大混雑するウフィツィ美術館の行列を回避して入場する方法や、公式サイトでの入場チケット予約の手順、お得に入場できるチケット、などチケット予約に必ず役立つ情報をわかりやすく解説します。
ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』『プリマヴェーラ』、レオナルド・ダ・ヴィンチの『受胎告知』など、イタリア・ルネサンスを代表する名画をたくさん見られるウフィツィ美術館(Galleria degli Uffizi)は常に混雑しています。
本記事では、ウフィツィ美術館にスムースに入場するための事前の予約方法や、お得なチケットの調査結果など解説しています。また当日、チケットを引き換える方法なども詳しく紹介しています。
なお、ウフィツィ美術館の必見作品、見学コース、マップなどについては、以下の記事で詳しく解説しています。
目次
新型コロナ営業再開後のウフィツィ美術館 最新情報(2022年8月更新)
ウフィツィ美術館は、新型コロナウィルスの影響で一時期閉鎖されていましたが、現在は通常通り営業しています。
ウフィツィ美術館の行列を回避する方法
ウフィツィ美術館は冬の閑散期を除いて、オンラインでの事前予約をおすすめします。
当日券も購入できますが、観光客で溢れかえり、どこが入場列かわからないくらい混雑しています。入場まで2時間以上並ぶケースもあります。
時間指定制の事前予約をしておけば、当日、専用窓口でチケットを受け取って、優先の入場列からスムースに入場できます。
事前予約すると手数料4€がかかりますが、行列に並ばないで済むことを考えれば、安い出費だと思います。
冬期など空いている時期の観光で、予定が自由になる場合は、混雑状況を現地で確認して、混んでいたら翌日分の予約をして出直す、といった作戦もあります(スマホで予約可能です)。
なお、入場の行列を回避しても、館内も激混みです。観光客だらけで、名画をゆっくり鑑賞することができません。極力、朝一か閉館に近い時間帯を予約することをおすすめします。
ウフィツィ美術館の入場チケットの選び方
ウフィツィ美術館の入場チケットの選択肢
ウフィツィ美術館の入場チケットには、3つの選択肢があります。
(2)フィレンツェ・カード(Frinzecard) 85€
(3)ピッティ宮殿との共通チケット(Intero Cumulativo 3 giorni) 38€
(2)フィレンツェ・カードがお得な場合
ウフィツィ美術館以外にも、アカデミア美術館、ヴェッキオ宮殿、ピッティ宮殿、メディチ家礼拝堂など、多くのフィレンツェの観光スポットを回る場合には、(2)フィレンツェ・カードがお得です。
フィレンツェ・カードを利用すると、基本的に現地での予約になりますが、ウフィツィ美術館への優先入場が可能です。
ただし、フィレンツェ・カードには、ウフィツィ美術館の予約が国際電話か現地の窓口でしかできない、などの注意点があり、確実な観光計画を立てたい方には不向きです。
フィレンツェ・カードの注意点について下記記事で詳しく解説しています。ご自身の観光プランとフィレンツェ・カードがあっているかを記事でご確認ください。
(3)ピッティ宮殿との共通チケットがお得な場合
フィレンツェ・カードを利用しない場合で、ピッティ宮殿、ボーボリ庭園も観光する場合は、(3)共通チケットがお得です。
ボーボリ庭園は、世界遺産「フィレンツェ歴史地区」とは別の「トスカーナ地方のメディチ家の邸宅群と庭園群」に登録されているので、ピッティ宮殿とセットで訪問される方も多いと思います。
ウフィツィ美術館24€+ピッティ宮殿16€+ボーボリ庭園10€=合計50€が、38€になるお得なチケットです。
ウフィツィ美術館も通常チケットと同様にオンラインで時間指定の予約が可能です。
共通チケットには、3ヶ所のうち「ウフィツィ美術館を最初に訪問しなくてはいけない」という細かな制約があります。ウフィツィ美術館入場後、72時間以内に残りの2ヶ所を見学することになります。
共通券は、通常チケットと同じ方法でオンライン購入できます。
(1)通常チケットの料金
上の2つが当てはまらない場合、通常チケット(Regular Ticket)を予約することになります。
チケット料金は20€で、事前予約する場合、手数料4€がかかります。
冬期(11/1-2/28)は、12€に割引されます(予約手数料は別途4€)。
なお、18歳未満は入場無料です。ただし、事前予約の手数料は必要です。
入場チケット料金が一番安いサイトを比較
公式サイトは英語での予約になるので、ウフィツィ美術館の入場チケットを日本語で安く買えるサイトを調べてまとめました。
日本語で予約できるツアー会社は、どこも手数料がかかっています。英語で問題なければ公式サイトでの予約が最安です。
日本語予約ができるサイトでは、Tiqetsが最安でした。0.5€高くなりますが、直前まで予約できるのはGetYourGuideでした。
公式サイトでの予約手順は、次で詳しく解説します。
ウフィツィ美術館 公式サイトのチケット予約手順
ウフィツィ美術館 公式サイトでのチケット予約方法を解説します。ピッティ宮殿との共通チケットを予約する場合は、途中、チケットの種類に共通チケットを選択します。
(1)チケット予約ページにアクセス
まず、ウフィツィ美術館のチケット予約ページにアクセスします。
(2)英語表示に切り替え
アクセスすると以下の画面が表示されます。アカデミア美術館など他の美術館も同じ予約ページなので、以下のようにGalleria degli Uffizi(ウフィツィ美術館)で絞り込まれているか、念の為、確認してください。
最初は、イタリア語で表示されるので、画面の一番下までスクロールして、Inglese(英語)に表示を切り替えます。
(3)訪問日・時間帯・チケット枚数を選択
以下のように日付順にチケット購入ボタンが並びます。表示は、曜日.日.月.年の順番です。訪問日のTicketsボタンを選択してください。
次に入場時間帯を選択します。開館時間から15分単位で入場時間が表示されますので、購入するチケットの枚数を入力します。予約が満員の場合は、Sold Out(売り切れ)と表示されます。Intro/Fullは通常チケットです。ピッティ宮殿との共通チケットを選択する場合は、Reduced and comboを押します。
18歳以下の子供用の無料チケットGratuito/Freeや、ピッティ宮殿との共通チケットIntero Cumulativo 3 giorniなどを選択できます。無料チケットでも予約料金の4€が必要です。
※割引チケットRidotto/ReducedはEU圏の学生用です。
チケット枚数を選択したら、画面下のInto the shopping cart(カートに入れる)ボタンを押します。
確認画面が表示されるので、入場日・時間帯を確認します。チケットの受け取りは、Pick up on site(現地で受け取り)しか選択できません。利用規約に同意したら、Continueボタンを押します。
(4)ユーザー登録
チケット予約にはユーザー登録が必須です。Register(新規登録)ボタンを押します。ユーザーIDは、アカデミア博物館など共通なので登録済の場合は、ログインしてください。
ユーザー情報の入力画面になります。項目は多いですが、以下の通り、必須入力項目のみを入力すれば良いです。
まず、First Name(名前:ローマ字)、Last name/Surname(名字:ローマ字)、を入力します。
続いて、Country(国:Japanを選択)、E-mail(電子メール)、Password(パスワード)を入力します。パスワードは、8文字以上、かつ、大文字小文字混在、数字、記号のいづれかを使用する必要があります。
最後にデータ取り扱いの規約についてチェックし、Registration(登録)ボタンを押します。
(5)クレジットカード情報の入力
選択したら、予約内容を再度確認し、Buy now(購入に進む)ボタンをクリックします。
再度、支払い方法の選択になるので、通常はクレジットカード(上)を選択します。
最後に以下の通り、Card Number(カード番号)、Cardholder’s Name(カード記載の名 姓)、Expiration date(有効期限:月/年の順)、CVV2/CVC2(裏面3桁数字)、E-mail Address(電子メール)を入力します。入力したら規約同意にチェックをして、Pay(支払い)ボタンを押します。
(6)購入完了
以上でチケットの予約が完了です。後ほど予約メールが登録した電子メール宛に送付されてきます。
メールが届かないなどトラブルに備えて、Order Number(予約番号)が表示されている予約完了画面をスクショしておくと安心です。
(7)予約メールが届く
以下のようなOrder Number(予約番号)が記載された予約メールが届きます。電子チケットは添付されておらず、メールがそのまま予約証(バウチャー)になります。
このメールをウフィツィ美術館の窓口で提示してチケットを受け取ります。
指定入場時刻の15分前にはチケット窓口に行くように指示されているので注意してください。チケット交換手順は、以下で詳しく解説します。
ウフィツィ美術館へのアクセス
ウフィツィ美術館は、フィレンツェの中心部シニョーリア広場の南側に位置します。
シニョーリア広場についたらヴェッキオ宮殿の前のダヴィデ像あたりから入った通りに、ウフィツィ美術館があります。右手には、彫刻が並ぶロッジア・ディ・ランツィがあります。
フィレンツェ観光では、観光スポット間を徒歩で移動することが多くなります。ドゥオモ広場からはウフィツィ美術館まで徒歩5分です。
イタリア鉄道のサンタ・マリア・ノヴェッラ(SMN)駅から直接歩いた場合は、徒歩15~20分くらいです。
ウフィツィ美術館の入場方法・当日チケットの購入
続いて、ウフィツィ美術館の入場の流れを説明します。
シニョーリア広場からウフィツィ美術館の方へ進むと、美術館の建物でU字型に囲まれたウフィツィ広場があります。
美術館には広場に面して、1番:チケット予約者用の入場口、2番:当日券用の入場口、3番:チケット引き換え窓口があります。今後、入場方法などが変わっても広場には最新の案内がでていると思うので確認してください。
以下、(A)チケットを事前予約した場合、(B)当日券を購入する場合、に分けて入場の流れを説明します。
(A)チケットを事前予約した場合
事前予約した場合は、3番の窓口でチケットを引き換えた後、1番の入場口から入場します。
シニョーリア広場側から進んで、右側にある通りに3番のチケット引き換えの窓口があります。通りの奥に向かって長い列ができています。
開館時間の8:15~を予約している場合、チケット引き換え窓口は、8:15のオープン時間にならないと空きません。事前に列ができていると思うので、並んで待機しておきましょう。最初、広場側にそって列ができていましたが、通り沿いに並ぶように係員から移動させられました。
私はオープン時間の10分くらい前から並びましたが、チケット引き換えの列には50人以上の列ができていました。
5分ほどで3番窓口の入り口に着きました。チケットを受け取ったあと、1番の列に並ぶように書いてあります。
チケット窓口で、予約メールを提示し、チケットを受け取ります。
チケットの柄は、フィリッポ・リッピの『聖母子と二天使』でした。裏面には入場時刻などが書かれています。
チケットを受け取ったら1番の入場口から入場します。間違って2番の入場口へ行かないように注意しましょう。
(B)当日券を購入する場合
当日券を購入する場合は、2番の入場口に並びます。上のマップのように、シニョーリア広場から入って奥側にあります。
といっても、全体像が把握できないほどの列ができていることが多いので、列の最後尾を確認してください。一見、ウフィツィ美術館の係員に見える人が、高額なチケットを売りつけにくることもあるので注意してください。
なお、私が訪問した9月上旬の平日は、2番入場口には、オープン5分前(8:10)の時点で以下の長さの列ができていました。昼間に比べると圧倒的に短い列でした。当日券で入場する場合は、オープン前から並んで置くのがよさそうです。
入場後のウフィツィ美術館の見どころ、見学コースについてはこちらの記事で解説しています。引き続き、こちらの記事を参照してください。
ウフィツィ美術館の営業時間・休館日
■営業時間
・火曜-日曜 08:15 – 18:30
※チケット窓口は17:30まで
■休館日
・毎週月曜日
・1月1日、12月25日
営業時間の変更などもありますので、公式サイトの営業時間もチェックしてください。
営業時間(ウフィツィ美術館公式サイト)
参考)ウフィツィ美術館の公式サイト
以上、ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』、レオナルド・ダ・ヴィンチの『受胎告知』などの名画を鑑賞できる「ウフィツィ美術館」のチケット種類、公式サイトでの予約方法、アクセス方法、入場方法などを詳しくご紹介しました。