【上海】地下鉄・路線バス 徹底ガイド – 切符の買い方・ルート検索・乗り方

上海

上海地下鉄路線バスなど公共交通機関を利用するときに必要な、運賃切符買い方経路の調べ方乗り方などを詳しく解説します。

上海で地下鉄・路線バスを利用するとき、一番困るのがGoogle Mapでルート検索できないことです。行き方を調べられないと現地で大変困りますので、対策を詳しくご紹介します。また、1日券や交通系ICカードなど、切符の種類も複数あるので、どれを購入したら良いかも解説します。

上海の地下鉄・バス 切符の種類・運賃

(1)地下鉄の切符・運賃

上海の公共交通料金は非常に安く、一回乗車すると約50円(3CNY)くらいです。地下鉄の切符の種類に、1回券(単程票)と1日乗り放題、3日間乗り放題の切符があります。1日券、3日券は使い始めからそれぞれ24時間、72時間利用できます。

1回券(単程票): 3 CNY(6kmまで)、4CNY(6~16km)、以降6kmごと1CNY追加
1日券(一日票)18 CNY
3日券(三日票)45 CNY

(2)路線バスの運賃

・上海市内:2CNY
・郊外行きバス:10CNYくらい

(3)交通系ICカードなど

上記の切符の他に「上海公共交通カード」という日本のKitaca・Suica・TOICA・ICOCA・SUGOCAのような交通系ICカードがあります。Suicaなどと同じシステムで好きな金額をチャージします。地下鉄の自動改札・バスの読み取り機にカードをかざすと切符を購入しなくても乗車できます。デポジット(保証金)が20CNYかかりますが、最後に返金が可能です。

この他、浦東国際空港から上海市内の移動でリニアモーターカー(磁浮/マグレブ)を利用する場合、マグレブの往復乗車と地下鉄1日乗車がセットになったチケットが85 CNYで販売されています(マグレブの通常運賃は片道50CNY)。

どの切符を買うべきか

どのチケットが良いかは旅行のタイプによって変わりますので、以下、切符選択のポイントをまとめます。

・毎回切符を買うのは時間と手間の無駄です。24時間使える1日券でも約300円と安いので、1日券などを買うことをオススメします。

・地下鉄1日券18CNYは、24時間で7回以上乗車するとお得になります。回数は意外と乗らないものなので金額的なメリットより、切符を買う手間がなくなるというメリットのほうが大きいと思います。

・1日券は地下鉄のみ利用可能なので、バス乗車時は、運賃を払う必要があります。バス運賃は2CNYと安いのですが、お釣りが出ないので1元などのコインを用意しておく必要があります。

・上海市内は地下鉄が網の目のように走っているので、基本的にはどこでも地下鉄+徒歩で行くことが可能です。ただし、駅から10分以上歩くスポットも結構あり、バスを併用できると楽になります。

・上記を総合して考えると、地下鉄・バスにタッチで乗れる交通系ICカード「上海公共交通カード」が一番利便性が高いと思います。上海公共交通カードは、浦東国際空港のリニアモーターカー(マグレブ)のチケット窓口で購入できます。返金も同じ窓口でできます。

上海公共交通カードの買い方、使い方、チャージ・返金方法を下記記事で詳しく解説しています。参考にしてください。

中国での地下鉄・バス ルート検索の方法

中国でGoogle Mapは使えるか?

中国旅行で困るのがGoogle Mapが日本と同じようには使えないことです。試しに、Google Mapのアプリで上海の中心部「人民広場」から外灘(バンド)にある「東方明珠電視塔」(上海テレビ塔)までの行き方を検索してみます。

下の画面のように基本的な地図情報は表示されます。ただし、ホテルの位置が間違っていたり、日本の情報に比べると正確でない場合があるので注意してください。

ルート検索でも、現在地・目的地(人民広場→東方明珠電視塔)は普通に指定することができます。徒歩のルートは表示できました。

しかし、肝心の地下鉄・バスなどの公共交通機関のルート検索は結果が表示されません。つまり、地下鉄やバスを使って観光スポットへ移動する経路は調べられないという結果になりました。

以上、AndroidのGoogle Mapアプリを例に説明しました。iPhone標準の地図アプリは徒歩のルートも検索できませんでした。iPhone版のGoogle MapアプリはAndroid版と同じ結果でした。iPhoneユーザの方はGoogle Mapをインストールしておくと良いと思います。

なお、中国ではインターネットに規制がかかっていてGoogle、LINE、Gmail、Googleマップ、Facebook、Twitter、Instagramなどの主要アプリがそもそも使えません。プリペイドSIM、レンタルWifiなど、規制を回避することが必要です。規制を回避して安くインターネットを利用する方法をこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

バイドゥ マップ(百度地图)の使い方

地下鉄・バスで乗車したいときにルート検索が使えないと非常に不便です。このため中国旅行では「バイドゥ マップ(百度地图)」を使うのが一般的です。バイドゥ(百度)は、日本で言えばYahoo!のような存在です。バイドゥ マップはYahoo!地図と同じ位置づけになります。中国製のアプリには、プライバシーの問題が少なからずあるので、全面的に利用を勧めるわけではありませんが、ないと不便なので私はインストールして利用しています。

バイドゥ マップは下記のボタンからインストールできます。Google Playなどで「百度地図」と検索してもアプリを探すことができます。
 

以下、「バイドゥ マップ」アプリのAndroid版を例にインストールのポイントを説明します。

インストール時のメッセージは中国語だらけです。英語への切り替えもできません。下記の画面は、バイドゥマップの利用には位置情報、写真へのアクセス、マイクへのアクセス、通知が必要なので許可してください、と表示されています。

試してみたところ、Android版では、最低限ストレージと現在地を許可すればアプリが利用できました。

いろいろ設定を聞かれますが、必須のものだけ入力・設定すれば良いと思います。

下記は、バイドゥマップのデータを本体のメモリ or SDカードのどちらに保存するかの確認です。

アプリが起動するようになりました。表示が中国語なので、一見わかりにくいですが、Google Mapと画面構成は似ています。上の入力欄に行き先を入力して、右下の青いボタン「到这去」(ここへ)をタップすると、ルートを検索できます。

行き先に「東方明珠電視塔」を指定します。下に候補が表示されるので、該当するものを選択します。「搜索」は「検索する」の意味です。

目的地を中国語で入力するのは面倒です。そこでGoogle Mapと組み合わせて使う方法をご紹介します。

まずGoogle Mapアプリで目的地を日本語で検索すると、下記のようにスポット情報を表示できます。スポット名を長押しすると、「場所の名前をコピー」がでてきます。これでスポット名をコピーして、バイドゥマップへ貼り付けると入力が楽になります。残念ながらコピーできるのが、日本語のスポット名になりますが、バイドゥマップで検索できることが多いです。

「人民広場」から「東方明珠電視塔」のルートを検索すると、下記のように地下鉄・バスのルートが表示されます。「公交」がバス・地下鉄など公共交通機関を使ったルートになります。

その他のルート検索メニューは以下の意味です。

智行:オススメの行き方
打车:タクシー
驾车:自動車
公交:バス・地下鉄
步行:徒歩
骑行:自転車

ルートの検索結果はGoogle Mapと同じくらい詳しい情報が表示されます。

地下鉄の何番の出口(x口)から出入りすればいいのかも表示されます。

以上、バイドゥマップを使ってルート探索する方法を簡単に解説しました。日本でバイドゥマップの動作を確認していると、詳細な地図が表示されなかったりしますが、現地だとちゃんと表示されることが多いです。

上海 地下鉄の路線図(マップ)

上海の地下鉄は16路線開通しています。下記が中心部の地下鉄の路線図です。中心部は、網の目状に路線が通っていることがわかるかと思います。クリックすると、路線全部をカバーしたマップを表示(ダウンロード)することができます。

<出所>”Shanghai Metro Linemap” © Yveltal (Licensed under CC BY 4.0)

地下鉄の切符の買い方・自動券売機の使い方

地下鉄の切符(単程票)は駅に設置してある自動券売機で購入できます。1日券、3日券は地下鉄駅の窓口で購入してください。

駅構内には、下の写真のように沢山機械が設置してあります。種類がいっぱいあって紛らわしいく、下の写真の4つ機械はすべて異なります。①は交通カードのチャージ械(Add Value Machine)、②は同じくチャージ機の旧型、③がコインのみ対応の自動券売機(コインのみ利用可)、④が紙幣対応の自動券売機です。チャージ機と券売機は、画面に路線図が表示されているかどうかで区別できます。紙幣対応機かどうかは、機械の右側がコイン挿入口だけか、紙幣の挿入口もあるかで区別できます。④の紙幣対応の自動券売機を使うのがベストです。

最初の画面には、路線図が表示されています。写真だと光っていて見にくいですが、画面右上で中国語と英語表示の切り替えができます。操作は、英語のほうがわかりやすいですが、駅名は日本人の場合、中国語表示のほうがわかりやすいかもしれません。以下の解説で操作を覚えてしまえば、中国語表示のほうがわかりやすいいと思います。運賃がわかっている場合は、右側の金額ボタンをタッチしてください。

英語に切り替えると、駅名も英語表示になります。画面下から目的地の路線番号を選びます。路線番号は画面の路線図で確認できます。

路線が表示されるので降車駅を選択します。

運賃が表示されます。購入する切符の枚数を右側の数字ボタンで入力してください。画面下には、この券売機は、5元、10元、20元、50元の紙幣と、0.5元、1元のコインを利用できると表示されています。

紙幣またはコインを投入します。

ICカードのような切符が出てくるので取ってください。

上海 地下鉄の乗り方

上海の地下鉄の乗り方を解説します。

地下鉄駅への入り口には、駅名、号線番号、出口番号が表示されています。

構内には自動券売機があるので、交通カードなどを持っていない場合は、上で説明した方法で切符を購入してください。

多くの駅では改札の前に、荷物検査があります。そんなに細かくチェックはされません。大きめの荷物をX線検査に通す、という感じです。ショルダーバッグくらいは、持ったまま通過しても大丈夫のようでした。荷物がなくならないように注意してください。

自動改札は、切符も交通カードも写真右下のセンサーにタッチして入場します。交通カードの場合は、青い画面に残金が表示されます。

改札内に入ると、下の写真のように行き先や号線の番号が表示されているので、これに従ってプラットフォームまで行きましょう。

プラットフォームにはホームドアが設置されています。路線図も表示されているので行き先や方向を確認しましょう。頭上のディスプレイには次の列車があとどれくらいで到着するか表示されています。

乗車のマナーは以前より改善しているのではないかと思いました。基本的には、整然と並んで列車を待っていました。

日本ほど降りる人を待ってから乗車するというマナーは徹底されていませんが、我先に車内に突入するというほどでもありませんでした。周囲に合わせる感じで乗車すると良いでしょう。

列車の中では、次の停車駅がちゃんと表示されるので降りる駅を確認できます。私が乗った地下鉄では、窓からパラパラ漫画のような感じで動く広告が見えました。動画にアップしておきます。

列車を降りたら、表示にしたがって出口に向かうか、乗り換えの号線に移動します。

改札を出るとき、切符は自動改札に挿入口(下のピンクの枠)があります。交通カードの場合は、入場時と同じように自動改札のセンサーにタッチしてください。

改札を出ると、出口番号や主要なスポットの案内が出ています。

上海 路線バスの乗り方

上海には莫大な系統の路線バスが運行されています。上で紹介したバイドゥマップのアプリを使ってルート検索すれば、どのバス停からどこ行きのバスに乗れば良いか調べられるので利用は難しくありません。

路線バスの運賃は、上海市内であれば基本的に2 CNYです。バスの車内では両替したり、お釣りをもらったり、できないのでコインを事前に用意しておくか、交通カードを使ってください。

バス停には、いろいろなタイプがあります。主要なバス停で新しいものには、下の写真のように次のバスがいつ到着するか予想時間が表示されています。

通常の大きめのバス停には、路線図が貼ってあり、行き先を確認できます。

小さめのバス停はこのような感じです。

バスが到着したら前方から乗車します。

バスに乗ってすぐ、運転席の横に上海公共交通カードの読み取り機があります。交通カードを使う場合は、ここにタッチします。コインで支払う場合は、運賃箱に投入します。

バス車内には次の停留所がディスプレイに表示されます。

上海市内のバスは降車ボタンがなく、すべての停留所に停車します。降車時は後方のドアから降ります。カードをタッチする必要はありません。

以上、上海の地下鉄・バスの切符の値段、買い方、ルート検査の仕方、乗り方などについて説明しました。

下記記事では、人気の「上海雑技団」や、「上海タワー」「東方明珠塔」など超高層タワーについて解説しています。


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  1. ないしょ より:

    情報ありがとうございます。

    iPhoneにもともとついているApple mapは海外では中国の公共交通機関を検索することができないが、中国現地のネットワークに繋いだら検索が普通に使えるようになります。これはApplemapのデータ提供源は海外ではTomTomしかないので、中国国内の地図データはあまりにも不十分だからです。中国国内に入った途端、Appleのデータ提供源は中国の高徳地図(amap、AutoNavi)になり、すべての機能が使えるようになるのです。海外にサービスを提供できないのは、中国政府の政策によって中国の地図データは必ず中国のサーバに保存しなければならないからです。

    • deeluxe より:

      貴重な情報ありがとうございます。

      そのような内情があったのですね。大変勉強になりました。

      中国外から使えないと、観光予定の場所を事前にブックマークしておけなかったり、不便が多いですね。

      話は変わりますが、香港に新国家安全法が導入された影響で、香港系キャリアのSIMを使ってメインランドでGoogle、LINEなどがアクセスできなくならないか、ちょっと心配しています。

      • ないしょ より:

        中国国外からも使える方法があります。Transocksなどの中国VPNサービスを使って中国のIPアドレスを取得し、iPhoneを機内モードにしWi-Fiのみでネットに接続したら中国国内の地図を見ることができるようになります。

        香港にGFWが導入されない限り香港のSIMを使って中国本土からGoogleにアクセスすることができるので安心してください。香港はアジアパシフィックの海底ケーブルのハブになっているからGFWが導入されたら大変なことになるので近いうちにそんな事態にならないでしょう。
        ただ、万が一に備え、タイのキャリアが提供する中国でも使える2fly Simを使えたらよいでしょう。このSIMは日本でも使えるので、日本にいるうちに接続状況を確認できるのでもっと安心できると思います。
        https://esim2fly.com/

        • deeluxe より:

          追加で有益な情報ありがとうございます!

          中国のネットに接続するVPNサービスがあるのですね。中国滞在中にGFWを回避するVPNはよく耳にしますが、逆側は初めて知りました。

          香港は海底ケーブルのハブになっているのですね。しばらくは今のまま、香港系SIMが便利に使えそうですね。

          中国が香港に対して一番力を入れるのは情報統制でしょうから、多少強引にでも通信をコントロールしてくる可能性も捨てきれませんね。その時は2fly Simが代替手段として重要になってきそうですね。

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