ツェルマット(Zermatt)は雄大なマッターホルン(Matterhorn)の絶景を堪能できるスイスNo.1の人気観光地です。
マッターホルンのハイキングの拠点でもあり、スキー、スノーボードなどウィンタースポーツも楽しめます。ツェルマットの町は環境保護のために一般者の乗り入れを禁止しているため美しい自然、空気を満喫することができます。
そんなスイスアルプスの人気観光地ツェルマットの行き方、マッターホルン観光、見所、撮影ポイントなどを詳しく紹介します。
目次
ツェルマットに人気がある理由
ツェルマットを実際に訪問して人気がある理由を体感してきましたので、ご紹介します。
①街中からマッターホルンを眺望できる
ツェルマット自体、自然が美しくキレイな街なのですが、他の街と圧倒的に異なるのは雄大なマッターホルンを堪能できることです。
通称日本人橋といわれる橋から見るマッターホルンは息を呑むほど美しいです。
朝日を受けてマッターホルンの山頂が赤くともる「ロウソク」も見ることができます。マッターホルンビューの部屋に泊まればホテルからもマッターホルンを見ることができます。
マッターホルンのハイキング・観光の拠点になる
マッターホルンをもっと間近でみたり、ハイキングを楽しむ場合、ツェルマットから出ている登山鉄道やロープウェイ、ケーブルカーで展望台やスキー場に行くことができます。
スイスNo.1の人気展望台といわれるゴルナーグラート展望台には、ツェルマット駅前からゴルナーグラート鉄道に乗車すれば45分ほどで到着します。
記事中で、ツェルマットからゴルナーグラート展望台への行き方を詳しく説明しています。
ツェルマットへの行き方(スイス各地、ミラノ)
ツェルマットへ行くのは、アルプスの山奥にあって大変なイメージがありますが、鉄道が発達しているためチューリッヒから鉄道で4時間弱、隣国イタリアのミラノからも4時間半で着くことができます。
ここでは、チューリッヒ、ベルン、サンモリッツ(氷河急行)、ミラノからの行き方、料金を掲載します。
スイスは物価が高いので鉄道料金も高額になります。そのため、鉄道が乗り放題になるスイストラベスパスや鉄道料金が半額になるスイス半額カード(スイスハーフフェアカード)を旅のプランにあわせて使いこなすことが大切です。
下記記事で、旅のタイプにあったスイスの鉄道パスの選び方を詳しく解説しています。参考にしてください。
◆チューリッヒ(空港)からツェルマットへ
所要:約3時間30分
料金:130CHF(15,000円) 2等 ※スイストラベルパス、スイス半額カードで値引き
経路:チューリッヒ空港(Zürich Flughafen)-鉄道(1:20)→ベルン(Bern):直通あり
-鉄道(1:00)→フィスプ(VISP)-鉄道(1:20)→ツェルマット(Zermatt)
◆ベルンからツェルマットへ
所要:約2時間10分
料金:91CHF(10,500円) 2等 ※スイストラベルパス、スイス半額カードで値引き
経路:ベルン(Bern)-鉄道(1:00)→フィスプ(VISP)-鉄道(1:20)→ツェルマット(Zermatt)
チューリッヒ(チューリッヒ空港)やベルンからツェルマットへのアクセスについては下記の記事で詳しく紹介しております。参考にしてください。
◆氷河急行(Glacier Express)でサンモリッツ(St.Moritz)からツェルマットへ
所要:約8時間
料金:153CHF+33CHFCHF(21,500円)※ 2等
※スイストラベルパスは座席指定料金のみ必要、スイス半額カードは半額
経路:サンモリッツ-鉄道(8:00)→ツェルマット(Zermatt)
氷河急行(グレッシャーエクスプレス)は、事前予約が必須です。予約はレールヨーロッパなどで可能です。
氷河急行の座席指定方法などについて下記記事で詳しく解説しています。参考にしてください。
◆イタリア ミラノからツェルマットへ
所要:約4時間30分
料金:10.8€+56.6CHF
経路:ミラノ中央駅-鉄道(1:40)→ドモドッソラ(Domodossora)
-鉄道(30)→ブリッグ(Brig)-鉄道(1:20)→ツェルマット(Zermatt)
※ドモドッソラまではイタリア鉄道 Trenitaliaで購入、以降はスイス鉄道 SBBで購入
マルペンサ空港から直接ツェルマットに行く方法を以下の記事で解説しています。
マッターホルン観光、展望台への行き方
ツェルマット起点にして、マッターホルン展望に人気のある展望台などへの行き方を解説します。
ツェルマットと展望台の位置関係
マッターホルン、モンテ・ローザなどアルプスの山々を間近で望める展望台 ゴルナーグラート展望台、マッターホルン・グレーシャー・パラダイス、スネガ、ロート・ホルンは、ツェルマットを拠点に行くことができます。公式サイトのマップを引用して位置関係を示します。
下記で各展望台への行き方や料金をご紹介します。
ゴルナーグラート展望台(Gornergrat)
スイスNo.1で一番人気と言われているのがマッターホルンの大パノラマを見ることができるゴールナーグラート展望台です。ゴールナーグラート展望台へはツェルマット駅前からゴルナーグラート鉄道(Gornergrat Bahn)に乗り、45分程度で到着します。
料金は冬期、春秋期、夏期で変わります。繁忙期の夏期は、往復で118CHF(約13,500円)と高額ですが、スイス半額カード、スイストラベルパスで半額になります。
ゴルナーグラート展望台からは、このように美しいマッターホルンのパノラマを見ることが出来ます。
スイス最高峰のモンテ・ローザ(Monte Rosa)も見ることができます。
ゴルナーグラート鉄道の料金 往復:118CHF
※スイス半額カード、スイストラベルパスで半額
ゴルナーグラート鉄道の便数 1時間に2~3本※冬は減ります
ゴルナーグラート鉄道のチケット購入方法、ゴルナーグラート展望台への行き方、私が訪問したレポートなど、下記の記事で詳しく説明しています。
マッターホルン・グレーシャー・パラダイス(Matterhorn Glacier Paradise)
マッターホルン・グレーシャー・パラダイスはヨーロッパで一番高いケーブルカーの駅です。
標高は富士山より高い3,883 mです。街の中心部から少し離れたゴンドラ乗り場から出発します。何回か乗り換えて30分ほどで到着します。
マッターホルン・グレーシャー・パラダイスの料金:87~114.5CHF
※季節によって金額が変わります
※スイス半額カード、スイストラベルパスで半額
グレーシャー・パラダイス行きケーブルカー・ゴンドラの乗り場
鉄道のツェルマット駅から徒歩で20分弱になります。
公式サイト
⇒マッターホルン・グレーシャー・パラダイス公式サイト
スネガ・ロートホルン
お手軽にマッターホルンの雄大な姿を楽しめるのがスネガ(Sunnegga)の展望台です。ツェルマットの街からケーブルカーに乗れば3分で到着します。
スネガまでは、往復24CHF(スイス半額カード、トラベルパスで半額に)と一番お安く行くことができます。
スネガからロープウェイに乗り換えるとロートホルン展望台(Rothorn)まであがることができます。所要時間は乗り継ぎによって15分~30分です。展望台の高さは3103mです。
ツェルマット-スネガ のケーブルカー料金:24CHF
スネガ-のロートホルン のロープウェイ料金:45CHF
※スイス半額カード、スイストラベルパスで半額
スネガ行きケーブルカーの乗り場
鉄道のツェルマット駅から10分弱のところにケーブルカーの乗り場があります。
ツェルマット ピークパス(Zermatt PeakPass)で展望台に安く行く
ツェルマットピークパス(Zermatt PEAK PASS)
ゴルナーグラート展望台、マッターホルン・グレーシャー・パラダイス、スネガ、ロート・ホルンへのロープウェイ・ケーブルカーが載り放題になるツェルマットピークパス(Zermatt PeakPass)があります。
1日有効なパスがシーズンに応じて以下の料金です。
・7、8月:202 CHF
・5、6、9、10月:182 CHF
・それ以外:145 CHF
5日中3日といった複雑な設定もありますので、下記サイトで詳細を確認してください。展望台に行くときだけでなく、ツェルマットからランダ駅(Randa)、ティシュ(Täsch)駅への電車に乗る際にも利用できます。購入は、ツェルマットのゴルナーグラート鉄道駅(スイス鉄道のツェルマット駅の向かい)でできるようです。
Peak2Peak Ticket
ピークパスと紛らわしいですが、ゴルナーグラート展望台とマッターホルン・グレーシャー・パラダイスを1日で両方周る場合は、Peak2Peak Ticketが使えます。
料金はシーズンに応じて以下の料金です。
・7月、8月:180 CHF
・6月、9月:163 CHF
・4月まで:140 CHF
トラベルパス・半額カード適用時は半額になります。
ツェルマットの乗り場で購入することができます。ピークパスの繁忙期以外は、1日有効なピークパスの方が安くなります。また、ピークパスはロート・ホルンへもいけますので、Peak2Peak Ticketの有用性は低いです。
⇒ Peak2Peak パスの詳細(公式サイト)
マッターホルンの展望台の天気を調べる
上で説明したように展望台にいく鉄道やケーブルカーの料金は高いので、行く前に展望台からマッターホルンが見えるか確認したいところです。
そんなときに便利なのが、展望台に設置されているウェブカメラです。スマホなどでリアルタイムに展望台の天気、マッターホルンを見られるかを確認できます。ホテルによっては、ロビーでウェブカメラの映像を流しています。
チケットを購入する前に最新の天候を確認するとよいでしょう。
⇒ゴルナーグラート展望台のウェブカメラ
⇒マッターホルン・グレーシャー・パラダイスのウェブカメラ
⇒スネガ展望台のウェブカメラ
ツェルマットのマッターホルン 撮影ポイント
ツェルマット街中のマッターホルン ビューポイントで有名なのが通称「日本人橋」と呼ばれる、マッター・フィスパ川に架かる橋からの眺めです。
ツェルマット駅からバーンホフ通り(「ツェルマット街中の見所」で紹介)をマッターホルン博物館が見えるまで進みます。博物館の前で左に曲がると1分ほどで橋に着きます。
晴れている日は、日の出前の時間から待機しておけば、「ロウソク」マッターホルンを見ることもできます。
日本人橋の場所
ツェルマット街中の見所
自然中心のツェルマットでは街中の見所は多くありませんが、バーンホフ通りを中心にお店が多くあるので、暇を持て余すことはないと思います。
バーンホフ通り(Bahnhofstrasse)
ツェルマット駅前にあるメインストーリートです。ホテル、レストランやMammut、Tag heuerなどのブランドショップ、Coopなどのスーパーマーケットが連なります。
マッターホルン博物館(Matterhorn Museum)
数少ないインドア系の見所です。ツェルマット村やマッターホルン登頂の歴史に関する展示があります。
マッターホルン博物館の料金: 大人:10CHF
※スイストラベルパス、スイスミュージアムパスで無料になります
マッターホルン博物館の営業時間:
営業時間が時期によって異なるので下記公式サイトで調べてください
公式サイト: ⇒マッターホルン博物館 公式サイト
ツェルマットのスーパーマーケット
小さい町ツェルマットですが、COOP、MIGOS、DENNIRなどスーパーマーケットが充実しています。物価の高いスイスですが、スーパーマーケットを活用すると出費を抑えることができます。スーパーで食事を購入して食費や時間を節約して。
ツェルマットのCOOP
駅前のショッピングエリアの中にあります。ビルに入って少し奥まったところにあるので見つけにくいかもしれません。
サンドイッチ、サラダなど、朝食、ランチになりそうなものが売っています。サラダは4CHF~、サンドイッチは3CHF~という価格です。
営業時間: 8:00-20:00
Coop Zermattの場所:
Denner Satellit Zermatt
シュピス通りには、ディスカウントスーパーのDENNERがあります。
営業時間: 8:00-20:00
その他、MIGOSもバーンホフ通りを少し入ったところにあります。営業時間が19時までで、COOPより1時間短いです。
ツェルマットのホテル
人気観光地ツェルマットのホテルの宿泊料金は非常に高いです。夏のシーズンは、一番安いホテルでも1万5千円~になります。
それ以下の価格は相部屋の場合が多いです。少しよいホテルだと3万円は当たり前です。また、マッターホルンが見える部屋は、マッターホルン・ビューと言われ、さらに金額が上がります。ホテルの数も多くないので、早めの予約が必要だと思います。
下記記事では、ツェルマットのオススメのホテルエリアや、私が実際に宿泊したコスパ抜群ホテル「Residence Patricia (レジデンス パトリシア)」の宿泊レポートを紹介しています。
ツェルマットから電車で移動するティシュ(Täsch)であれば、宿泊費の相場が3,000円ほど安くなります。早朝、「ロウソク」マッターホルンを見たり、朝一のゴルナーグラート鉄道に乗るのは難しくなりますが、旅費を下げる一つの手段です。
ツェルマット街内の交通手段 バス
ツェルマットは大きな町でないので、徒歩でも大半の場所は移動できます。赤ライン、緑ライン、2系統の村内バスも走っているので利用することができます。
ツェルマットの村内バスの料金
赤ライン(rote Linie):CHF 2.50
緑ライン(grüne Linie):CHF 3.20
ルート・時刻表:
下記の公式サイトからルート・時刻表をダウンロードできます。
⇒ツェルマット村内バスの公式サイト
ツェルマットの新名所 世界最長の吊り橋
2017年7月29日にツェルマットとグレッヘン(Grächen)間の登山ルートに全長494メートルと世界最長の吊り橋が開通しました。マッターホルンを眺められる絶景ルート上にあり、人気が高まりそうです。この吊り橋には「チャールス・クオーネン吊り橋(The Charles Kuonen Suspension Bridge)」という名称が付いています。地上から85メートルの高さがあり、ツェルマット観光協会は、心臓の弱い人や高所恐怖症にはお勧めしない、とのことです。料金は無料です。
チャールス・クオーネン吊り橋(The Charles Kuonen Suspension Bridge)の場所・アクセス
ツェルマットとグレッヘン間のハイキングルートEuropawegにあります。徒歩で行くのにかかる時間は、ランダ(Randa)からは2~2.5時間、ツェルマットやグレッヘン(Grächen)からは6~7時間だそうです。
以上、スイスNo.1の人気観光地ツェルマットの行き方、マッターホルン観光、見所、撮影ポイントなどを紹介しました。
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