建設したことになります。これを知ってから塔を見ると、各層で微妙にテイストが変わっているのがわかります。知らないと全く気づきませんが。

入場の流れ

ジョットの鐘楼の入場口は、塔の東側にあります。下のマップの矢印の位置です。

鐘楼を東側から見上げた写真です。ジョットは、アルノルフォの構想を参考にして基底部分を建設しました。有名な彫刻家でもあったアルノルフォの影響で、基底部分にはレリーフや彫刻が飾られています。

現在飾られているレリーフや彫刻はレプリカです。風雨で劣化しないように、オリジナルはドゥオーモ付属博物館の鐘楼の部屋に飾られています。

入場してチケットのチェックを受けます。

見どころ

最初は、ひたすら階段を上がっていきます。

約2/3上ると、タレンティが建設した、吹き抜けになっている層に出ます。古い鐘が置いてあります。

座って休めるので、残り1/3の階段に備えて体力を回復させてください。

吹き抜けからもクーポラを眺めることができます。頂上まで上がってしまうと、クーポラ部分を見下ろす形になります。クーポラを正面から見据えられる、ここからの写真が一番迫力があるかもしれません。

頂上まで、まだまだ上らないといけません。

頂上に到着しました。ジョットの鐘楼の展望回廊は、塔の屋上部分にあります。安全のため、金網で完全に覆われています。写真を撮影するとき、金網が映らないように工夫してください。

眺望のハイライトは、東に見えるクーポラの華麗な姿です。頭頂部のランターンには、観光客がたくさん見えます。さきほどの写真と比べて、クーポラを上から少し見下ろした感じになります。

南には、ベッキオ宮殿のアルノルフォの塔が見えます。ベッキオ宮殿&アルノルフォの塔やドゥオーモ&ジョットの鐘楼、サンタ・クローチェ聖堂など、フィレンツェの街の礎を築いたのはアルノルフォといっても過言ではないです。

西には、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会が見えます。教会の右には、フィレンツェの玄関口ノヴェッラ(SMN)駅のプラットフォームが見えます。

西を見下ろすと、サンジョヴァンニ礼拝堂の屋根やドゥオーモ広場も見えます。

塔の内側を振り返ると、瓦が目の前に並んでいます。最初の計画では、鐘楼の頭頂部には約30mのピラミッド型の尖塔が建つ予定でした。しかし、計画はどこかに消えてしまい、簡素な屋根のままになっています。

以上、クーポラとジョットの鐘楼について見どころ、見学の流れを詳しくご紹介しました。

大聖堂内部、洗礼堂、付属美術館など、ドゥオーモの他の施設の説明は以下をご覧ください。

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