香港旅行の玄関口「香港国際空港」について、入国時の手続きの流れ、両替、空港で準備すること、香港市内へのアクセス、お土産、ショップなどについて詳しく解説します。
香港国際空港(Hong Kong International Airport/香港國際機場)は世界最大級の旅客数を誇る空港です。この記事では、香港入国(入境)から香港市内へ移動、日本への帰国時の流れなど、香港国際空港を利用する上でしっておくと便利なことを豊富な情報量で解説しています。
2019年11月から拡張工事のため第2ターミナルが一時閉鎖され、第一ターミナルのみでの営業になっています。記事にこの変更を反映しました。
記事で解説している内容は下記の目次でご確認ください。
目次
香港 入国(入境)カード
香港入国時には、入国(入境)カードを記載する必要があります。香港は中国内の特別行政区なので、入国でなく入境という言い方になっています。飛行機でフライトアテンドさんから配られるので、機内で記入しておきましょう。
以下を記入します。
Given names:名(ローマ字大文字)
Sex:性別 男性 – M / 女性 – F
Travel document No.:パスポート番号
Place and date of issue:パスポート発行地・発行日 発行日は 日 / 月 / 年 で書く
Nationality:国籍 JAPAN
Date of birth:誕生日 日 / 月 / 年
Place of birth:出生地 TOKYOなど
Address in Hong Kong:ホテル名など連絡がつく滞在先
Home address:自宅住所 xxx 町名, 市区町村名, 都道府県名
Flight No./Ship’s name:便名
From:搭乗地 TOKYOなど
Signature of traveller:サイン 姓名を漢字で
空港到着後でも記入できますが、記入している間に入境手続きの行列が長くなります。機内で記入しておくほうがスムースに入境できます。カードは2枚重ねになっており、2枚目は出国時に提出します。
香港国際空港 到着後の流れ
飛行機から降りたら、入境検査(Immigration)の案内が出ているので、それに従って進みます。香港エクスプレスなどのLCCの場合、入国検査の場所まで、かなり遠いことが多いです。
途中、シャトルに乗るケースもあります。下の写真のようにエスカレーターでシャトル乗り場がある階まで降ります。
シャトル乗り場に降りるエスカレーターです。エレベーターも設置されています。
シャトルが到着したら乗り込みます。終点の「入境検査」と書いてあるところまで行きます。
シャトルを降りたら入境検査のあるフロア(L5)まで案内にしたがって上ります。
入境検査所です。正面は、香港在住者用の窓口です。旅行客はVisitorsと書いてある右側か左側のエリアで手続きをします。窓口ではパスポートと入国カードを提出します。
入境審査が終わったら、預け入れ荷物を受け取ります。搭乗した便名が表示されているレーンを探しましょう。
税関は特別なケースを除き、そのまま通過できます。
税関を通過して外に出ると、まず香港市内に移動するエアポート・エクスプレスのチケット売り場があります。ここでチケットを購入しても良いです。香港市内へのアクセスについては、次で詳しく解説します。
香港市内へ行く前にしておくこと
香港ドルの両替
香港の通貨 香港ドル(HKD, HK$)のレートは以下の通りです。
日本の空港で両替するよりも香港で両替するほうがお得です。香港市内の繁華街のほうがレートは良いですが、すぐに現金が必要になるケースも多いので空港で両替をしておくと安心です。
両替所は、上記エアポート・エクスプレスのチケット売り場のすぐ先にあります。ここで両替する旅行客が多いので、混んでいる事が多いです。この先の到着ホールにも両替所があります。
両替所の左隣には、国際ATMがあります。外貨引き出しの手数料が安いクレジットカードだと両替所より安くなるケースもあります。
到着ホールにもHSBCがありATMが設置されています。こちらのATMが混んでいるときは、到着ホールの中央あたりにあるHSBCのATMでも下ろせます。下の写真のように、HSBCも混んでいることも多いですが。
インターネット接続の準備
香港国際空港では無料Wifiを利用できます。しかし、インターネット接続できるプリペイドSIMが日本にいるうちにAmazonで買えるので、これを買っておくのが圧倒的に便利です。しかも4日間利用できて560円(2019年5月時点)と激安です。到着したら、スマホのSIMカードを交換するだけで、香港旅行中、快適にスマホが使えます。
ただし、香港のプリペイドSIMを使うには、スマホがシムフリーになっていないといけません。簡単なので、一度手続きをしておくと良いです。こういう手続をするのが面倒という方は、レンタルWifiが便利です。事前に申し込んでおけば1日約400円弱と格安で利用できます。Wifi機器は、到着ホールで受け取れます。
格安レンタルWifiの詳細は下記で確認できます。
プリペイドSIMを事前に準備する暇がなかった、という場合は、以下で紹介する到着ホールにあるセブンイレブンでも購入できます。ただし、日本で買っておくより割高になります。
プリペイドSIMを使って香港で格安にスマホを使う方法については以下の記事で詳しく解説しています。スマホをSIMフリーにする方法についてもご紹介しています。参考にしてください。
オクトパスカード/エアポートエクスプレス・トラベルパスの準備
香港旅行の必須アイテムが、オクトパスカード(Octopus Card)です。
オクトパス・カードは日本のSUICA、ICOCA、TOICA、SUGOCA、Kitacaのような交通系ICカードです。オクトパスカードがあれば切符を買わずに地下鉄、バスに乗車できますし、料金も割引になります。また、コンビニやレストランの支払いにも使えます。
オクトパスカードの他に、「オクトパスカード+往復のエアポート・エクスプレスの料金」がセットになった「エアポートエクスプレス・トラベルパス」も購入できます。3、4日の香港旅行の場合、エアポートエクスプレス・トラベルパスのほうがお得になります。
オクトパスカードやエアポートエクスプレス・トラベルパスは、到着ホールにあるエアポートエクスプレスの窓口(下の写真)で購入できます。ただし、ツアー会社が割引販売をしているので、事前に日本で購入しておくほうが安くなります。
オクトパスカードは最近、自動券売機でも購入できるようになりました。到着ホールにエアポートエクスプレスの券売機と並んでおいてあります。
オクトパスカードを安く買う方法や、詳しい使い方を下記記事で詳しく解説しています。
エアポートエクスプレス・トラベルパスを安く買う方法を下記記事で詳しく解説しています。
香港国際空港からのアクセス
空港から香港市内へのアクセス
香港国際空港から香港市内(九龍駅、香港駅)へは、エアポート・エクスプレスという快速列車で25分ほどです。エアポート・エクスプレス以外にもバス+地下鉄、タクシーでも行くことができますが、所要時間が倍(1時間)になるので、エアポート・エクスプレスがお勧めです。
エアポート・エクスプレスの切符は、上でご紹介したエアポート・エクスプレスの窓口や券売機で購入できます。エアポート・エクスプレスの切符もネットで割引購入できます。現地に到着した後でもスマホで簡単に購入できます。下記で購入するとエアポート・エクスプレスの切符が約30%OFFになります。
到着ホールにあるエアポート・エクスプレスの窓口の後ろに見えるのがエアポート・エクスプレスの乗り場へ向かう通路です。
通路を進むと、香港市内行きのプラットフォームに着きます。エアポート・エクスプレスの空港駅では、改札がありません。九龍駅、香港駅で降りるときに自動改札に切符をタッチします。香港旅行慣れしている人は、エアポート・エクスプレスの車内でスマホを使って切符を購入します。
エアポート・エクスプレスとバス、タクシーなど他の方法との比較、エアポート・エクスプレスの切符を割引購入する方法、香港市内到着後の移動などを下記記事で詳しく解説しています。
空港から香港ディズニーランドへのアクセス
香港ディズニーランドへ行くために、香港を訪問する方も多いと思います。香港国際空港と香港ディズニーランドは近いため、タクシーの利用が便利です。所要時間は15~20分で、運賃も2,000円弱です。
到着フロアの真ん中あたりにターミナル2に行く通路があります(下の写真)。同じ通路にタクシーのマークと的士(Taxi)の表示があります。これにしたがって進んでください。
通路を進んで突き当ると、左側に的士(Taxi)の案内があります。通路を左に進みます。
突き当りがタクシー乗り場です。香港のタクシーは行き先のエリアによって色分けされています。香港ディズニーへ行く場合は、緑の新界的士に乗るのがおすすめです。香港ディズニーへは赤の市区的士、水色の大嶼山的士でもいけますが、他のタクシーは混んでいたり、運賃が微妙に高かったりします。
香港ディズニーランドへの詳しい行き方は下記記事で解説しています。
空港からマカオへのフェリー
香港からマカオへ行く場合、一般的には香港市内のフェリー乗り場から行きますが、香港国際空港から香港に入境せず直接マカオへ行くことも可能です。
ターボジェット(TurboJET/噴射飛航)とコタイ・ウォータージェット(Cotai Water Jet/金光飛航)の2社がそれぞれ、1日4便ほど香港国際空港からマカオへ行くフェリーを運行しています。
フェリーでマカオへ直接行く場合は、飛行機を降りた後、入境審査(Immigration)には向かわず、轉機(Transfer/トランスファー)の案内にしたがって進みます。トランスファーエリアに近づくと下の写真のように、内地/澳門 快船 Mainland/Macau Ferriesの表示があります。
トランスファーデスクは、ターミナル1の入出国手続をするエリアの手前のE2エリアにあります。
トランスファーエリアにはフェリーのチケットカウンターがあります。予約している場合はチケットの引き換え、予約していない場合は、チケットを購入します。チケット購入後は、乗り継ぎゲートに向かいます。
香港国際空港から直接マカオへ行く方法について下記記事で詳しく解説しています。
香港国際空港のコンビニ
到着ホールやチェックイン・フロアにはセブンイレブンがあります。取り扱っている商品は日本のセブンとほぼ同じです。香港は日本と比べると暑いので水など飲み物は切らさないようにしましょう。
支払いにはオクトパスカードが使えます。オクトパスカードのチャージも可能なので、オクトパスカードの残額が少ない場合は、空港のセブンイレブンでチャージしておくと良いです。
チェックイン・フロアにもセブンイレブンがあります。帰国前にちょっとしたお土産を買うのにも便利です。
日本への帰国時の流れ
香港国際空港から日本へ帰国するときの流れを説明します。
以前は利用する航空会社によってチェックインカウンターがターミナル1とターミナル2に分かれていましたが、現在は全航空会社がターミナル1でのチェックインになります。
航空会社の利用ターミナル
ターミナル2の閉鎖にともない、すべての航空会社がターミナル1を利用します。
ターミナル1を利用する主要航空会社
・日本航空(JAL)
・全日本空輸(ANA)・エアージャパン
・Peach Aviation(ピーチ)
・キャセイパシフィック航空
・キャセイドラゴン航空
・香港航空
・香港エクスプレス航空
・春秋航空
・ジェットスター・ジャパン
・大韓航空
・アシアナ航空
・チャイナエアライン
・エバー航空
この他の航空会社の利用ターミナルについては下記記事に記載しています。参考にしてください。
各ターミナルへの行き方
エアポート・エクスプレスで香港国際空港へ行く場合、利用ターミナルによって香港国際空港駅で降りる扉が異なります(エアポート・エクスプレスは右側と左側、両方の扉から降りられます)。第1ターミナルは、列車進行方向の左側にありますので、左側の扉から降りましょう。第2ターミナルは、進行方向の右側にありましたが、現在ターミナル2は閉鎖されています。
逆の扉から降りてしまった場合も、エレベーターで下の階に降りれば、反対側へ行くことができます。
ターミナル1のチェックイン・カウンター
エアポート・エクスプレスを降りて、そのまま進むとターミナル1のチェックイン・カウンターに着きます。
各航空会社のルールにしたがってチェックインを済ませましょう。
オクトパスカードの払い戻し
オクトパスカード、エアポートエクスプレス・トラベルパスは残金や保証金の払い戻し(リファンド)が可能です。払い戻しは、エアポート・エクスプレスの窓口で行えます。Refund, please(リファンドプリーズ)と言えば伝わると思います。窓口には行列ができていて少し時間がかかる場合もあるので、時間に余裕をもって行きましょう。
オクトパスカードの払い戻しの詳しい説明や注意点は、こちらの記事で詳しく解説しています。観光用のオクトパスカードは払い戻しができないのでお土産として持って帰りましょう。
出国手続き
ターミナル1の出国手続きの流れは、以下のマップの通りです。
ターミナル1は、チェックイン・カウンターの先に、南北2つの保安検査場、出国審査のゲートがあります。ターミナル2は、エスカレーターで1フロア降りたところに保安検査場、出国審査のゲートがあります。出国審査時は、入境カードの2枚目の出国カードを提出します。
香港国際空港のゲート マップ
以下が香港国際空港のゲート マップです(クリックすると拡大します)。マップ右側の黄色い丸がターミナル1で出国審査が終わった後に出るあたりです。この真下がターミナル2で乗ったシャトルが到着する場所です。
香港国際空港は巨大で、ゲートが大きく3つのエリアに分かれています。一番右がゲート1-40、真ん中のY字に別れているあたりから先がゲート40-80、一番左の別建物になっているのがゲート201-230です。
ゲート間にはかなり距離があるので、この3エリア間はL1にあるシャトルで移動します。以下のようにシャトルの乗り場には、ゲート40-80、ゲート201-230のように停車駅が表示されています。
空港構内には、以下のようにゲート番号でわかりやすく案内が出ているので、これに従って移動すれば到着することができます。
香港国際空港のレストラン
香港国際空港には、香港グルメの名店が多く出店しており、日本に帰国する前、最後の香港グルメを楽しむことができます。
ターミナル1の到着ホールには、香港市内の店舗はミシュランを獲得している何洪記粥麵專家があります。お粥、ワンタン麺など、美味しい香港料理を堪能できます。
香港の飲茶・点心を代表する「懷舊鲜蝦餃」(蒸しエビ餃子)も美味しいです。
何洪記粥麵專家の隣には、小籠包で有名な翡翠拉麵小籠包(クリスタルジェイド)があります。この二店舗が並んでいるというのも豪華です。
この他にも、ワンタン麺で有名な池記やローストグースで有名な鏞記なども空港内にあります。レストランの場所など詳しい情報はこちらの記事で解説しています。
香港国際空港のショップ・お土産
香港国際空港には、CHANEL、COACH、Christian Doir、GUCCI、BVLGARI、PRADAなど高級ブランドのお店がほぼ揃っています。ここでは、お土産を気軽に購入できるお店をいくつかご紹介します。一番、混雑しているのは香港ディズニーランド限定のお土産が買えるディズニー・ストアです。
ディズニー・ストア
香港ディズニーランド限定のディズニーグッズを購入できるディズニー・ストアが香港国際空港内にあります(正確には香港ディズニーランドが運営するThe Magic of Hong Kong Disneylandという名前のショップ)。香港国際空港ターミナル1内に2店舗あります。一番大きなショップは、ターミナル1の南側の出国審査を出た眼の前にあります。
香港ディズニーオリジナルのダッフィー&フレンズ「クッキー・アン」のグッズなど、香港ディズニーランドに行かなくても限定グッズが購入できるので大変人気です。
店舗の場所やディズニー・ストアで購入できる限定グッズについて、こちらの記事で詳しく解説しています。
奇華餅家 Kee Wah Bakery
奇華餅家はパンダクッキーが人気の菓子店さんです。台湾でもよく見かけますが、1938年に香港で創業した歴史ある菓子店です。
パンダクッキーといってもお土産用のいい加減なものでなく、美味しいと評判です。
パンダクッキー以外にも豊富なお菓子がそろっています。パイナップルケーキ(鳳梨金酥)も人気があります。
店舗はターミナル1のチェックイン・ホールや制限エリア内にあります。
優の良品
お勧めの店、というわけではありませんが、香港市内でもよく見かける「優の良品」が空港内にもあります。日本のお店っぽい名前なので気になっている人も多いと思いますが、無印良品など日本のブランドをパクって作った香港に拠点があるお菓子屋さんです。
日本でみた事があるようなパクリ商品があるので、話のネタとしてお土産にしてもいいかもしれません。
以上、香港の入国から出国まで香港国際空港を利用する上でしっておくべきことを解説しました。
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HIROYUKI様
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおりだと思います。
空港では当面必要な10,000円くらいを両替するのが良いと思います。
両替で一番損をするのは、現地通貨を余らせて再両替することなので、
私は可能な限りクレカ払いして、現金が足りなくなったらATMで500 HK$ずつおろしています。