「ピサの斜塔」で有名なピサへは、フィレンツェから電車で1時間ほどで行くことができます。本記事では、フィレンツェからピサの斜塔への行き方をどこよりも詳しくご紹介します。
フィレンツェ発のピサ観光ツアーも複数催行されています。この記事では、鉄道を使って自力で行く場合とツアーで行く場合の費用、メリット、デメリットなども比較して解説します。
目次
フィレンツェからピサへの行き方の概要
フィレンツェからピサの斜塔へは、下記ルートで行きます。フィレンツェ中心部からピサの斜塔まで行く時間をトータルすると、片道2時間くらいです。
⇒(電車:50~70分)⇒
②ピサ中央駅
⇒(徒歩/バス:25分)⇒
③ピサの斜塔
フィレンツェSMN駅からピサ中央駅へは電車で片道50分~70分です。ピサ中央駅から「ピサの斜塔」があるピサ・ドゥオーモ広場までは徒歩またはバスで20~25分です。
フィレンツェからピサ(中央駅)までは、乗り換えもありません。列車の便も1時間に2本くらいあります。
したがって個人でフィレンツェからピサまで行く難易度は高くありません。ヨーロッパの電車に乗り慣れている方であれば、楽勝です。
フィレンツェからピサの斜塔の見学する所要時間はトータル5~6時間です。半日あればピサ観光が可能です。
フィレンツェからピサへツアーで行くか?個人で行くか?
上で説明したようにピサへ個人で行く難易度は高くありません。
外国で列車移動するのが心配という場合は、フィレンツェ発のピサ観光ツアーも催行されています。
個人で行く場合も、ツアーで行く場合もポイントは「ピサの斜塔に登るかどうか」です。
傾いた塔を外から見学するだけでも十分楽しめますが、実際に塔へ登って「傾きを体感」すると一層楽しめるのでお勧めです。
ピサの斜塔への入場は、人数制限があります。制限人数を超えると入場できないので、オンラインで事前予約しておくことをお勧めします。
ツアーにもピサの斜塔への入場が含まれるものと、含まれないものがあります。
ツアー vs 個人 費用比較
ピサの斜塔に登る前提で、ツアー参加と個人で行った場合の費用を比較してみます。
②斜塔付きツアー(英語ガイド): 76€
③個人:56.8€
日本語ガイド付きのツアーは、個人で行く場合より約53€(約6,500円)高くなります。
個人で行くと、やはりかなり安くなります。費用は、以下の通りです。
①フィレンツェSMN駅⇔ピサ中央駅 鉄道運賃(片道) 8.7€ ✕ 2
②ピサ中央駅⇔斜塔 バス約2€ ✕ 2
③ピサの斜塔の入場料18€
一方、ツアーは高くなりますが、手軽に観光できるメリットがあります。また、ピサの斜塔のチケット予約の心配をする必要がありません。
日本語ガイド付きツアーで参加者の実績が多いものは以下のツアーのようです。口コミも400件以上、登録されているので確認してみてください。
ツアーでコストを重視する場合、英語ガイドで良ければ、以下のツアーは76€です。日本人参加者は多くないようです。
フィレンツェ発
個人で行かれる場合、ピサの斜塔を事前に予約する方法を下記記事で詳しく解説しています。参考にしてください。
フィレンツェからピサへの電車の時刻
フィレンツェからピサへの電車の時刻は、Google Mapを使って簡単に調べられます。
出発地に「Firenze SMN」、目的地に「ピサの斜塔」と入力して検索します。サンタ・マリア・ノヴェッラ駅は日本語で入力しても検索できますが、Firenze SMNと入力したほうが正確です。
フィレンツェ⇔ピサ間は、フレッチャロッサ(Frecciarossa)などの特急は運行していません。普通列車と快速列車のみの運行です。
普通列車REG(Regionale)だと各駅に停車するため所要時間は70~80分です。
快速RV(Regionale Veloce)は停車駅が多い便と少ない便があって所要時間は52~60分です。
本家イタリア国鉄トレニタリアのサイトでも時刻表を調べたり、切符をオンライン購入することができます。
FromにFirenze S、ToにPisaを入力します。入力すると途中で候補が表示されるので駅名を選択してください。Firenze、Pisaとも複数駅があるので間違えずに選んでください。乗車時間を選択したら、SEARCHをタップします。
便の一覧が表示されます。一覧から便を選択すると、以下のように便の詳細画面になります。2a Class(2等席)などのボタンをタップすると切符の購入に進みます。なお、普通列車の切符なので、早期購入による割引はありません。
トレニタリア公式サイトでのチケット予約について下記記事で詳しく解説しています。
フィレンツェ サンタ・マリア・ノヴェッラ駅からピサ中央駅
フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅(SMN駅)からピサ中央駅まで鉄道で行く方法を説明します。
(1)フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅
ピサ行きの電車は、フィレンツェの主要駅フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅(Firenze SMN)から乗車します。フィレンツェ中心部ドォーモから徒歩10分くらいです。
ピサ行きの切符は駅構内にあるイタリア国鉄トレニタリア(Trenitalia)の自動券売機か、窓口で購入できます。
また、私鉄イタロ(Italo)の券売機や窓口では購入できないので気をつけてください。
フィレンツェSMN駅中央部には、窓口と大きめの待合所があります。切符の購入は窓口が便利ですが、以下のように行列ができていることが多いです。窓口で購入する場合は、時間に余裕をもって駅に行くほうがよいです。
自動券売機もこの近辺にたくさん設置されています。自動券売機の使い方は下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
(2)ピサ行き列車への乗車
フィレンツェからローマやヴェネツィア行きの列車は、中央にあるプラットフォームから出発しますが、ピサ行きは左端(西側)にある1番、2番線から発車します。電光掲示板で確認してください。PISA C.LE(ピサ中央駅)やLIVORNO C.LE(リボルノ中央駅)行きが1、2番線になっています。
1番、2番線は他のプラットフォームと別の入り口になっています。駅の左端へ行くと、専用の改札があります。この先にゲートがあるので切符を見せます。私は、Omioで電子チケットを買っていたのでスマホの画面で見せました。
ピサ行きの列車は上で調べ方をご紹介したとおりです。私はLIVORNO C.LE(リボルノ中央駅)行きの列車に乗りました。リボルノはピサの先、地中海沿いにある大きな都市です。
ピサ行きの列車の車内です。夕方に移動したので、乗客が多かったです。
ピサまでは停車駅の少ないRV(Regionale Veloce)だと50~60分、各駅停車のREG(Regionale)だと1時間20分です。ディスプレイに次の停車駅が表示される列車が多いので、確認できて便利です。
(3)ピサ中央駅
ピサ中央駅は、フィレンツェ駅に比べるとコンパクトです。駅構内にトレニタリアの窓口があるので、帰りの切符を購入できます(フィレンツェで往復きっぷを購入しても良いです)。
ピサ中央駅からピサの斜塔まで
ピサ中央駅(Stazione Pisa Centrale)からピサの斜塔までは、バスまたは徒歩で行くことができます。
徒歩だと25分弱、バスだと乗車10分+徒歩5分で、トータルの所要時間は同じくらいです。
(1)バスの場合
駅を出て噴水がある駅前広場の右側にバスのりばがあります。バス停にはStazione 1、2などの番号が付いています。
ピサの斜塔の最寄りのバス停はTORRE 1です。TORRE 1へはLAM rossaなどのバスで行くことができます。LAM rossaの乗り場は、①番です。LAM verdeなど、TORRE1より離れたバス停しか通らない路線もあるので注意してください。乗り場には、ピサの斜塔の絵が書いてあるのでわかりやすいです。
TORRE 1のバス停は以下のマップの通り、ピサの斜塔の西側にあります。バスを降りて、東に進むと斜塔があるドゥオーモ広場につきます。
(2)徒歩の場合
徒歩だと25分くらいかかりますが、途中に見どころもあるので、体力に自信のある方は、片道だけでも徒歩をお勧めします。
途中、アルノ川を渡ります。東(上流)にあるメッツォ橋を渡るルートと、西にあるソルフェリーノ橋を渡るルートがあります。ソルフェリーノ橋ルートのほうが数分近いですが、途中に見どころがあるメッツォ橋ルートのほうがお勧めです。
ピサ中央駅前の広場を北側に100mくらい進むと、中央にヴィットーリオ・エマヌエーレ2世の像がある広場に出ます。この広場から北に通じる道が左右2本あります。右側のコルソ・イタリア(Corso Italia)通りへ進みます。
コルソ・イタリア(Corso Italia)通りは、歩行者用の通りで歩きやすく、両脇にはお店もたくさん並んでいます。
途中、サンタ・マリア・デル・カルミネ教会(Chiesa di Santa Maria del Carmine)が右側にあります。15世紀に建てられた教会です。マザッチョやリッピによって描かれたフレスコ画があります。教会の前に立つのは、有名な彫刻家ニコラ・ピサーノの像です。
フィレンツェに流れるアルノ川の下流にあたります。ここから10kmちょっと下流で地中海に流れ込みます。
橋を渡ると、ガルバルディ広場があります。正面に見える建物の右沿いの道を進みます。
200mくらい先にある薬局に、ピサ植物園への看板が出ています。斜塔も同じ方向なので左へ曲がります(まっすぐ進んでも斜塔に着けます)。
途中、ピサ共和国時代の中心地だったカヴァリエーリ広場を通ります。サント・ステファーノ騎士教会、カロヴァーナ宮など歴史的建造物が並んでいます。
下の写真の正面に見える時計が目印の時計宮(Palazzo dell’Orologio)の左側の小道を進みます。
200mほど進むと、ピサの斜塔までつながるサンタ・マリア通りに出ます。朝方だったので閑散としていますが、お昼になると観光客でごった返します。サンタ・マリア通りを進むと斜塔が見えてきます。
ピサの斜塔の見学方法や、大聖堂など、斜塔以外のピサ・ドゥオーモ広場の見どころは下記記事で紹介しています。
以上、フィレンツェから斜塔の町「ピサ」への行き方について詳しく紹介しました。
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