H.I.S.Mobileが海外旅行向けの格安SIMカード「変なSIM」を発表しました。海外旅行に最適な格安SIMを調査しつづけている当サイトとしては要チェックの商品ですので、早速調査してみました。記事の後半では、ヨーロッパやアジアの香港、台湾やハワイなど主要な海外旅行先について、「変なSIM」が安いのかを比較しています。
この記事を執筆後、実際にイタリア旅行で変なSIMを使って評価してきました。記事の後半で、現地で使ってきたレビューの記事を紹介しているので、よかったら最後まで御覧ください。
※2018年12月19日に変なSIM iPhone版の利用が再開されました。利用の再開前の9月頃までに変なSIMを購入された方で、iPhone(iPadなどiOS端末)で利用している方は、新しいSIMカードもしくはSIMシールを交換する必要があります。交換の方法については以下の記事で解説しています(Androidで利用する場合は交換不要です)。
目次
「変なSIM」の料金・使える国
「変なSIM」の料金体系
変なSIMは、最初SIMカード990円(2018年9月30日まで。以降1,980円)を購入します。その後、アプリ内の通信課金として1日500円で200MBまで通信できます(200MBを超えても128kbpsで通信可)。つまり、4泊5日でヨーロッパに行く場合、最終日は使用しないとして990+4×500円=2,990円で、計800MB通信できる計算になります。
「変なSIM」の対応国、地域
ヨーロッパ:アイスランド、カザフスタン、チェコ、ベラルーシ、アイルランド、ベルギー、ポーランド、デンマーク、ポルトガル、ドイツ、オランダ、ブルガリア、イタリア、クロアチア、ノルウェー、マルタ、オーストリア、セルビア、フランス、ルクセンブルグ、アルバニア、イギリス、ギリシャ、トルコ、ハンガリー、スイス、モンテネグロ、スウェーデン、ラトビア、スペイン、リトアニア、エストニア、フィンランド、リヒテンシュタイン、スロベニア、ルーマニア、マケドニア
ロシア・東ヨーロッパ:ロシア、ウクライナ、アゼルバイジャン共和国、ジョージア、ウズベキスタン
東アジア:中国、韓国、香港、マカオ、台湾、シンガポール
アジア・中東:インド、イラン、サウジアラビア、バーレーン王国、パキスタン、ミャンマー、オマーン、タイ、ベトナム、マレーシア、カンボジア、バングラデシュ、スリランカ、イスラエル、フィリピン、インドネシア、カタール
北米・太平洋:アメリカ合衆国、カナダ、ハワイ(アメリカ)、グアム(アメリカ)
中南米:メキシコ、チリ、プエルトリコ、ウルグアイ
オセアニア:オーストラリア、ニュージーランド
※料金などは変わっていることがあるので、最新の料金は以下の公式ページを参照してください。
⇒ 変なSIM 公式ページ
「変なSIM」のその他特徴
・4G通信が可能です(対応していない地域は3G)
・テザリングに対応しています
・貼り付けるタイプの「変なSIM」もあり、国内のSIMカードの上に貼り付けるだけで海外で通信ができるようになります
「変なSIM」個人的レビュー
ヨーロッパを中心に海外で格安SIMを使いまくっている私が「変なSIM」をレビューしてみます。未発売なので使ってみてのレビューではありません。
・SIMカード料金990円は高い。1,000円ちょっとでSIMカード+1GB通信がついてくる格安SIMがあります。キャンペーン終了後の1,980円は話になりません。
・通信料金1日500円は高い。上で述べたように1,000円ちょっとで1ヶ月間1GBの通信ができるSIMカードがあります。2日分にしかなりません。iPhone/Androidのアプリ内課金だと500円のうち、100円以上はGoogleやAppleにマージンとしてとられるので高くなるのは仕方ないと思いますが。
・対応国が70カ国と多くSIMカードを買いなおさなくて良い点は評価できる。ただし、1日500円の高い通信料のせいでメリットが打ち消されている(毎回SIMカードを買っても安い)。
・1日の通信量200MBは十分。ホテルではWifiを使う、Youtubeなどの動画は見ない、アプリ自動更新はきっておく、などの簡単な工夫をすれば、旅行中、1日200MBを超えることはありません。
・自動設定できることを売りにしているが、いまどき複雑な設定が必要な格安SIMカードはあまりない。
・4G通信ができるのは良いが、下記の記事でレビューしているように、私の経験では4Gと3Gのスピードに劇的な違いを感じません。体感では4Gはいうほど早くないし、3Gは言うほど遅くないと、感じています。
発売前に辛口のレビューになってしまいましたが、私個人は買う理由がありません。ただ、海外で使える格安SIMの認知度はまだ低いので、H.I.S.のような大手旅行代理店の関連会社がSIMカードを販売することには大きな意義があると思います。
海外渡航先別 最安・最適な格安SIMカード vs 「変なSIM」
海外旅行先ごとに、最安なプリペイドSIMを調査しました。最近は現地購入するより渡航前に日本でAmazonから購入したほうが安いことが多いです。
渡航先 | お勧めSIM | 価格 | 通信量/ 期間/ 速度 | 商品詳細ページ(Amazon) |
---|---|---|---|---|
ヨーロッパ(イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スイス、スペイン、ポルトガル、オランダ、ベルギー、ポーランド、チェコ、オーストリア、フィンランド、スウェーデン、ノルウェーなど) | Threeデータ通信プリペイドSIM | 1,130円 | 1GB/ 30日間/ 3G | 詳細 |
台湾 | 亜太電信 台湾プリペイドSIM | 740円 | 無制限/ 5日間/ 4G | 詳細 |
香港(だけ) | 中国移動香港 4G・3Gデータ通信無制限 4日間プリペイドSIM | 590円 | 無制限/ 4日間/ 4G | 詳細 |
香港とマカオ | 中国聯通香港 香港・マカオ 7日間データ使い放題プリペイドSIM | 740円 | 無制限(1GB)/ 7日間/ 4G | 詳細 |
タイ | 【AIS】タイ プリペイド SIM7日間 データ通信無制限 | 570円 | 無制限(2.5GB)/ 7日間/ 4G | 詳細 |
韓国 | [Three] 韓国 4Gデータ通信 使い放題 プリペイドSIM6日間 PLUG TO GO | 900円 | 無制限(3GB)/ 6日間/ 4G | 詳細 |
シンガポール・マレーシア | [Three] シンガポール3GB マレーシア500MB 4G データ通信プリペイドカード 10日間 PLUG TO GO | 930円 | シンガ3G、マレー500MB/ 10日間/ 4G | 詳細 |
中国 | 4Gデータ通信 中国本土31省・香港 7日間 プリペイドSIM | 1,300円 | 2GB/ 7日間/ 4G | 詳細 |
フィリピン、インド、カンボジア、ラオス ミャンマー、ネパール | アジア 14ヶ国 プリペイドSIMカード 3GB 8日間 4G/3G SIM2Fly | 1,450円 | 3GB/ 8日間/ 4G | 詳細 |
オーストラリア、ニュージーランド | Threeデータ通信プリペイドSIM | 1,130円 | 1GB/ 30日間/ 3G | 詳細 |
アメリカ、ハワイ※1 | READY SIM アメリカ本土、ハワイで利用可能 データ通信500M、7日間 | 2,090円 | 500MB/ 7日間/ 4G | 詳細 |
※1 アメリカは使える通信帯が1900MHzと特殊なのでスマホが対応しているか確認が必要です。iPhoneや全世界展開しているSIMフリースマホは対応している場合が多いです
4~10日間、ほぼ無制限で使えるプリペイドSIMが500円台~1,000円ちょっとで購入できます。これと比べると「変なSIM」のSIMカードだけで990円、1日500円という通信料は比べるまでもなく高いと言えます。1日300円くらいになると、もうちょっと使えるケースが増えると思います。H.I.S.Mobileには今後がんばっていただきたいところです。
「変なSIM」を実際に海外で使ってみたレビュー
実際に使わないでレビューをするのは良くないので、イタリア旅行で変なSIMを使って来ました。下記の記事では、実際に使ったレビューに加え、通信速度、現地での設定方法など、変なSIMの使い方を徹底的にレビューしています。参考にしてください。