イタリアのミラノ、ジェノバとフランスのニース、マルセイユ、また、パリ-ミラノ-ヴェネツィアを結ぶ鉄道がThello(テッロ)です。Thelloの早割切符を活用するとフランス-イタリア間を2,000円程度の格安運賃で移動することができます。この記事ではThelloの切符の購入方法や実際にニース-ジェノバ間を乗車した様子をレポートします。Thelloのミラノ-ジェノバ-ニース-マルセイユ間は普通の特急ですが、パリ-ミラノ-ヴェネツィア間は寝台列車になります。Thello(テッロ)は、イタリア-フランス間だけでなくマルセイユ-ニース、モナコ-ジェノバ、ジェノバ-ミラノなどフランス、イタリア内を移動する際にも料金が安い列車として利用価値があります。私はニースとモナコの間の移動にも利用しました。
目次
ミラノ-ジェノバ-ニース間の移動
ミラノ-ニース間とミラノ-ジェノバ間の移動手段を鉄道(Thello)、バス、飛行機で比較します。
■ミラノ(Milano Centrale)-ニース(Nice Ville)間
鉄道:所要時間 4:50 運賃 15.0€~
バス:所要時間 4:30 運賃 18.9€~ ※ニース空港行き
飛行機:所要時間 5:00 運賃 70€~ ※直通便なし
所要時間は鉄道とバスで同じくらい、料金も変わりません。ただし、バス(Flixbus)は所要時間4時間半の便は1日1本になのに対し、鉄道は3便あります。鉄道が一番便利です。飛行機は直通便がなく乗り換えで3時間弱架かります。
⇒ ミラノ(マルペンサ空港)-ニース間のフライト検索(DeNAトラベル)
ミラノ(Milano Centrale)-ジェノバ(Genova)間
鉄道:所要時間 1:30 運賃 9.0€~
バス:所要時間 1:55 運賃 9.9€~
飛行機:直行便なし
鉄道のほうが所要時間が短く、早割で切符を購入すれば運賃もわずかながら安いです。
パリ-ミラノ-ヴェネツィア間の寝台列車
ミラノ-マルセイユ間のThelloは通常の特急ですが、パリ-ミラノ-ヴェネツィア間は夜行列車(寝台列車)になります。パリ発ヴェネツィア行きのThello 221と、ヴェネツィア発パリ行きのThello 220がそれぞれ1日1本運行しています。全区間乗車すると14時間半の長旅になります。タイムテーブルは下記の通りです。
Thelloのチケット予約・購入
早期購入でミラノ-ニース間が15€(約2,000円)と激安になるThello(テッロ)ですが、①Thello公式サイト、②trenitalia(イタリア鉄道:トレニタリア)、③フランス鉄道SNCFのどこで予約すると安いかを調査しました。ミラノ-ニース間の運賃を対象にそれぞれの公式サイトで検索してみました。
①Thello公式サイト
最安値が15€と30€の便があります。
②trenitalia(イタリア鉄道)
すべて最安値は15€です。
③フランス鉄道SNCF
Thelloの便は検索されませんでした。
上の結果から、trenitalia(イタリア鉄道)で予約するのが一番安く予約できそうです。Thelloはもともとtrenitaliaとフランスの鉄道会社の合弁会社でしたが、現在はTrenitalia(イタリア鉄道)がオーナーです。Trenitaliaが一番安い結果になるのも当然と思われます。Trenitalia(イタリア鉄道)のサイトでチケットを予約する方法は下記の記事で詳細に説明していますので参考にしてください。英語での手続きになりますが、詳細に手順を説明しています。英語で予約するのが心配という方は日本語で予約できるレイルヨーロッパ ジャパンもあります。
Thelloを日本語で予約(レイルヨーロッパ)
上で説明したようにThelloのチケットは、Trenitalia(イタリア鉄道)で購入するのが安くてお勧めです。一方、英語でなく日本語で予約したい方は、レイルヨーロッパ ジャパンのサイトが利用できます。
ミラノ-ニース間のチケットを検索した結果が下記です。運賃は2,300円と公式サイトより若干高くなっています。ただし、最終的には送料などがかかるのでもっと価格差は大きくなります。
⇒ レイルヨーロッパでThelloのチケットを予約(日本語)
レイルヨーロッパでは料金が割引になるキャンペーンを時々実施してクーポンコードを発行しています。現在「今だけ秋キャンペーン」が実施され、購入金額に応じて最大10,500円割引になります(2017年10月24日まで)。キャンペーンの詳細は下記記事でご紹介していますので参考にしてください。
パリ-ミラノ-ヴェネツィア間の寝台列車のチケット購入
パリ-ミラノ-ヴェネツィア間の寝台列車もイタリア鉄道での購入が安くなります。35€~とかなり安く購入できます。
パリ-ミラノ-ヴェネツィア間の寝台の種類
寝台列車のチケットを購入する場合に、寝台の種類がわかりにくいので簡単に説明します。寝台は下記3種類があります。
・プレミアム寝台(Cabine Premium) 1-2人
・寝台(Cabine-lit) 1-3人
・簡易寝台(Couchette) 4、6人
Trenitalia(イタリア鉄道)で購入すると、下の画面のように 寝台の種類 / 人数 / 男性・女性・占有 の組をプルダウンから選択することになります。なお、この寝台の種類を選択するとOffer(割引)が通常価格にリセットされ、運賃がガクンと上がります。Smart(早割運賃)を再度選びなおすのを忘れないようにしましょう。
Thelloの夜行列車についての詳細は、以下のレイルヨーロッパのサイトも参考にしてください。
⇒ Thello パリ-ミラノ-ジェノバ間 夜行列車の詳細(レイルヨーロッパ)
ニース-ジェノバ間 Thello乗車レポート
ニース-ジェノバ間をThelloに乗車しましたので、その様子をレポートします。上で説明した方法でTrenitalia(イタリア鉄道)の公式サイトから早割(Smart)を使って2,000円弱と格安運賃でチケットを購入しました。
下の写真はThelloに乗車するニースのNice Ville駅です。フランスらしいオシャレな駅舎です。駅前にPaulがあり、美味しいパンを購入してThelloに乗り込みます。
出発するプラットフォームNo.を確認します。青が出発、緑が到着です。14:08発のMilano行きのThelloはプラットフォームFから発車するようです。
Thelloの列車内です。清潔感があり、2等車でしたがシートの座りごごちも良かったです。検札のさいには紙に印刷した電子チケットを提示しました。ニースーモナコ間は急遽、スマホからチケットを購入したため印刷できず、電子チケットをスマホの画面で見せましたが特に注意を受けることはありませんでした(いつも認めれるかはわかりません)。
途中、キラキラしていて特徴的なモナコ モンテカルロ(Monaco Monte-Carlo)駅で停車しします。他にも車窓からはフランス、イタリアの美しい海岸沿いの風景を楽しむことができます。
景色を楽しんでいたらあっという間にジェノバ Genova Piazza Principe駅に定刻の17:08に着きました。
以上、ミラノ-ジェノバ-ニース-マルセイユ間やパリ-ミラノ-ヴェネツィアを格安で移動できる国際鉄道Thelloについて解説しました。