上海で人気の3大超高層タワー「上海タワー」「東方明珠塔」「上海ワールドフィナンシャルセンター」はどれに上るのが一番なのか迷います。本記事では、決めるのに役立つ各タワーの見どころ、高さ、入場料金、混みぐあいなどを詳しく解説します。
3つの高層タワー「上海タワー(上海中心大廈)」「東方明珠塔(東方テレビタワー)」「上海ワールドフィナンシャルセンター(上海環球金融中心)」は、どれも上海の人気観光スポットの上位にランキングされます。超高層の展望フロアから上海のきらびやかな夜景を鑑賞できることが人気の理由の一つです。
ただし、入場料は180元~(約2,800円)と高額なため、すべて上るわけにもいかず、どれに上るか迷います。
本記事は、前半でタワーの高さ、入場料、見どころ、などタワー選びに参考になる情報を解説し、後半で各タワーを詳しく解説します。また、入場料は定価だと高いのですが、割引チケットを買えばお得に入場できます。複数のチケット販売サイトの価格を調査し、それぞれのタワーのチケットが安く購入できるサイトもご紹介します。
観光するタワーを選ぶヒント
タワーの場所
上海の3大超高層タワー「①上海タワー」、「②東方明珠塔」、「③上海ワールドフィナンシャルセンター」は外灘(バンド)対岸の陆家嘴エリアにあります。写真を見てもわかるように、徒歩でも移動できるくらい、そばにあります。
すぐそばに並んでいるので、極論すると展望フロアから見える景色は「高さ」以外に劇的な違いはありません。
タワーの高さ・料金 比較
選ぶ上でポイントになる、ビル(タワー)自体の高さ、展望フロアの高さ、入場料を表にしました。超高層タワーは入場料が高く、割引チケットの活用が大切なので、最安チケットの価格も記載します。
①上海タワー | ②東方明珠塔 | ||
---|---|---|---|
全体の高さ | 632m | 468m | 492m |
展望フロアの高さ | 546m | 474m | |
入場料(定価) | 180元 | 180元 | |
割引入場料 | 160元 | - | 140元 |
高さでは、世界第2位の①上海タワーが圧倒的です。
入場料は定価だと大差ありませんが、割引チケットを事前購入すれば③上海ワールドフィナンシャルセンターが140元で最安です。①上海タワーと②東方明珠塔の263m展望フロアは同じ160元です。350m展望フロアは220元で②東方明珠塔の方が高くなります。
各タワーのセールス・ポイント
3つのタワーの特長は後ほど詳しく説明しますが、まず最初に各タワーのセールスポイントを簡潔にまとめます。
①上海タワー(上海中心大廈)
ドバイのブルジュ・ハリファに続く世界第2位の高さ632mのビルに上ったという満足感が最大のセールスポイントです。実際、下の写真のように東方明珠塔を見下ろす圧倒的な高さです。
②東方明珠塔(東方テレビタワー)
東方明珠塔の最大のセールスポイントは、上海のシンボルと呼ぶにふさわしい、時代が経っても古びない斬新なデザインです。
③上海ワールドフィナンシャルセンター(上海環球金融中心)
上海ワールドフィナンシャルセンターは栓抜き型をしたビルですが、栓抜き上部にある100階展望フロアの床が全面透明になっています。地上474mの透明な橋「スカイウォーク100」を渡るスリルを味わえます。
私はどれに上ったか?
以上のポイントおよび以降の詳しい説明を参考に、ご自身にあったタワーを選んでいただければと思います。
私は、時間とお金に余裕があれば、全部上りたかったところですが、どちらも余裕がなかったので、上海タワー(上海中心大廈)を選びました。「世界2位」の高さが決め手でした。東方明珠塔は、上らずにタワー自体のキレイな姿を地上から楽しむことにしました。上海ワールドフィナンシャルセンターは、次回、上海を訪れたとき「スカイウォーク100」にチャレンジします。
なお、超高層タワーは、高すぎるがゆえに、建物に雲がかかったりします。観光する際は、上空の雲のかかり具合に注意すると良いと思います。
以降、3つのタワーを順に詳しく解説します。安く割引チケットを買えるサイトの調査結果も掲載しています。
東方明珠塔、上海ワールドフィナンシャルセンターの説明を先に参照したい場合は、以下のボタンでジャンプできます。
①上海タワー(上海中心大廈)
上海タワー(上海中心大廈)の高さ632mはブルジュ・ハリファの828mに続き、世界第2位です。東京スカイツリーは頂上のアンテナを入れれば634mになり、まずか2mですが勝っています。つまり、アンテナを除く純粋な建物での世界2位です。
螺旋状にねじれ上がっていくビルの形状は龍をイメージしているそうです。2016年の展望フロアオープン当時は、まだ他の施設は未完成でした。
上海タワーの見どころ
118階、119階が展望フロアになっています。高さが546mもあり、東京スカイツリー展望デッキの451.2mより100mも高い場所にあります。
のちほど、上海タワーから見られる夜景を詳しく紹介します。546mの展望フロアは東方明珠塔がかなり下に見えるという圧倒的な高さです。
展望フロアより上の125階、126階にも観光できるフロアがありますが、ビルを支えるダンパーの展示やアートがメインです。入場料も高くなるので、展望が目的であれば118階で十分だと思います。
上海タワーの混みぐあい
以下で私が実際に観光したときの混みぐあいをレポートしますが、チケット売り場、セキュリティチェク、エレベーター待ちで、など合わせると30分くらい待つことは普通にあると思います。事前にチケットを予約しておくと、売り場の行列をスキップできます。東方明珠塔よりは混まないようです。
上海タワーの入場料・割引チケット
118階(119階)の展望フロアの入場料は以下の通りです。
学生・シニア:120元(60歳以上/23歳以下)
子供:90元 ※身長 100cm以上140cm以下
展望が目的の場合は、118階の展望フロアのチケットで十分だと思います。
上層の125階 智游之旅(Trip of Wisdom)は220元、126階 巅峰632(Summit 632)は360元の入場料になります。展望以外のアート見学が含まれるため、もともと高い料金がさらに高くなります。また、126階の見学は14、15、16、18時出発のツアーへの参加になります。
上海タワーのチケットは事前の割引購入ができます。各ツアー会社の割引チケットの料金は以下の通りです。
公式 | 最安 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
180元 | 160元 | 165元 | 204元 |
ネット販売なし |
KKDAYで購入すれば、20元も安くなります。
上海タワーの営業時間
上海タワーへのアクセス
上海タワーだけでなく、3つのタワーとも最寄り駅は地下鉄2号線の陆家嘴(ルージアズイ)駅です。
ちなみに陆家嘴駅は、世界最大級の大きさを誇る「ディズニーストア上海」の最寄り駅でもあります。上海限定のディズニーグッズも販売しています。「ディズニーストア上海」について下記記事で詳しく解説しています。参考にしてください。
陆家嘴駅と上海タワーとの間にあるのがifc(上海国金中心商场)というショッピングモールです。駅を出たらifc方面に進みます。ifcには、gucci、Doir、Louis Vuittonなどのブランドショップがたくさん入っています。
ifc沿いに進むと、すぐそばに上海センターが見えます。左の高層ビルは、今回は解説しませんでしたが、高さ420.5mのジンマオタワー(金茂大厦)です。日本にあれば一番高いのですが、上海だと今ひとつ地味な存在です。
ifcから歩いてくると、上海センターの南西の方角に着きます。チケット売り場はこのあたりです。
上海タワーへの入場方法
チケットを現地購入する場合は、こちらのチケットカウンターで購入できます。購入時に身分証明書としてパスポートが必要なので、必ず持参してください。下の写真はピーク時間をすぎていたので、列が短かいですが、通常はもっと並びます。
チケットを購入したら、近くにあるエスカレーターで地下におります。kkdayなどでチケットをオンラインで予約している場合は、窓口をスキップして地下におります。
エスカレーターで降りると、入場口(观光层入口 Observation Entry)があります。ここの案内にもチケット購入にはパスポートが必要と書かれています。
上で説明したルートで入口へ向かうのが一番スマートな行き方です。ショッピングモール側からも行けるので参考までに、こちらのルートも説明します。下記などの入口からタワーへ入場します。
观光层 Observationという案内が出ているので、その方向に進みます。
入場口(观光层入口 Observation Entry)は地下1Fにあるので、案内に従ってエスカレーターを降ります。地下1Fを案内通りに進むと、先程の入場口につきます。
入場口に入りました。入ってすぐの左手にもチケット売り場があります。写真の通り、けっこう並んでいました。右手には機械があります。
右側の機械でオンラインで購入したバウチャーを入場チケットに引き換えられるようです。kkdayで購入した場合は、この機械にバウチャーのQRコードを読ませるか、確認番号を入力するようです。
最初に、どこのタワーでもおなじみの記念写真の撮影があります。下のような背景に撮影した写真が合成されます。撮影した写真は展望フロアで購入できます。
B1フロアには上海タワーに関する簡単な展示があります。世界最高のビルの変遷がありました。1900年代中盤まではアメリカのビルが独占していましたが、近年はアジア・中東のビルばかりでした。時代の趨勢を感じます。
ここからエレベーターに乗るのかと思ったら、列はエレベーター乗り場があるB2へ降りるエスカレーターに続いていました。。
エスカレーターでB2に降ります。エスカレーターの上部に書いてあったTOP OF SHANGHAI JOURNEY BEGINのインパクトが強く、エスカレーター本体でなく、こちらを撮影してしまいました。トップ・オブ・上海への旅が始まります。
エレベーター乗り場にたどりつきました。ここでも少し並びました。入場口についてからチケット窓口に並ぶ時間も含めて25分ちょっとかかりました。ちょうど夜景になる時間帯だったので、通常より混雑していたようです。
エレベーターの乗り場には、世界最高速エレベーターのギネス・レコード認定証が飾ってありました。私が訪問したときは世界最速だったのですが、つい最近、広州にあるビルのエレベーターに抜かれてしまったので、現在は飾られていないかもしれません。
世界最速ではなくなりましたが、地下2階から546mある118階まで50数秒で登るのは、圧巻のスピードです。ちなみに上海タワーのエレベーターは三菱製で、新しく世界一になったのは日立製とのことです。撮影した動画を公開します。
上海タワーからの夜景
118階(546m)の展望フロアに到着しました。ここからの夜景をご紹介します。
一番写真映えするのは、東方明珠塔の背景に黄浦河、外灘(バンド)が見える、この風景だと思います。世界各地の超高層ビルに上ってきましたが、高さが468mもある東方明珠塔を見下ろす、というのは異次元の体験でした。さすが世界2位の超高層ビルです。
外灘の通りがキレイにライトアップされているのが見えました。かなり小さくでしたが。
栓抜き型の上海ワールドフィナンシャルセンターも見下ろせます。
上海タワーのすぐとなりに見えたジンマオタワー(金茂大厦)も、かなり下にあるように見えます。日本だったら一番の高さのビルが、こんなに見下させてしまいます。
展望フロアには、床がディスプレイになっていて、下の景色が透けたように見える演出もありました。
美しい夜景を堪能したら、下りエレベーターの乗車列に並びます。けっこうな行列ができていていました。
エレベーターを降りたところに、お土産ショップがあります。上海タワーの置物やカップなど定番のお土産が並んでいました。
小籠包など中華料理に加えて、はなまるうどん、うなぎ屋などもあるようです。
以上、上海タワーの展望台へ実際に上った様子をレポートしました。
上海タワーの公式サイト
②東方明珠塔(東方テレビタワー)
高さ468mの東方明珠塔(東方テレビタワー)は、近未来的なデザインが上海のシンボルになっています。
東方明珠塔の見どころ
東方明珠塔の展望フロアは上中下の球体3つそれぞれにあります。展望フロア以外にも、東京タワーなどと同じようにいろいろなアトラクションがあります。
(1)351m太空船観光層(宇宙カプセル観光フロア):塔の一番上にある小さい球体にある展望フロアです。
(2)263m主观光层(主観光フロア):メインの展望フロアです。
(3)259m全透明悬空观光廊(透明観光フロア):下の写真のように床が全面ガラス張りになっている展望フロアです。メインの展望フロアのすぐ下にあります。
(4)95m高空VR过山车(VRコースター):バーチャルリアリティを駆使したジェットコースターです。
(5)78m环动多媒体秀(マルチメディアショー):巨大なスクリーンで、未来の上海などの映像を見られるショーです。
(6)上海上司歴史発展陳列館:古き良き上海の街並みや当時の生活の様子が再現されています。上海の発展の歴史を学べる博物館です。
東方明珠塔の混みぐあい
観光スポットとしても人気があるので3つのタワーのなかでは一番混雑するようです。非常に混雑していると2~3時間並ぶこともあります。
東方明珠塔の入場料・割引チケット
下記が料金表です(クリックすると拡大します)。上で紹介したように入場できる展望フロアやアトラクションに応じて、チケットが変わります。
④看上海·单层票 Sky Walking Standard Packageのチケット(160元)が、メイン観光フロア・透明観光フロア・陳列館に入場できるベーシックなチケットです。
最上部351mの展望フロアへ行きたい場合は、②看上海·巅峰票 Sky Walking Superior Packageのチケット(220元)になります。
②看上海·超值票 Sky Walking Value Package(198元)は、④のベーシックなチケットにマルチメディアショーなどのオプションが付いたチケットです。
①自助午餐 Lunch(348元)、自助晚餐 Dinner(388元)は、レストランの食事がついたチケットです。レストランは、メイン観光フロアの1階上にあります。レストラン付きの入場券を事前に購入しておくと別の列からスムースに入場できるようです。
⇒参考)東方明珠塔の口コミ(VELTRA)
上の②看上海·超值票(198元)に相当するチケットが割引販売されています。
公式サイト | 最安 | 2位 |
---|---|---|
198元 | 190元~ | 197元 |
販売なし |
Klookが最安です。2名以上の場合、Category E Ticket (Group of 2-5)を選ぶとお得になります。
ただ、割引額が少ないですし、マルチメディアショーに興味がなければ、④看上海·单层票(160元)の方が安いので現地購入でも良いと思います。
ツアー会社では入場がスムースになるレストラン付きチケットも販売されています。こちらは、定価348元が325元になるのでお得感があります。レストラン付きのチケットの詳細は、上の予約ボタンから確認できます。
東方明珠塔の営業時間
東方明珠塔の公式サイト
③上海ワールドフィナンシャルセンター(上海環球金融中心)
上海ワールドフィナンシャルセンター(上海环球金融中心/Shanghai World Financial)は、六本木ヒルズで有名な日本の森ビルが企画した超高層ビルです。
完成当時(2008年)、高さ492mは世界2位の高さを誇りましたが、上海センターが完成すると上海でも2番目となりました。現在、世界では10位以下です。
上海ワールドフィナンシャルセンターの見どころ
上海ワールドフィナンシャルセンターの展望フロアは、栓抜き型の上部100階と下部97階にあります。
見どころは何と言っても栓抜き上部の展望フロアの床がガラス張りになったスカイウォーク100です。474mの高さにあり、栓抜きの下の部分や地上を見下ろすことができます。
上海ワールドフィナンシャルセンターの混みぐあい
東方明珠塔と比べると、そこまで混雑はひどくないようです。それでも30分程度並ぶことがあります。
上海ワールドフィナンシャルセンターの入場料・割引チケット
上海ワールドフィナンシャルセンターの入場料(窓口料金)は以下の通りです。期間限定でアートアクアリムなどが開催されているときもあり、その場合はセット券が販売されます。
学生・シニア:120元(60歳以上/23歳以下)
子供:90元 ※身長 100cm以上140cm以下
ツアー会社の割引チケットの料金は以下の通りです。
公式 | 最安 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
180元 | 140 元 | 155元 | 184元 |
ネット販売なし |
上海ワールドフィナンシャルセンターの嬉しいところは、割引額が大きくKKDAYでは40元も安く購入できます。
上海ワールドフィナンシャルセンターの営業時間
上海ワールドフィナンシャルセンターの公式サイト
以上、上海の3大高層タワー「上海タワー」「東方明珠塔」「上海環球金融中心」について詳しく解説しました。
高層タワーと並んで上海で人気の「上海雑技団」も下記記事で詳しく解説しています。