フィレンツェの街並みを一望できるスポットして人気なのが、ダビデ像が立つ「ミケランジェロ広場」です。
ミケランジェロ広場(Piazzale Michelangelo)で、「ダヴィデ像」やフィレンツェの街並みを見たいけど、中心部から離れていて、どう行くのがベストかわからない、という方も多いと思います。
そこで本記事では、広場への移動手段としてバス、タクシー、徒歩を比較します。
また、徒歩で行く場合の具体的なルートや、ミケランジェロ広場の見どころも紹介します。
目次
ミケランジェロ広場へのアクセス方法の比較
ミケランジェロ広場へ移動する主な交通手段は、(1)バス、(2)タクシー、(3)徒歩です。それぞれのアクセス方法について解説します。
(1)バスで行く場合
中心部からミケランジェロ広場行きのバスが出ています。バスは2系統あり、12番バスが反時計周りに、13番バスが時計回りにミケランジェロ広場まで行きます。
12番、13番のルートは以下の通りです。 ①が出発点のROTONDA BARBETTIで、⑳が終点のミケランジェロ広場(PIAZZALE MICHELANGELO)です。
12番バスのルート
13番バスのルート
12番も13番もドゥオーモ、シニョーリア広場などフィレンツエ旧市街の中心部を避けて通っています。
ですので、出発地点のバス停 ①ROTONDA BARBETTI から乗車するのがわかりやすいです。ただし、中心部のかなり西側にあり、シニョーリア広場からだとバス停まで15分以上かかります。
乗車後、ミケランジェロ広場まで12番バスが20分弱ほど、13番バスが30分ほどかかります。トータルだと待ち時間を除いても30~40分以上かかることになります。
バスの乗車券は車内で購入すると2.5€ですが、タバッキ(Tabacchi)というタバコ屋兼雑貨屋で事前に購入しておくと1.5€になります。
(2)タクシーで行く場合
楽に行きたい場合、また猛暑の日などは、タクシーで行くのがおすすめです。
料金は15~20€で、所要時間は10分ほどです。
タクシーは乗り場は、旧市街中心部にもあります。例えば、レップブリカ広場近くにあるハードロックカフェの前などが利用しやすいでしょう。
(3)徒歩
ミケランジェロ広場は、中心部から遠いイメージがありますが、シニョーリア広場からだと1.5kmです。歩いて20分ちょっとの距離です。
ルートもポイントを押さえれば、難しくありません。
唯一の難点は、後半が坂や階段になることです。きつい坂では、ありませんが距離が長めです。猛暑の時期は、汗だくになります。
どの行き方がおすすめ?
一番無難なのはタクシーだと思います。帰りは下りになるので、徒歩でもいいかもしれません。
費用を抑えたい場合は、徒歩かバスになります。シニョーリア広場など市街地の東側から行く場合は、バスでも、かなり歩きますので、私は徒歩で行きました。
以下で徒歩のルートをご紹介しますが、歩いていて楽しい道でした。ただし、猛暑日の徒歩はおすすめしません。
徒歩でのミケランジェロ広場へのアクセス
フィレンツェ市街地からミケランジェロ広場へ徒歩で移動しましたので、ルートをご紹介します。
まずは、ヴェッキオ橋の一本上流(東側)にあるグラツィエ橋(Ponte alle Grazie)を目指します。
グラツィエ橋を渡った後、そのまま50mほど直進すると、丁字にぶつかるので、左へ曲がります。よく見ると、←Piazzale Michelangelo(ミケランジェロ広場)と書いたプレートも出ています。
古い建物に挟まれた道を3、4分歩くと二股の分岐に出ます。右へ行く道の先には門が見えますので、これに向かって進みます。
門をくぐって、さらにまっすぐ進みます。ここらへんから坂道になっています。この門は「サン・ミニアート門」という名前で14世紀に建設されました。まっすぐ行くと、後でご紹介するサン・ミニアート・アル・モンテ教会へつながるので、この名前がついています。
門から坂道を数分上ると、左側に石段が見えるので、これを上がります。
ミケランジェロ広場の西側まで続く、クローチ・アッレ・モンテ階段(Scalea del Monte alle Croci)を約200m上がります。最初はなだらかですが、上の方は普通の階段になります。
階段を上りきって、左側へ進むと、ミケランジェロ広場のダヴィデ像が見えてきます。
ミケランジェロ広場の見どころ
ミケランジェロ広場は、1869年に建築家ジュゼッペ・ポッジによって整備されました。ルネサンスの巨匠ミケランジェロに捧げられたので「ミケランジェロ広場」の名前が付いています。ミケランジェロが設計した広場ではありません。
ミケランジェロ『ダヴィデ像』(レプリカ)
ミケランジェロ広場の第一の見どころはダヴィデ像です。ご存じの方も多いと思いますが、広場を建設したときに作られたブロンズのレプリカです。
足元にある像もオリジナルにはないミケランジェロの彫刻のレプリカです。足元の4つの像「夜」「昼」「曙」「夕暮れ」のオリジナルはメディチ家礼拝堂にあります。
ヴェッキオ宮殿前にあるダヴィデ像のレプリカは小型ですが、オリジナルのダヴィデ像がもともと置かれていた場所にあります。
最初に、このダヴィデ像を見たとき、レプリカですが非常に感動しました。
ただし、アカデミア美術館にあるダヴィデ像の躍動感には遠く及びません。
できれば、ミケランジェロ広場でレプリカを先に見たあとに、アカデミア美術館で本物のダヴィデ像をご覧いただくと良いと思います。
アカデミア美術館について、こちらの記事で詳しくご紹介しているので参考にしてください。
フィレンツェの街並みの眺望
ダヴィデ像に加えて、ミケランジェロ広場は、フィレンツェの街並みを一望できる展望スポットとして人気があります。
ドゥオーモ、ヴェッキオ宮殿、ウフィツィ美術館、ヴェッキオ橋など、主要スポットを見渡せます。
たくさんの観光客が思い思いに撮影を楽しんでいました。ミケランジェロ広場は、横幅が広く、下に降りられるので、撮影のベストスポットを見つけてみてください。
ミケランジェロ広場付近の見どころ
ミケランジェロ広場の背後の丘には、有名な教会が2つあります。もう少し坂を上ることになりますが、市街地と比べるとのんびりした雰囲気の場所です。散歩もかねて見学されると良いと思います。
サン・サルヴァトーレ・アル・モンテ教会
ミケランジェロ広場の背後を走る通りを数40m上がった左手に、サン・サルヴァトーレ・アル・モンテ教会(Chiesa di San Salvatore al Monte)があります。1504年に建設されたフランシスコ会の礼拝堂です。
ミケランジェロが、この教会を「私の美しい村娘(ヴィッラネッラ)」と呼んで、愛着を持っていたことでも有名です。
サン・ミニアート・アル・モンテ教会
サン・サルヴァトーレ・アル・モンテ教会から大通りに戻って、さらに数分上がると、左側にサン・ミニアート・アル・モンテ教会(Basilica di San Miniato al Monte)へ上がる道があります。
1018年に建設された教会のファサードは幾何学模様が大理石で描かれ、イタリアで最も美しい教会の一つと言われています。
教会内へも無料で入場することができます。奥の祭壇上部にある半球面のモザイク画には、キリストと、この教会の由来にもなったフィレンツェ最初の殉教者「聖ミニアート」が描かれています。
身廊の床は、繊細な細工がなされた大理石のモザイクでできています。
サン・ミニアート・アル・モンテ教会はフィレンツェで一番高いところにある教会です。ミケランジェロ広場より、さらに高所から街並みを眺めることができます。
見学が終わったら来た道をもどります。帰りは、下りなので市街地まで楽に移動できます。
以上、ミケランジェロ広場への行き方や見どころを紹介しました。