「サンタクロース エクスプレス」(ヘルシンキ⇔ロヴェニエミ) 徹底ガイド – チケット予約・乗り方【フィンランド】

寝台列車「サンタクロース エクスプレス」でヘルシンキからロヴェニエミ(ロバニエミ)へ行く方法を解説します。フィンランドのロヴェニエミ(Rovaniemi)は本物のサンタに会えるサンタクロース村があり、オーロラ鑑賞の基点になる人気観光地です。首都ヘルシンキから800kmも離れていますが「サンタクロース エクスプレス」と呼ばれる寝台列車が走っているので寝ている間に効率よく移動できます。この記事ではサンタクロース エクスプレスのチケット購入方法を説明し、実際に乗車した様子をレポートします。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

サンタロースエクスプレスの基本知識

・1日にヘルシンキ⇒ロヴァニエミが2便、ロヴァニエミ⇒ヘルシンキが2便、走っています。
・所要時間は約12時間です。乗車時間は長いですが、夜、乗車して朝、到着するので移動手段として効率が良いです。
・寝台車は2階建てです。2階が専用部屋でシャワー・トイレスペースがついています。1階は男女別の相部屋で共同のシャワー・トイレになります。
・専用部屋の正規料金は片道25,000円くらいになりますが、相部屋を早割料金で購入すれば8,000円くらいになります。物価の高いフィンランドですので、ホテル代+交通費と考えるとかなりお得です。
・寝台なしの通常席(リクライニング付き)もあり、料金は一番安くなります(5,300円~)。12時間の長旅ですし、上記のように相部屋・早割料金なら3,000円弱の差ですので、寝台を選ぶべきだと思います。

サンタロースエクスプレス時刻表

2017年10月現在の時刻表は下記の通りです。それぞれ1日2便運行しています。所要時間は11時間半~12時間半です。

 ヘルシンキ ⇒ ロヴァニエミ:
  InterCity 265 Helsinki 18:49 – Rovaniemi 07:14 (所要時間 12:25)
  InterCity 273 Helsinki 23:19 – Rovaniemi 10:52 (所要時間 11:33)
 ロヴァニエミ ⇒ ヘルシンキ:
  InterCity 266 Rovaniemi 18:00 – Helsinki 06:24 (所要時間 12:24)
  InterCity 274 Rovaniemi 21:15 – Helsinki 09:14 (所要時間 11:59)

サンタロースエクスプレスのチケット購入

フィンランド鉄道VRでのチケット購入の基本的な手順は、下記の記事で詳しく説明しています。

ここでは、サンタクロースエクスプレスのチケット購入について補足します。行き先と目的地に、それぞれHelsinki(ヘルシンキ)とRovaniemi(ロヴェニエミ)を指定して検索すると、次の画面が表示されます。赤枠で囲っている乗換えなしのInterCityがサンタクロース エクスプレスです。
サンタクロースエクスプレス フィンランド鉄道VR
料金にSaver(割引料金)Night train special offer(寝台列車特別割引)があります。Saverのほうが一見安いのですが、別に寝台料金が必要になります。寝台料金はかなり高額で、一番安い相部屋料金(Sleeping Berth in a male or female compartment)を選択しても、合わせて100€弱の追加料金がかかります。一方、Night train special offerはもともと寝台料金が含まれているようで、相部屋の寝台を選択しても料金は変わりません。ですので、Night train special offerを選択して購入したほうがよさそうです。実際に両方の料金を比較してみてください。

ユーレイル スカンジナビアパス/フィンランドパス所有時の料金

ユーレイル フィンランドパス、ユーレイル スカンジナビアパスを所有していても、パスだけではサンタクロースエクスプレスに乗車できません。パスホルダー料金を支払えば、乗車することが可能です。ただし、パスホルダー料金で予約できる席数には制限があります。
スカンジナビアパスは下のレイルヨーロッパのサイトなどでオンライン購入できます。

サンタロースエクスプレスの乗車レポート

ヘルシンキからロヴァミエニまでサンタロースエクスプレスに乗車しました。サンタクロースエクスプレスでロヴァニエミについた後は、サンタクロース村を見学して、バスでオーロラ鑑賞のメッカ サーリセルカ(saariselka)に移動します。帰路は、サンタクロースエクスプレスでなく、サーリセルカに近いイヴァロ空港からヘルシンキ空港に飛行機で戻りました。サンタクロースエクスプレス、サンタクロース村、サーリセルカでのオーロラ鑑賞、とフィンランド観光の必見スポットを効率よく周れるお勧めのルートです。

チケットは日本にいるうちにフィンランド鉄道VRの公式サイトで購入しておきました。料金が最安の相部屋を早割で購入したので約8,000円でした。PDFで送られてくるチケットを紙に印刷して持参しました。

私が乗車した日はちょうど、ヘルシンキ中央駅でフィンランドを代表するブランドmarimekkoのショーが行われていました。紫色に光っている部屋ですが、昼間はフィンランド鉄道VRの窓口でした。入口にVRのマークがついています。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

車内で食べる朝食などの買い物をすませ、時間になったのでプラットフォームに向かいます。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

かわいいデザインのサンタクロースエクスプレスの車両と対面です。さすがデザインの国フィンランド、鉄道もオシャレでした。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

チケットには、次のように座席指定が記載されています。
Berth, Coach 61, Lower deck, Place 105, Lower bed,

寝台, 61号車, 1階, 105号室, 下段ベッド
という意味ですので、InterCity273 ROVANIEMI行き61号車に乗車しました。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

1階(Lower deck)は相部屋(Sleeping Berth in a male or female compartment)になります。予約した部屋 Place105 を探します。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

部屋は二段ベッドになっています。荷物を大きく広げるスペースはありませんが、ベッドの寝心地などは悪くありませんでした。相部屋には部屋にトイレやシャワーがなく共同になります。また室内にはプラスチックでできた鍵が2個置いてあり、同室の方と1つずつ使います。同室はフィンランドの方で、すこしおしゃべりしました。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

ヨーロッパの旅行ではいつも鍵で苦労しますが、今回も使い方がわからず困りました。試行錯誤した結果、開け方が判明しました。カード型の鍵を差し込んで、いったん止まるところから、力を入れてもう少し差し込むと開きます。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

共同のシャワー室です。扉の横に鍵を差し込むところがあり、部屋の鍵と同じ要領で少し力を入れて押し込んでやると開きます。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

シャワー室の中です。清潔でしたし、ちゃんと暖かいお湯も出ました。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

寝心地も悪くなかったので爆睡してしまい、夜明け少し前に起きました。日の出も撮影することができました。日の出は7時ころでした。サンタクロースエクスプレスには立派な食堂車もありますが、私は旅費節約のため、購入しておいたサンドウィッチを部屋で食べました。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

途中、木材を運ぶ列車とすれ違いました。国土を森に覆われたフィンランドらしい光景でした。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

乗車したのは3月中旬でしたが、ロヴァニエミ近くは雪がまだ積もっていました。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

時間通りにロヴァニミエ駅に到着しました。12時間ほどの乗車でしたが、旅の疲れでぐっすり寝られたこともあり、あっという間でした。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

ロヴァニミエ駅の駅舎です。大きくはありませんが、この写真でいうと右手側にサンタクロース村へ行く8番のバス停があります。
サンタクロースエクスプレス ヘルシンキ ロヴァニエミ

サンタクロース村にバスで行く方法やサンタクロース村の訪問レポートは下記の記事でご紹介しています。

ロヴァニエミはオーロラ鑑賞スポットとして人気です。下記のロヴァニエミ発のオーロラ鑑賞のツアーは暖を取れるロッジなどで軽食をとりながらオーロラの出現を待つので、寒い思いをせずオーロラ鑑賞ができ、人気のようです。

ロヴァニエミからバスで行くことができる、フィンランドNo.1といわれるオーロラ鑑賞スポット サーリセルカへの行き方やオーロラ鑑賞については下記の記事で紹介しています。

以上、ヘルシンキからロヴァニエミに行く人気の寝台列車サンタクロースエクスプレスのチケットの買い方、乗り方などをご紹介しました。

ヘルシンキ・メニュー

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著者プロフィール
URTRIP
ユアトリップ(URTRIP)
ディズニー・ヨーロッパ・世界遺産をこよなく愛し、楽しく&コスパよく旅行するための攻略法の研究者。海外ディズニーパーク全制覇(HKDL 6回/DLP 4回/SHDL 2回/WDW 1回/DLR 1回)、ヨーロッパ28カ国訪問、世界遺産140カ所以上訪問等、ディズニーと海外旅行がライフワーク。エントリー外しの達人

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  1. nanami より:

    はじめまして。
    フィンランドの記事、とても参考になります。
    私もフィンランドに行く予定があり、ヘルシンキからロヴァニエミまでの往路をサンタクロースエキスプレス、復路を飛行機にしようかと思ったのですが、フィンエアーの片道料金が往復と変わらない値段が出るので躊躇しています。
    サーリセルカから片道飛行機に乗られた時は、料金はいかがでしたか?安くとるポイントなどがあれば教えていただけると幸いです。

    • deeluxe より:

      nanami様

      2月あたりのイヴァロ-ヘルシンキの料金を見てみましたが、フィンエアーしか予約できない日は高いですね。
      私は、Norwegian Air(ノルウェーエアシャトル)での片道を予約しました。当時は130USDの便でした。
      Norwegian Airが予約可能な日は限られてますが、運賃は片道1万円弱に収まるようですね。

      私のお勧めは、下記になります。
      ・Norwegian Airを予約できる日ならば、往路サンタクロースエキスプレスを利用します。
       復路(イヴァロ-ヘルシンキ)でNorwegian Airを予約できない場合は、
       復路をサンタクロースエキスプレスにして、
       往路ヘルシンキからイヴァロのフライトを調べてみると良いと思います。
      ・フィンエアーしか予約できない場合は、残念ながらサンタクロースエキスプレスをあきらめ
       往復飛行機にするのがよいと思います(費用を抑えるため)。
       サーリセルカ滞在中のどこかでバスを使ってロヴァニエミのサンタクロース村に日帰りで遊びにいくのはいかでしょう。
       
      費用の問題を別にして、サンタクロースエクスプレスに乗ることをお勧めするか?
      ときかれれば「はい」と回答します(^^;

      • nanami より:

        詳しいお返事、ありがとうございます。
        安い飛行機はロヴァニエミ発ではなく、イヴァロ発なんですね。年末年始のたった5日間(実質4日)のフィンランド滞在で子連れとあって、できれば一箇所に滞在する方が楽かなと思っています。サーリセルカも捨てがたいんですが、サンタクロース村やちょっと栄えてそうなロヴァニエミも魅力的なんです。
        日本からの到着がフィンランド時間では15時でも日本時間だと夜です。そこからまた飛行機での移動はきつく、サンタクロースエキスプレスだと寝て移動できてホテル代も浮くので良いなと思いました。フィンランドで宿泊できるのが3夜、オーロラチャレンジは3回しかないので、往復共にサンタクロースエキスプレスだと見逃すかなと。
        やっぱり往復飛行機が無難そうですね。
        また色々ご相談させていただくことがあるかもしれません。その時はまたよろしくお願いいたします。

        • deeluxe より:

          ロヴァニエミの滞在を考えられていたんですね、誤解していました。すみません。
          オーロラメインならサーリセルカのほうが見られる確率が高いみたいですが、
          お子様がいらっしゃるならサンタクロース村は外せないのでロヴァニエミですね!

          飛行機の場合、ロヴァニエミ空港になりますね。
          日程によってしまいますがNorwegian Airだとロヴァニエミ空港便も往復の半額にはなるようです。
          オーロラチャレンジは1日も多いほうが絶対によいと思いますので、
          サンタクロースエクスプレスも捨てがたいですが、往復飛行機が良いと思います。

          運よくあっさりオーロラを見られてしまったら、
          「やっぱりサンタクロースエクスプレスが良かった」と後悔するかもしれませんが、
          オーロラを見られない後悔に比べれば幸せな後悔です(^^)

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