【2020年版】ユングフラウ鉄道で世界遺産「ユングフラウ」を観光 – チケット予約・購入編

グリンデルワルト

スイスアルプスを代表する山ユングフラウ(Jungfrau)は、アレッチ氷河とともに「スイス・アルプスのユングフラウとアレッチ」として世界遺産に登録されています。

アレッチ氷河が目の前で見られるユングフラウヨッホ駅(Jungfraujoch)はトップ・オブ・ヨーロッパ(Top of Europe)と呼ばれるヨーロッパ鉄道で最も高い駅で標高が3,454mもあります。ユングフラウヨッホからは、アイガー(Eiger)、メンヒ(Mönch)も間近に望むことができます。

ユングフラウヨッホ駅には、スイスを代表する登山鉄道ユングフラウ鉄道(Jungfraubahn)で行くことができます。

この記事では、ユングフラウ鉄道で、ユングフラウやアウレッチ氷河を望めるユングフラウヨッホ駅に行くためのチケット購入、座席の予約方法などを詳しく紹介します。

ユングフラウ鉄道に乗ってユングフラウヨッホ駅に行った様子のレポートは別記事でご紹介します。

追記(2020/01/23):料金やパスなどの販売状況を2020年最新の情報に更新しました。

ユングフラウへの行き方

ユングフラウへの行き方、ユングフラウ鉄道のルートは少し複雑なので、下の地図(ユングフラウ鉄道乗車記念パスポートの地図を引用)を使って概要を説明します。
ユングフラウ 地図

基点は、一番下の①インターラーケン オスト駅(Interlaken Ost)です。

インターラーケン オスト駅からユングフラウ鉄道の出発駅である③クライネ・シャイデック駅(Kleine Scheidegg)には、左ルートの②-A グリンデルワルト駅(Grindelwald)経由か、右ルートの②-B ヴェンゲン(Wengen)経由で行きます。

(地図の)左ルートの場合、②-A グリンデルワルトで一度乗り換えて③クライネ・シャイデック駅に到着します。右ルートの場合、②-B ヴェンゲンの少し手前のラウターブルネン駅(Lauterbrunnen)で乗り換えます。

スイストラベルパスで無料になるのは、左ルート:①インターラーケン オスト駅⇔②-A グリンデルワルト駅間、右ルート:①インターラーケン オスト駅⇔②-B ヴェンゲン駅間です。

③クライネ・シャイデック駅からはユングフラウ鉄道④ユングフラウヨッホ駅に行きます。

インターラーケンかグリンデルワルトのホテルに宿泊するケースが多いようです。ホテルはヴェンゲンにもあります。

ユングフラウ鉄道(グリンデルワルト駅発)のチケット料金

主要ルートであるグリンデルワルト駅からユングフラウヨッホ駅に行く場合の往復チケット料金(2等)を解説します。厳密には下記2区間の料金の合計になります。

・グリンデルワルト駅-クライネシャディック駅 ⇒ ウェンゲンアルプ鉄道(WAB)
・クライネシャディック駅-ユングフラウヨッホ駅 ⇒ ユングフラウ鉄道

チケット料金は、期間(シーズン1~3)によって変わります。繁忙期である夏が一番高くなります。

期間往復(CHF)半額カード(CHF)スイスパス(CHF)
シーズン1-05/31、09/01-10/3119095142.6
シーズン206/01-08/31214107160.5
シーズン311/01-12/1216482123

スイスの鉄道料金が半額になるスイスハーフフェアカードを利用すると50% OFFになります。

グリンデルワルト駅からユングフラウヨッホ駅の区間はスイストラベルパスの無料範囲外で、パスを適用しても25% OFFにしかなりません。

ですので、ユングフラウ鉄道などベルナーオーバーランドを中心に周る場合は、スイストラベルパスを購入するメリットは少ないです。

スイストラベルパスやスイスハーフフェアカードなどの比較は下記記事で解説しています。

ユングフラウヨッホ駅には、スフィンクス展望台など見学できる場所が多くありますが、見学は無料です(スノーパークなど一部のアトラクションは有料)。ユングフラウ鉄道の料金に含まれているということになるのだと思います。

ユングフラウ鉄道は座席予約をするべきか?

ユングフラウ鉄道の予約は必須ではありませんし、便数も多いので、当日で座席予約なしで乗車する方が多いと思います。

座席予約の料金は、5 CHFです。

ユングフラウ鉄道の公式サイトの座席予約のページで残席数が確認できるので、ここで確認するのが一番確実です。

公式ページで座席予約する方法は、記事の後半で詳しく解説します。

ユングフラウ トラベル パス(Jungfrau Travel Pass)

ユングフラウ地域の交通機関が乗り放題になる観光パスです。

販売期間が限定されており、2020年は、4月10日~10月20日まで発売されます。

下記のエリアが期間内乗り放題になります。ただし、アイガーグレッチャー(Eigergletscher)~ユングフラウヨッホ間は無料でなく61 CHFへの割引なので注意してください。また、乗り放題のエリアが3-4日と5-8日間で異なるので注意してください。

ユングフラウ トラベル パスの料金は以下の通りです。スイス ハーフフェアカード、スイス トラベルパスを所有していると、割引価格になります。

有効期限大人割引子供(6-15歳)
3日間19014530
4日間21516030
5日間25019030
6日間27020530
7日間29022030
8日間31023530

ユングフラウ トラベル パスは、日本のツアー会社でも定価でオンライン予約できます。スイス ハーフフェアカード、スイス トラベルパスを購入予定の方は、<割引パス保持者>の表示された割引価格で購入できます。

ユングフラウ トラベル・パスの予約(VELTRA)

ユングフラウVIPパス(Jungfrau VIP Pass)

ユングフラウVIPパスという上記のマップで示したエリアが3日間乗り放題になるパスもあります。ただし、ユングフラウ鉄道(クライネシャイデック-ユングフラウヨッホ)は一往復しかできません。価格は220CHF(2等)です。グロッセ・シャイデック(Grosse Scheidegg)やミューレン(Mürren)などにも行くことができるので、ベルナーオーバーランドで数日滞在する方にはお得かもしれません。

こちらのパスも期間限定の発売です。2020年の発売予定は未定です。公式サイトに情報が公開されていないので、販売されない可能性もあります。

ユングフラウ鉄道の割引チケット Good Morning Ticket

ユングフラウ鉄道にはGood Morning Ticketという早朝便限定の割引価格があります。往路はクライネシャディックを8:00発か8:30発の便に乗り、かつ、復路はユングフラウヨッホ駅発13:13以前の電車に乗ることが条件です。

利用期間が限定されており、2020年1月時点では購入できなくなっています。下記公式サイトで販売状況を確認してください。

Good Morning Ticketの詳細(公式サイト)

ユングフラウ鉄道の時刻表・所要時間

グリンデルワルト駅からユングフラウヨッホ駅までの所要時間は、クライネシャイデックでの10分の乗り換え時間を含めて約1時間20分です。グリンデルワルト駅の一つ先の駅、グリンデルワルト・グント駅からは約1時間10分です。

時刻表は日程によって変わる可能性があるので下記公式サイトで調べるの確実です。2020年1月現在は、グリンデルワルト発7:15が始発で、以降30分おきに便があります(毎時15分発、45分発)。

最終はグリンデルワルト16:45発です。ユングフラウヨッホ駅の到着が18:05です。

ユングフラウヨッホ駅発の最終電車が18:43なので見学時間があまりありません。

下記、リンクをクリックするとユングフラウ鉄道の公式ページが表示されます。

ユングフラウ鉄道の予約ページ

画面をスクロールすると、下の時刻表検索の入力エリアがあります。Fromに Grindelwald など出発駅を入力します。また、日付、出発時刻、往復(Return)/片道(One way)を設定してSEARCHボタンをクリックします。

下記のように便が表示されます。この際、注意点があります。日本から検索すると7時間の時差を含んで時刻が表示されることがあります。下の画面を見ると、7:00発で検索しているのに、14:17分の便が表示されています。これは現地14:17発でなく、現地7:17発(日本時間14:17)を意味しています。

ユングフラウ鉄道のチケット購入方法

ユングフラウ鉄道の切符は、グリンデルワルト駅やインターラーケンオスト駅の窓口で購入するのが一番お手軽です。

購入の際には、スイス半額カードやスイストラベルパスを忘れずに提示して50%OFF、25%OFFの適用を受けましょう。

下の写真はグリンデルワルト駅の窓口です。窓口の一部にかわいい展示がしてありました。
グリンデルワルト駅 窓口

ユングフラウ鉄道は1日の最大乗客人数5000人の制限があり、かつ、当日の天候も関係する(晴れ以外だと美しい景色を楽しめない)ため購入タイミングが難しいです。

シーズンのピーク以外ではあまりないようですが、人数制限を越えて切符を購入できないと非常に悲しいことになります。上で解説したように、公式サイトでの座席指定の埋まり状況から混雑具合が確認できるので、それを参考に購入タイミングを判断すると良いです。

グリンデルワルトに滞在されるなら、駅前にある「グリンデルワルト日本語観光案内所」で相談されるのも良いと思います。

私見ですが、条件別のお勧め購入タイミングを整理します。

混雑期、かつ、現地滞在期間が短く日程の自由度がない
⇒事前にチケットを購入し、オンラインで座席指定もしておく
混雑期、かつ、現地滞在期間が長く日程の自由度が高い
⇒天気予報を見ながら現地で前日までに座席指定
それ以外
⇒当日の天候を見ながら窓口で購入
※ユングフラウヨッホの天候の確認方法は乗り方編で説明

ユングフラウ鉄道のチケット オンライン予約

ユングフラウ鉄道の公式ページでのオンライン予約、座席予約、混雑状況の把握方法について説明します。まず下記リンクをクリックして、ユングフラウ鉄道のチケット予約ページをアクセスします。

ユングフラウ鉄道の予約ページ

便の検索までは上記で説明した「時刻表検索」(⇒ジャンプ)と同じですので省略します。検索結果の一覧からBUY TICKETを選択します。座席指定する場合、あとで便を選択しますので、この時点では時間帯が近ければ大丈夫です。

購入情報の入力画面になります。Firstname(名)、Lastname(姓)、Birthdate(誕生日)を月、日、年の順に入力します。Reduction(割引)から、スイストラベルパスを購入予定の場合はSwiss Travel Passスイス半額カードを購入予定の場合はHalf fare cardを選択します。この時点でパスは購入していなくても大丈夫です。ただし、切符はパスとセットで使わないと無効になるので注意してください。右上のPRICEが適正にディスカウントされたかを確認しましょう。同行者の予約をする場合は、左下のAdd Traveler で追加します。最後にNEXTをクリックします。
ユングフラウ鉄道 オンライン予約

次に座席予約(Seat reservation)をするかを選択します。座席指定は片道につき5CHFかかるようです。下記のように、便ごとに黄色の帯でAvailability(残席状況)が表示されています。座席が埋まっているほど、黄色の帯が短くなるようです。座席予約する便を選択しましょう。黄色い帯が短い便が多ければ、その日は混雑が予想できるので、混雑状況の把握に使えます。最悪5000人の人数制限にかかる可能性もあります。どのような状態なら人数制限にかかるかはわかりませんが、目安にはなると思います。なお、細かい席の指定はできないようです。
ユングフラウ鉄道 オンライン予約

便を選択して進むと購入チケットの情報確認の画面になります。スイス半額カードなどの割引が適用されているか、座席予約の時刻はあっているか、などを確認し PROCCED TO CHECKOUT をクリックします。
ユングフラウ鉄道 オンライン予約

次は決済に進みます。決済には、ユーザ登録が必要になります。未登録の場合は、REGISTERを選択してユーザ登録に進みます。下のユーザ登録画面で、性別、名、姓、電話番号、電子メール、パスワードや住所を登録します。メールアドレスは間違いがないか特に確認しましょう。
ユングフラウ鉄道 オンライン予約

ユーザ情報を入力すると、キャンセル保証の選択画面になります。9CHFでキャンセル保証に契約すると、病気などの理由でキャンセルした場合に返金されます。詳細はPDFで確認できます。
ユングフラウ鉄道 オンライン予約

この後、クレジットカードで支払い情報などを入力して購入が完了します。

ユングフラウ鉄道の座席予約

公式サイトでは座席予約のみをすることもできます。

予約の埋まり具合が確認できるので、事前に予約しておくべきかの判断にも利用できます。

下記リンクから座席予約のページにアクセスできます。

ユングフラウ鉄道 座席予約

下記のページが表示されるので、乗車する日と人数を入力します。そうすると、往路便と復路便が表示されます。横の緑の●が空き状況を表しています。便を選択したら右下のADD TO CART(カートに追加)で次に進みます。

カートに追加後の手順は、チケットの予約と同じです。

ユングフラウ鉄道のオンライン予約(日本語)

現地ツアー予約のVELTRAのサイトでは手数料なしで日本語によるオンライン予約が可能です。

しかし、スイス半額カード適用や座席予約はできません。

グリンデルワルト(グリンデルワルト・グルント)発と、インターラーケン オスト発の予約が選択できます。スイストラベルパスを購入予定の場合は、【スイストラベルパスご利用の方】と書いてあるプランを選択してください。

ユングフラウ鉄道チケット(グリンデルワルト発)(VELTRA)

ユングフラウ鉄道チケット(インターラーケン発)(VELTRA)

以上、ユングフラウ鉄道のチケットの買い方を詳しく解説しました。続いて、下記記事ではユングフラウ鉄道でユングフラウヨッホ駅・トップオブヨーロッパへ行く方法を詳しくご紹介していまます。

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著者プロフィール
URTRIP
ユアトリップ(URTRIP)
ディズニー・ヨーロッパ・世界遺産をこよなく愛し、楽しく&コスパよく旅行するための攻略法の研究者。海外ディズニーパーク全制覇(HKDL 6回/DLP 4回/SHDL 2回/WDW 1回/DLR 1回)、ヨーロッパ28カ国訪問、世界遺産140カ所以上訪問等、ディズニーと海外旅行がライフワーク。エントリー外しの達人

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  1. あい より:

    こんにちは。初めまして、あいといいます。
    スイス内の移動や切符の買い方とても分かりやすく、参考にさせていただいております!
    SBBアプリをダウンロードしてみました。グリンデルワルトからユングフラウヨッホ行きの列車も検索できるのですが、SBBアプリでも切符を購入できるのでしょうか。もしご経験がございましたら、教えて頂けますと幸いです。よろしくお願いします。

    • deeluxe より:

      あい様

      コメントありがとうございます。

      SBBアプリで確認してみました。残念ながら、検索のみでチケットの購入はできないようですね。
      ユングフラウ鉄道は、SBBの路線でないからだと思われます。
      ユングフラウ鉄道のサイトからオンライン予約するしか無いようです。

      以上、ご参考になれば幸いです。

      • あい より:

        管理人様

        早速のご返答ありがとうございます。
        ご丁寧に説明して頂きありがとうございます!
        参考になりました。

        • YU より:

          管理人様

          横から失礼いたします。
          SBBのアプリでグリンデルワルト・ユングフラウヨッホ間を検索すると、「Point-to-point Ticket」と「Day Pass for the Half Fare Travelcard」が選択肢として表示され、両方予約できそうで、かつHalf Fare Travelcardを購入予定ですので後者を予約していました(決済済みです)。
          色々と情報を見ているとこれでは乗れないのではないかという不安があるのですが、実際のところどうなのかお分かりになりますでしょうか。
          宜しくお願いいたします。

          • deeluxe より:

            YU様

            1ヶ月弱、ヨーロッパを旅行しており、コメント返信に制限がかかっていて、
            返信が遅くなりまして大変申し訳ありません。

            「Day Pass for the Half Fare Travelcard」を選択すると、
            このチケットは、グリンデルワルト・ユングフラウヨッホ間は無効です、
            という警告が表示されています。ですので、Day Passでは乗れないと思われます。
            無効なら最初から表示するな、と思うのですが、SBBアプリの仕様のようです。

  2. ゆう より:

    管理人様

    こんにちわ、スイスの鉄道情報がとてもわかりやすく参考になりました。
    私はユーレイルパスを購入したのですが、インターラーケンからグリンデルワルトはユーレイルパスで無料になる範囲でしょうか?
    また9月中旬だと管理人様のお見立てではユーレイルパスの予約が必要だと思われますか?

    • deeluxe より:

      ゆう様

      コメントありがとうございます。

      スイストラベルパスなど、スイスで有効なパスをお持ちであれば
      インターラーケンからグリンデルワルトは無料範囲です。

      下記のリンクからトラベルパスの有効範囲を確認できます。
      https://www.swisspasses.com/railpass/overviewmap_en.pdf
      なお、グリンデルワルトから先のユングフラウ鉄道は対象外を意味する破線になっています。

      > また9月中旬だと管理人様のお見立てではユーレイルパスの予約が必要だと思われますか?

      インターラーケン-グリンデルワルト間の列車は9月中旬だと座席予約をしておいたほうがよいか、
      というご質問でよろしいでしょうか。
      それとも9月中旬はスイス鉄道全般で座席予約しておいたほうがよいか、というご質問でしょうか。
      前者だとすると、この区間はRegioという予約なしの普通列車になります。
      後者だとすると、乗車区間によるかと思います。

      以上、ご参考になれば幸いです。

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