バルセロナで地下鉄(メトロ)に乗るために必ず知っておきたい、お得なチケット、料金、乗り方、自動券売機の使い方、などについてどこより詳しく解説します。
サグラダ・ファミリア、カサ・ミラなど、バルセロナの主要観光スポットは市内中心部に集まっているので、地下鉄を乗りこなせば簡単にアクセスできます。
便利なバルセロナの地下鉄ですが、普通に切符を購入すると1回約270円と高めです。本記事でご紹介する回数券を使いこなせば半額で乗車できます。
目次
バルセロナ地下鉄の攻略法
攻略法1:バルセロナ公共交通機関の基本ルール
バルセロナには、地下鉄(Metro)、バス、トラム(Tram)、国鉄(Renfe)、FGC:カタルーニャ公営鉄道、ケーブルカー(フニクラ:Funicular)などの公共交通機関があります。
公共交通機関のチケットは共通です。75分以内なら、どの交通機関へも乗り換えができます。
運賃は移動するゾーンの範囲で決まります。以下は、サグラダ・ファミリア、カサ・ミラ、グエル公園などのバルセロナの主要観光スポットの場所を示したマップです。
少し離れた⑨カンプ・ノウを含めて、すべてZone1内にあります。つまり、基本的にZone1のチケットを購入すれば大丈夫です。ただし、バルセロナ・エルプラット空港はZoneとは別扱いになっています。
攻略法2:おすすめ切符・安く乗る方法
バルセロナの地下鉄の切符は1回券が2.2€(約270円)と高めです。
乗り放題切符も何種類かありますが、それよりお得なのがT-10という10回回数券です。
T-10の価格は10.2€(Zone1)です。1回あたり1.02€になるので、通常料金の半額以下です。同行者がいる場合は、シェアして使えるので、使い切るのも難しくありません。
T-10以外がお得な場合もあるので、詳細は記事中で解説します。
攻略法3:路線・マップは覚えなくてもGoogle MapでOk!
日本と同じようにGoogle Mapが使えるので、地下鉄の路線やマップを覚えなくても問題ありません。
主要な観光スポットは日本語で検索できます。例えば、カタルーニャ広場からサグラダ・ファミリアへのルートも下記のように検索できます。ひし形のMが地下鉄です。
地下鉄駅の入口や、次便の出発時刻、混雑ぐあいなど詳細な情報も表示されます。
しっかり確認しておくと良いのが、下記ピンク枠の「どっち方面」の電車か、という情報です。間違って逆方面に乗らないように注意してください。
バルセロナの地下鉄は、駅構内も車内も、ほとんどのエリアでネットが使えます。
なお、バルセロナで安くスマホをネット接続する方法を下記でご紹介しています。
切符の種類・おすすめの切符
最初にバルセロナの地下鉄の切符の種類と料金を説明し、次におすすめの切符を解説します。
切符の種類と料金
① 1回券:Bitllet senzill €2.2 /Zone1
75分以内ならバスなど他の交通手段へ乗り換えができます。バルセロナ・エルプラット空港のT1、T2には利用できません。
② 10回券:T-10 €10.2 /Zone1
Zone1内で10回乗車できる回数券です。同行者とシェアして使うことができます。1回あたり1.02€と1回券の半額で乗車できます。
1回券同様、75分以内ならバスなど他の交通手段へ乗り換えができます。バルセロナ・エルプラット空港のT1、T2には利用できません。
③ 1日乗車券:T-dia €8.6 /Zone1
1日(最初の乗車から24時間)乗り放題になるチケットです。バルセロナ・エルプラット空港のT1、T2にも1往復のみ利用できます。
24時間で4回以上のれば、1回券よりお得です。しかし、回数券T-10と比べると8回乗車しないとお得になりません(10回券は使い切るとして)。
④ トラベルカード:Hora BCN(Barcelona)2日券 €15.2~
2日券~5日券が選べ、価格は以下の通りです。
2日券(48h):€ 15.2
3日券(72h):€ 22.2
4日券(96h):€ 28.8
5日券(120h):€ 35.4
2日以上バルセロナに滞在するなら1日券T-diaより割安です(2日券は€7.6/日)。ただし、回数券T-10と比べると48時間に15回乗車しないとお得になりません(10回券は使い切るとして)。
なおHora BCNは、公式サイトから事前購入しておくと10%OFFで購入できます。
購入すると13桁のコードがメールで届きます。自動券売機で、このコードを入力するとチケットが出てきます。
⑤ 空港切符:Bitllet aeroport €4.6
バルセロナ・エルプラット空港のT1、T2とバルセロナ市内の移動に使える切符です。地下鉄L9Sを経由します。
T-10をメインで使用して、かつ、エルプラット空港へ地下鉄で移動する場合、この切符を別途購入する必要があります。
おすすめの切符は?
滞在日程や、空港への移動の有無・手段によって変わりますが、1回あたり1.02€と格安な10回券T-10が基本的にはおすすめです。
使いきれずに残るリスクがありますが、残っても1回分1.02€換算です。同行者がいる場合は、シェアすれば使い切りやすくなるので特におすすめです。
空港との往復が発生する場合、別に切符を購入する必要があるのもT-10のデメリットです。ただし、空港往復は空港バスのほうが利便性が良いので、空港バス+10回券にするという選択肢もあります。
10回券の残り回数は切符の裏に印刷(一番下の数字)されますし、自動改札を通過するときに表示されます。それでも、残り回数や使い切ることを考えるのが面倒という場合は、滞在期間に合わせたHora BCNを購入するのも良いと思います。
私は、バルセロナに4日滞在して、上記の人気の観光地10ヶ所をすべてまわって乗車回数は11回でした(T-10+1回券)。空港へのバス移動(片道5.9€のみ)もありましたが、合計金額は18.3€でした。Hora BCN 3日券22.2€より安くすみました。
グラシア通りのカサ・ミラ近くやカタルーニャ広場の近くのホテルに滞在したので乗車回数が減ったという要因もあります。逆に言えば、この近辺のホテルに滞在すると観光に便利です。
バルセロナ=エル・プラット空港から市内のアクセスについて、下記記事で詳しく解説しています。参考にしてください。
Zone1以外の運賃や、最新の運賃は、下記バルセロナ交通局(TMB)のサイトで確認できます。
バルセロナ公共交通機関の運賃(TMB)
地下鉄の路線マップ・ゾーン
地下鉄の路線マップ
攻略法で述べたように、Google Mapでルート検索すれば路線・マップは覚える必要はありません。
ただし、頻繁に利用するカタルーニャ(Catalunya)駅、パセジ・ダ・グラシア駅(グラシア通り/Passeig de Gràcia)、ディアゴナル駅(Diagnal)、エスパーニャ広場駅(Pl. Espanya)、サンツ駅(Sants Estació)などは位置関係を覚えておくと楽です(乗っていると自然に覚えますが)。
バルセロナの地下鉄路線は番号で名前が付いています。主要路線は、L1(赤)、L2(紫)、L3(緑)、L4(黄)、L5(エメラルド)や空港へ行くL9Sなどです。
下記にバルセロナ交通局のバルセロナ中心部の地下鉄のマップを引用します(クリックで拡大)。
バルセロナ全域の地下鉄マップのPDFを下記リンクからダウンロードできます。
地下鉄のゾーン
主要な観光スポットはZone1内にあるのでゾーンも意識する必要はありません。
下記にバルセロナ交通局のゾーンマップを引用します。
切符の買い方・自動券売機の使い方
T-10、1回券、Hora BCNなど主要な切符は、地下鉄駅の構内にある自動券売機で簡単に購入することができます。
自動販売機で切符を買う手順を説明します。
(1)バルセロナ地下鉄の自動券売機
画面には、お知らせが表示されています。画面にタッチして進みます。
(2)表示言語の切り替え
最初は、スペイン語で表示されているので、画面右下のイギリス国旗をタッチして、表示を英語に切り替えます。
(3)切符の選択
画面の右側にはHora BCNの2日券~5日券、左側には1回券(Single Ticket)、10回券(T-10)、50回券(T-50/30)、空港切符(Airport Ticket)が表示されています。購入する切符をタッチします。
(4)枚数・ゾーンの選択
T-10(10回券)を選択すると下記画面になります。左側のQuantityで枚数、右側のZonesで利用するゾーンを選択します。基本的にゾーンを変更する必要はありません。選択したら、画面左下のConfirm(確認)をタッチして次に進みます。
切符の選択で、Single Ticket(1回券)を選択すると下記画面になります。左側のQuantityで枚数を選択します。
(5)料金の支払い
料金の支払いの画面になります。画面には、投入金額の残と、使える支払手段(クレジットカード、コイン、紙幣)が表示されています。
使える紙幣は、購入する切符の金額によって変わります。2.2€の1回券の場合は、上の画面で使用可になっている20€紙幣が利用不可になっています。
支払いは、ディズプレイの右にあるカード読み取り機、または、紙幣・コイン投入口で行います。
クレジットカードを挿入すると下記の画面に変わります。ディズプレイ右側の数字キー部分の表示に従って、暗証番号を入力します。
(6)ユーロ払い、円払いの選択
途中、画面が下記の表示に変わることがあります。クレジットカードの支払いをユーロにするか、円にするかの選択です。ユーロ払いの方が安くなる場合が多いです。しかし、微々たる差なのでどちらでも良いと思います。
支払い処理が完了すると、券売機の下部の取り出し口に切符が出てきます。クレジットカードを抜き忘れないように注意してください。
地下鉄の乗り方
それでは、バルセロナの地下鉄に乗車する流れを説明します。
地下鉄駅の入口・乗り換え口
地下鉄駅の入口は、下記のように赤いひし形にMのマークが出ています。
スペイン国鉄Renfe、FGC(カタルーニャ公営鉄道)から地下鉄に乗り換える場合も、赤いMのマークの案内を頼りに進みます。下記は、国鉄のバルセロナ・サンツ駅です。
Mのマークと一緒にL3、L5など地下鉄の路線番号も表示されています。
切符の購入
改札口のそばに自動券売機があるので、上で説明した方法で切符を購入してください。
自動改札から入場
自動改札にはいくつか種類があります。こちらは比較的新しいタイプです。①の黄色い部分に切符を挿入します。しばらく待つと②から切符が出てくるので受け取ります。日本の自動改札とちがって切符が出てくるまで数秒かかります。取り忘れないように注意しましょう。T-10を同行者と一緒に使う場合は、受け取った切符を後ろの人に渡します。T-10の場合、③の部分に残り回数が表示されます。扉は自動で開きます。
こちらは古いタイプの自動改札です。上のタイプとほぼ同じですが、切符をうけっとたら鉄のバーを自分で押して自動改札を抜けます。
乗車ホームへ移動
入場すると、乗り場方面へ路線番号(L1など)で案内が出ています。
通路が行き先方面で分岐するところには、下記の行き先方面の表示があります。乗車する方面を確認して通路を進みましょう。この例は、L5のVall d’Hebronh方面行きのホームへ進みます。
こちらはL1のHospital de Bellvitge Fond行きです。路線図があるので、自分が下車する駅があるか確認しておくと安心です。
方面によって分岐した先の案内には、路線番号と行き先が表示されています。
地下鉄に乗車
プラットフォームには、次の便の行き先と到着までの時間が表示されています。
日本と違って乗車位置が明示されていないので、列車が停車したら扉のところへ移動します。扉の開閉は手動です。新し目の列車は、下記のように扉部分にボタンがあるので、それを押します。
古い車両は扉にレバーが付いています。レバーを右側に押し上げると扉が開きます。
扉が開いたら、乗車します。ひったくりの被害を避けるには扉付近にとどらず、車両内の空いているところに移動しましょう。混雑している場合は、荷物を前にかかえてスリなどに注意してください。
乗り換え・出口へ
地下鉄を降りるときも扉のレバーやボタンを使って、扉を空けます。現地の人は完全に停車する前にレバーを引くことがあるので、扉がちょっと開いた状態で列車が動いてびっくりしました。
降りると、下記のように乗り換えや出口への案内が出ています。乗り換えホームは路線番号が表示されています(L6、L7など)。出口は、Sortidaです。
改札を出る時は切符を通す必要がありません。自動扉のタイプは、通過すると自動的に扉が開きます。
地下鉄構内には、下記のようなマップがあります。現在地や目的地に近い出口の確認に役立ちます。
参考)バルセロナ 地下鉄公式ページ
以上、バルセロナの地下鉄(METRO)を乗りこなすために必要な情報をご紹介しました。
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